関西大 2015年度入試は変更点が多数あり

2014年7月10日

関西大の高校・予備校対象説明会にお邪魔させて頂きました。

就職状況・サポート体制についてです。

就職「決定」率の推移は以下の通りに推移しています。ここ数年95%程度で推移していたのが、96%に乗ってきています。

14年96.3% 13年95.8% 12年95.3% 11年94.3%

全就職者のうち、巨大・大企業への就職割合は次の通りとなっており、例年60%前後を記録しています。

14年59.7% 13年60.5% 12年59.8% 11年60.4%

総合大学としては恐らく全国でも最も早いH9年より開始しているインターンシップですが、2013年は301企業にのべ535名を送り込まれています。インターンシップは関大キャリア関連の取り組みでは「最重要事項」とのことで、気合の入り方も違います。そんな中、国内に留まらず、国際インターンシップにも着手しており、2013年は28名を派遣されています。また、グローバル企業体感プログラムとして上海に学生を11名派遣し、今後は同プログラムをホーチミン市でも実施予定とされています。

2014年度入試結果について詳しくご紹介します。

志願者数は約2,500名減少し84,248名となりましたが、合格者数は1,413名増やされ、倍率が緩和されています。以下ここ数年の推移です。

2014年度 志願者数84,248名 合格者数19,006名 倍率4.3倍
2013年度 志願者数86,753名 合格者数17,593名 倍率4.8倍
2012年度 志願者数79,980名 合格者数18,053名 倍率4.3倍
2011年度 志願者数86,463名 合格者数17,003名 倍率5.0倍
2010年度 志願者数88,399名 合格者数17,127名 倍率5.1倍
2009年度 志願者数90,066名 合格者数15,822名 倍率5.6倍

今春入試の動向としては、翌年(2015年度入試)からの新課程入試を敬遠し、確実に合格を取りに行く「安全志向」が全体的に強かった学年であり、関大は「(国公立大併願組を中心に)だいぶレベルを下げて受けてきている生徒が多いだろう」と判断、多めに合格を出す作戦に出た、という風に動かれたものと分析できます。

入試種別ではセンター前期で前年比89%と志願者を大きく減らしています。同方式はセンター試験実施前の出願締切とされており、前年度の「難化」を受けて受験生が出願に慎重になったため、と分析しています。

学部別に志願状況を見た際、特に大きく人気を下げたのが政策創造学部で、2012年度水準にまで志願者数が減っています。

反対に、理工系3学部は昨年並み~昨年以上の志願者数を集めています。2/2に新設された「理科設問選択方式(2科目型)」は、同日実施の「理科1科目選択方式」とは併願が出来ない形として実施されましたが、倍率は1科目型よりも2科目型の方が低く出ています。なお、合格者数については1科目型よりも2科目型に比重を置いた、とのことでした。

2012~2014年度の3教科型における合格ライン平均得点率(得点調整前)と全受験生の平均得点率は次のようになっています。

合格ライン平均得点率(得点調整前) 文系 約71%・理系 約59%
全受験生の平均得点率 文系 約64%・理系 約53%

センター利用型の大体の目安ラインですが、理系の平均点上昇に伴って理系のボーダーが上昇しています。

センター前期
文系型 約77%(昨 約77%) 理系型 約79%(昨 約76%)

センター中期
文系型 約73%(昨 約75%) 理系型 約71%(昨 約71%)

センター後期
文系型 約81%(昨 約81%) 理系型 約82%(昨 約82%)

最後に、2015年度入試の主な変更点やトピックスです。

①文学部の全学部日程(2/7・8)で新方式「同一配点方式(3教科が均等の各150点)」を導入
②社会安全学部の全学部日程で「英国方式」「英数方式(数学は文系学部と同一問題)」を新導入
③理工系3学部の「2学部併願方式」が拡大し、従来の2/5に加えて新たに2/2の「理科設問選択方式(2科目型)」においても1回の受験で2つの学部の合否判定が受けられる
④AO入試において法学部の選考型が変わり、これまでの「英語資格重視」の姿勢が緩和されている