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開成教育グループ


2015 年 5 月 11 日 のアーカイブ

単語暗記へのアプローチ

2015 年 5 月 11 日 月曜日

英語を指導する中でよく耳にするのが、生徒たちの「英単語ってどうやって覚えたらいいのですか?ひたすら書くしかないのでしょうか」という発言です。このブログを読んでくれている皆さんの中にも、単語や文法項目の暗記に苦戦した経験がある、または現在苦しんでいる人がいるかも知れません。
最初に断言しておきますが、 「書く量」と「記憶の定着」は必ずしも正比例するものではありません。 (書く作業を全くしなくていいと言っているわけではありませんよ)
どういうことかというと、 「人にはそれぞれ自分にあった認知スタイル(=暗記方法)があり、様々な暗記方法には得手・不得手がある」ということを、知っておかなければならないのです。
暗記における認知スタイルは、大きく3パターンに分類できます。
(1) 文字型
(2) 映像型
(3) 音声型


(1)文字型というのは、いわゆる活字を読むことによって暗記をスムーズに行える傾向にある人たちのことです。(2)映像型というのは、見やすいフォントや場面の映像を脳内に想起させることにより記憶定着が促進されるタイプの人たちを指します。(3)音声型はその名の通り、事柄を歌にしたり、音読することによって暗記が促される人たちのことです。

一般的に、人はこれらの(1)~(3)のパターンのどれか(またはそのうち複数)に属しているので、自分に合った暗記方法を学習にとりいれることで、学習効率が飛躍的にアップする、というわけです。自分に合ったパターンがわからなくとも、可能な範囲でこれらすべてのファクターを学習にとりいれることで、自然と暗記効率が上がるものです。
その中で最も簡単、かつわずかなコストで実践が可能「音声型」のアプローチに着目して欲しいのです。例えば英単語やグラマー・リーダーの重要例文の暗記に関して、ただテクストを黙読し、書きとるだけでなく、書籍に付属のCDを聞いて書きとってみたり、CDを聞きながら黙読するだけで飛躍的に暗記しやすくなります。また、単にCDを聞くだけでなく、耳で知った正しい発音で音読をすることにより、さらに暗記しやすくなります。

人間は、使用する感覚器官(いわゆる五感)を多く使うほど記憶の定着率が高くなるという実験結果が多くの心理学研究者により報告されています。また、ヒトは進化の過程から考えて聴覚に対して極めて鋭敏な感覚を備えているといわれています(嗅覚なんかはイヌよりも遥かに鈍感ですよね)。
学習に嗅覚と味覚を働かせるというのは現実的でないことを踏まえると、残りの3つの感覚器官をフルに取り入れるのが理想ですね。ノート等に「書く」作業により【視覚】と【触覚】を使用しますが、これに音読・リスニングを加えると、【聴覚】はもちろん、発音による唇の動きという【触覚】を働かせることができます
言語学習における「音声」活用の効果・重要性を再認識し、暗記をより効率よく進めてもらいたいものです。

開成ハイスクール英語科