2012年度 大学別 司法試験合格率①

2012年11月28日

将来の夢として法曹界を志す受験生やその保護者の一助となればと思い、2012年度を中心として司法試験の大学別合格率について調べ、まとめてみました。

今回のエントリーでは、今年2012年度に実施された試験の合格率をご紹介します。次の表は、今年の平均合格率である「25.1%」を超えた所を、左から合格率の高い順に並べています(画像をクリックすると拡大します)。

司法試験合格率2012

青い折れ線グラフと赤字で示した数値が2012年度、最新の合格率となっており、値の高い所から順に左から並べています。学校名の所にある青と緑の棒グラフに関しては、2011年度と2010年度の合格率を示しています。

今年度、最も高い合格率となったのが一橋大となっています。この一橋大ですが、今回集計・分析した3年間すべてで合格率50%を死守されている唯一の学校となっており、司法試験の強さでは頭一つ分抜け出している、そんな印象です。

その一橋大も含めて、今年合格率50%を超えているのは4校存在しますが、一橋大以外の京都大・慶應義塾大・東京大の3校についても今年を含めた過去3年間で合格率50%を超えているのが2年存在していますし、50%を超えることが出来なかった年であっても48%台となっていますから、これら3校についても一橋大に肉薄する高い合格率を保っている、ということになります。

今年の平均合格率25.1%を超えたのは上記の14校となっています。ちなみに、2011年度は19校、2010年度は20校が平均値を超えています。それを考えますと、今年は平均合格率を超えた学校の数が極端に少ない年となっています。

平均合格率を超えた14校についてもう少し詳しく見てみましょう。

14校のうち私立大は3位慶應義塾大、7位中央大、9位愛知大、11位早稲田大の4つに留まっており、圧倒的多数が国公立大となっているのが特徴です。

国公立大の顔ぶれを見てみますと、先に名前が挙がった京都大・東京大に加えて大阪大・北海道大・名古屋大・九州大といった旧帝大、それに準じる難易度・人気となっている神戸大や首都大学東京・千葉大といった所が顔を出しており、やはり伝統があり、人気も高い国公立大の強さが光っています。

平均を超えた14校のうち、今年も含めた過去3年間すべてで平均合格率を超えている大学は愛知大と九州大を除いた12校となっており、しかもこの2校とも昨年2011年度で平均を割ってしまっているものの、2010年度と今年2012年度は平均合格率を上回っています。

要するに、今年平均合格率を超えている学校は大きな確率で毎年平均合格率を超えるという、言わば「常連」となっていることがわかります。

ここまでまとめますと、国公立大の強さ、特に旧帝大やそれと同等のレベルの学校が強い、ということになりますでしょうか。

今回は平均合格率を超えた所について分析をしましたが、次回のエントリーでは近畿地区各校の合格率を検証してみたいと思います。