武庫川女子大 公募推薦入試(前期)を終えて

2013年11月29日

武庫川女子大のオープンキャンパスにお邪魔させていただきました。

公募推薦入試(前期)が11/3・4に実施され、結果が明らかとなっています。今回は、その公募推薦入試(前期)の動向を詳しくお伝えしますので、来る一般入試に向けて参考にしてもらえればと思います。

すでに12月上旬に終了している公募制推薦入試(前期)の結果は以下の通りとなりました。受験者数増に対し合格者数が大きく絞られており、厳しい入試となっています。

スタンダード型
受験者数 3,234名(昨年3,106名・一昨年2,705名)
合格者数 555名(昨年610名・一昨年573名)
倍率 5.8倍(昨年5.1倍・一昨年4.7倍)

高得点科目重視型
受験者数 2,407名(昨年2,269名・一昨年1,836名)
合格者数 469名(昨年509名・一昨年472名)
倍率 5.1倍(昨年4.5倍・一昨年3.9倍)

合計
受験者数 5,641名(昨年比5%増)(昨年5,375名・一昨年4,541名)
合格者数 1,024名(昨年比8.5%減)(昨年1,119名・一昨年1,045名)
倍率 5.5倍(昨年4.8倍・一昨年4.3倍)

スタンダード型と高得点科目重視型共に受験者数が増加していますが、スタンダード型は昨年比104.1%(昨年114.8%)に対し、高得点科目重視型は昨年比106.1%(昨年123.6%)と、2年続けて特に高得点科目重視型の増加が目立ちます。

特に人気が上昇しているのが以下の学部・学科・型で、1倍以上のアップになっている所を抜粋しました。2年続けて1倍以上のアップとなっているのは薬学部 健康生命薬学科です。薬学部の人気が回復してきていることがわかる情報ですね。

①文学部日本語日本文学科 スタンダード型(昨年2.5倍⇒今年4.2倍)
②文学部 教育学科 スタンダード型(昨年8.7倍⇒今年10.6倍)
③同 高得点科目重視型(昨年7.3倍⇒今年10.0倍)
④健スポ学部健スポ学科 スタンダード型(昨年4.9倍⇒6.6倍)
⑤同 高得点科目重視型(昨年3.7倍⇒今年5.4倍)
⑥生活環境学部 情報メディア学科 スタンダード型(昨年3.2倍⇒今年5.2倍)
⑦同 高得点科目重視型(昨年3.1倍⇒今年4.9倍)
⑧薬学部 薬学科 スタンダード型(昨年3.1倍⇒今年5.3倍)
⑨同 高得点科目重視型(昨年2.5倍⇒今年5.1倍)
⑩薬学部 健康生命薬科学科 スタンダード型(昨年2.2倍⇒3.4倍)
⑪同 高得点科目重視型(昨年2.0倍⇒今年3.0倍)

昨年度との比較において、合格最低点が素点で10点以上のアップになった学科は以下の通り(得点率で表記)。これらの学科は一般入試では注意が必要と思われます。

スタンダード型1日目
日本語日本文学科 57.3%⇒63.1%(+5.8%)
情報メディア学科 57.6%⇒62.4%(+4.9%)
建築学科 68.7%⇒76.0%(+7.3%)
薬学科 64.2%⇒74.0%(+9.8%)
健康生命薬科学科 57.3%⇒63.8%(+7.6%)

スタンダード型2日目
日本語日本文学科 50.2%⇒64.2%(+14.0%)
英語文化学科 59.6%⇒65.3%(+5.8%)
教育学科 60.4%⇒67.6%(+7.1%)
心理・社会福祉学科 57.3%⇒62.4%(+5.1%)
情報メディア学科 50.4%⇒61.3%(+10.9%)
応用音楽学科 48.5%⇒53.8%(+5.4%)
健康生命薬科学科 50.9%⇒56.0%(+5.1%)

問題の難易度を受験者平均点という側面で昨年と比較すると、「数学(2)が昨年度より平均点が若干低かった」「英語は昨年度より平均点が若干高かった」という以外は、昨年度と同程度となっています。

近畿地区女子大の公募制推薦入試時点の志願者数の前年比は、京都女子大-7.8%(昨年は+5.7%)、同志社女子大+0.7%(昨年は+17.6%)、という足踏みあるいは後退となった志願者数となっていますが、武庫川女子大は例外で、+4.9%(昨年18.1%)と、2年続けて志願者数増となっています。

公募前期の志願者・合格者の評定状況も明らかにしていただけました(カッコ内は昨年の値)。平均値は変わらないものの、合格者の最低ラインが下がっていることから、受験者数はともかくとして合格の取りやすさで言えばおいしい入試となった模様です。

スタンダード型
志願者全体平均 3.8(3.8)
合格者平均 4.0(4.0)
合格者最低値 2.3(2.5)

高得点科目重視型
志願者全体平均 3.8(3.8)
合格者平均 3.9(3.9)
合格者最低値 2.3(2.5)

志願者の全般的な動向としては、来年度からの新課程入試の影響があり、強気の志願者が少ない(=安全志向)というのが大きな特徴だった様子です。一般入試においても「安全志向」が色濃くなる2014年度入試となりそうです。