大阪工業大 梅田の新キャンパス及び新学部は2017年度開設

2015年7月27日

大阪工業大の高校予備校対象説明会に行ってまいりました。

大学概要です。

2017年4月の設置を目指し、梅田に新キャンパスを建設中となっています。地上22階・地下2階で、地下は梅田地下街と接続されるそうです。

同時に、新学部として「ロボティクス&デザイン工学部」が設置予定です。既存の「ロボット工学科」「空間デザイン学科」を先の新学部内へ編入・キャンパス移転させるのと同時に、全くの新規学科として「システムデザイン工学科」を新設し、3学科体制とされる予定になっています。よって、現高3生でロボット工学科・空間デザイン学科に入学した場合は、2年次から梅田Cへ移転することになります。

新学科「システムデザイン工学科」については、3年次に全員海外へ行かすプランも計画中との発表もありました。

さて、大阪工業大は現在工学部・情報科学部・知的財産学部の3学部体制となっており、2017年には上記の新学部が設置されて4学部体制となります。特に、知的財産学部は特許等の知的財産を扱う専門人材を養成する、全国で唯一の学部となっているのが特徴です。

海外交流協定締結大学は30大学で、外国語学部を持つ摂南大よりも多い、という驚きの事実もあります。海外に生産拠点を置く企業が増えているなど、理系であればこそ海外に出ていく機会が増えており、そういう状況を鑑みて学生時代から海外経験を積ませておこう、という意図から協定大学を積極的に確保しているそうです。

就職実績についてです。今春卒業生の就職率及び過去からの推移は以下の通りとなっています。

15年93.9%・14年97.7%・13年97.6%・12年97.3%・11年96.6%・10年96.3%・09年98.8%

求人件数が多く、就職希望学生一人当たり15年度19.1件・14年度16件・13年度11.4件・12年度11.1件だったので、今年は飛躍的に求人数が伸びたことになります。ちなみに、今年の全国平均は1.61件だそうですから、同大への求人が多いことがよくわかります。

2015年度入試結果についてです。

学力試験を課す試験での入試問題ではこれまで受験者平均得点率を60%と設定して入試問題を作成していたところ、今年度である2015年度入試より55%と設定し、事実上の「難化」宣言をしていました。

それを受けた今春の入試状況ですが、志願者数16,391名で前年比95.4%。実志願者数も5,690名で前年比95.7%と、減少しています。昨春は全学部で志願者が増加し、延べ志願者数は昨年までの7年連続増加しており、実志願者数も一昨年から昨年で9.3%増え、6年連続増加中、といった記録が作られていたのですが、今年は共に更新ならず、ということになりました。

入試種別志願者数・実志願者数は以下の通りです。公募推薦は持ちこたえているものの、一般で大きく減少となっています。

公募推薦
志願者数3,665名(14年度3,698名)・前年比99.1%
実志願者数1,876名(14年度1,911名)・前年比98.2%

一般入試
志願者数12,172名(14年度12,865名)・前年比94.6%
実志願者数4,354名(14年度4,560名)・前年比95.5%

公募推薦において、スタンダードと高得点重視の両方に出願した者のうち、実に80.4%が両方で合格となっているそうです。

同大では入学者の質を確保するため、2011年度入試から「学力重視の入試」へとシフトしておられます。具体的には「指定校基準の厳格化」「AO入試の廃止」を通しての「専願制の推薦系入試の制度を見直す」一方で、公募推薦入試や一般入試での合格者数を増やし、2017年度までに一般での入学者比率を53%以上にすることを目標としていることを早期から発表していました。

それを踏まえた一般入試での入学者比率ですが、今年51.2%・昨年51.1%で、中々増えていないのが実情です。

景気回復による文系人気復活など、これ以上の一般の占有率増加は見込めないと判断されたようで、次年度入試では公募推薦から入学者を積極的に確保しにいくとのお話がありました。

気になる女子比率ですが、2012年度入試では志願者9.2%だった所から14年度12.1%・15年度12.2%と着実に増加中です。

125名を目標と設定していた特待生枠についてですが、実際には173名に特待生を出すなど、成績上位には寛大な姿勢で臨まれています。次年度は143名を目標に特待生を出す予定だそうなので、積極的に狙いたいところです。

2016年度入試に向けた情報です。

公募推薦入試では「女子優遇制度」なるものがあったのですが、残念ながら2016年度入試より廃止となります。

知的財産学部の公募推薦入試において数学を選択可能とし、英語必須+国語or数学の2教科入試とされることもお教え頂きました。

 

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