今、あなたが目指している行先はどこですか?
私が皆さんと同じ立場なら、こう問われても答えが出なかったでしょう。思えば、これまで私の思い描く進路先は何度も変遷してきました。1年生の頃は、絵が上手かった部活の先輩に憧れて芸術大学を志望していたのが、2年生になって絵が得意ではないと気づき、代わりに中学生の時から得意な英語を生かす道に方針転換。英語学に興味を持ち、関西大学文学部の英米文学英語学専修を志望しました。
しかし両親や先生から、国公立を目指さないのはもったいないと言われ、似たコースがある神戸大学文学部を視野に入れました。けれども、文学部の二次試験では苦手な数学が課されるため、3年生の秋の実戦模試は絶望的な結果に。結局、進路先を大阪公立大学に切り替えました。
共通テストの数学は、過去最低を記録した平均点よりも低い点を取りました。併願先の関西大学に合格すると、あの時は志望していたんだし、ここでもいいや、という妥協が芽生え始めました。それでも、諦めきれませんでした。「自分には得意な英語がある!」その希望のおかげか、二次試験では全力を発揮することができました。
ここで皆さんに伝えたいことは、2つだけです。
1つ、「誰よりも早く敵を知る」。今のうちに気になる大学のキャンパスを訪れてください。印象が大きく変わります。それから過去問は1・2年生の時期から目を通しておくと、問題形式と配点が分かり、3年生になってから対策しやすくなります。赤本を借りたりサンプル問題を入手したりすれば、赤本を余計に買わずに済みます。
1つ、「得意分野に自信を持つ」。先に書いた通りですが、絵が上達しなくても、苦手科目で点が取れなくても、道はあります。受験期に見出した希望は、高校を卒業してからも、きっと自分自身の支えになってくれるでしょう。
最後に問題です。
あなたが目指す行先はどこか、答えよ。なお、解答を訂正する回数は問わない。