保護者もつらいよ ~しんどいのは受験生だけじゃない!~

2010年3月31日

春休みになって随分経った今日この頃、これから大学受験を迎える皆さんにぜひとも知っておいていただきたいことを今回はご紹介しようと思います。

3月23日(火)の読売新聞に「大学生生活費 8年で3割減」という記事がありました。調査は2008年11月に全国の国公立・私立大に通う学生ら約4万人に行われたもので、日本学生支援機構という機関が実施しました。特に生活費の金額については2000年度とものと比べると27.8%も減少しているということが報じられているものです。

これと似たような記事としては、2月11日の読売新聞に掲載されていた「大学生への仕送り、25年前の水準へ 「ゼロ」も1割超」というものがありました。

仕送り額のダウンについての新聞記事が2月と3月に一つずつ出てきている、ということになります。

さて、一体どうして仕送り額がダウンしているのか?その原因についても各記事に記載されています。

2月に掲載された記事内では、今回の仕送り額ダウンについて「リーマン・ショック以降、親の生活が厳しくなり、仕送りが減っている。弁当を持参したり、研究室に炊飯器を持ち込んでご飯を炊いたりといった食費節約の努力をする学生が目立つ。」という記載がありました。

やはりこの長引く不況が原因で親が経済的に苦しく、離れて暮らす自分の子どもにすら充分な生活費を渡してやれない、というのが真実のようです。

こんな状況の中であっても何とかして大学に通わせてやりたい、一人暮らしをするのならせめて人並みの生活をさせてあげたい、と思うのが親心。きっと受験生の見えないところで保護者は、時にイヤなことを言われたり困ったことを押しつけられたりしながら、学費・生活費を渡してあげようとして一生懸命仕事をしていることだと思います。

これから大学受験を迎える皆さん、通うことが出来る大学は一つだけです。大変な思いをしながらも我が子を思って耐え忍び、精一杯頑張って得たお金をどうかムダにするようなことはしないでほしいと思います。

保護者が一番がっかりするのは「たいした努力もしないで適当に行き先を決める」ことではないでしょうか。受験生の皆さんはこれから実際に受験校を決めるまでの間、避けて通りたい単元や見なかったことにしたい試験結果もあることだと思いますが、最後の最後までやれることはすべてやりきって受験に臨むべきです。

実際に受験する大学の名前やレベルが問題ではないのです。その大学名が「精一杯頑張って出た結論」なのかどうか、それが大切なのです。

さて、最後にもう一つ知っておいてほしいことをご紹介します。3月上旬に代々木ゼミナールが行った調査結果が公開されています。以下、簡単に要約したものをご紹介します。

調査は2月、大学1年生300人と大学1年の子を持つ親200人の計500人を対象にインターネットで実施 (いずれも複数回答)、それによると、「感謝したいと思った人」は女子・男子学生とも1位が「母親」、2位が「高校の先生」、3位は男子学生が「父親」(49.3%)と答えたのに対し、女子学生は「友達」(49.0%)と回答した。

・・・(特に女子の)受験生の皆さん、これではあまりにもお父さんがかわいそうすぎます。受験がすべて終わったころには、少しだけでいいのでお父さんにも感謝の気持ちを伝えてあげてください。