早くも! 新大学入試に向けて変化を見せる大学

2015年8月20日

新聞紙上でも大きく取り上げられることが多い「2020年からの新しい大学入試制度」。現在中学1年生の皆さんからの実施が予定されているこの新制度の「大学入試を変えることで、大学入学者の質的向上を図る」という趣旨を汲み取り、次年度あるいはそれ以降の入試からを対象としていち早く入試の改革を行う大学が出てきています。そんな大学の数々をご紹介し、特に現在高1・2年生の皆さんにおいては「備え」を進めて欲しいと思います。

次の図でご紹介しているのは、2020年からの新大学入試制度導入を待たずして、従来の「学力一本」での入試制度からの脱却が意図されている入試制度を導入することを発表している大学や、簡単な制度の名称等になります。

東京大・京都大の推薦・特色入試の導入は新聞紙上等でも大きく取り上げられ、賛否も含め様々な議論が巻き起こっています。それらに加え、ここ近畿地区の国立大では大阪大が「世界適塾入試」と銘打たれた入試制度が導入されます。

新たな大学入試制度は文部科学省が音頭をとる、ということもあって、やはり国公立大での入試制度変更・新導入の動きが目立ち、私立大の動きはまだあまり見られない、というのが率直な感想なのですが、そんな中でもいち早く入学者選考のポリシーを明確にし、それを入試制度に落とし込んできているのが関西学院大です。

関西学院大では、2016年度(現高3生)入試より2つの新たな入試制度を導入されることとしています。まず、「スーパーグローバルハイスクール(SGH)、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)を対象とした公募推薦入試」の実施という、「高大連携」を強く意識したものです。こちらの入試要項は一般には公開されておらず、対象となる高校にだけ告知を行うことで徹底的に対象者を限定する、という姿勢をとられています。

もう一つが「センター利用型入試で英語外部検定試験の活用」というもので、一定レベル以上の英語外部資格を持つものだけが出願可能となっている、センター利用型入試です。

同大はすでに「グローバル入試」なるものを導入して今年で3回目の入試を迎えます。この入試は特に英語運用能力に主眼が置かれたものが多く用意されていることもあって、「関西学院大は英語力がある受験生を積極的に採りに動いている」と感じます。

また、関西学院大と同じ兵庫県に位置する甲南大や甲南女子大においても、2020年からの新大学入試制度導入に至った経緯に沿った内容となっている公募制推薦入試を拡大したり(甲南大)、新たな入試制度を作ったり(甲南女子大)と、来る2016年度入試から早速動きを見せています。

 

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