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開成教育グループ


数学と科学・技術 その8

明けましておめでとうございます。本年も、このブログを、よろしくお願い致します。
寒い日が続きますね。外を歩いていると、冷たい風が吹いてきて、「おお、さむっ!」と思わず口から出てしまいます。このブログの原稿を書いている時には、えりも岬で最大瞬間風速30メートル近くの風が吹いたようです。風邪をひかないよう、くれぐれも気を付けて下さい。
さて、最大瞬間風速と書きましたが、毎日発表される風の速さとはどのようなものなのでしょうか?単に風速計で測った速さをそのまま読み取ればいいのでしょうか?それではよくない、と少し考えればわかると思います。実際、みなさんが日常経験するように、風は常に一定の速さで吹いているわけではなく、ある時だけ急にピュウッと風が吹いてきて、「おお、さむっ!」と声がでるわけですから、風の速さは、時間とともにかなり大きく変わってしまうことがわかります。単に風速計の読みを見ても、たまたま風が速い時に読みとったものかもしれませんし、風が止んでいる時の速さかもしれないのです。では、発表されている風速とは一体なんなのでしょうか?こういった「ばらつき」のあるデータ(風速)から人間の感覚に近い値を出すのに、「平均値」がよく使われます。風速の場合は、10分間の平均、瞬間風速は3秒間の平均が現在使われています。瞬間風速といっても、瞬間の値ではなく、「平均値」なのですね。
科学や技術の世界では、さまざまな量を、数値を使って表します。ただし、そのままの計測結果や、計算結果ではなく、意味を考えて適切になるように工夫が施されています。そして数学は、そのための手段となっているのです。身近なものを、数値を使って捉えることは非常に大切です。単に公式に当てはめて、答えを出すことだけに一生懸命になるのでなく、意味を理解し、現実を理解するために数学を学んでいる、ということも忘れないでください。
開成ハイスクール数学科 村上豊
 

 


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