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開成教育グループ


2018 年 3 月 19 日 のアーカイブ

3月はライオンのように訪れ、子羊のように去っていく。

2018 年 3 月 19 日 月曜日

March comes in like a lion, and goes out like a lamb.
「3月はライオンのように訪れ、子羊のように去っていく。」

イギリスのことわざです。「三月のはじめにはライオンのように荒れた天候が多いが、終わりのほうは仔羊のように穏やかな天候になる」という意味です。ライオンと仔羊、対照的な二匹の動物でもって上手く三月の気候を喩えています。3月の始まりは、気まぐれで予測できない、荒れた天候になりやすいという事を言っています。
日本では三寒四温ということばがありますね。昨日は晴れて暖かかったのに、今日は凍える程寒くて、雪が降ってくるなんてことが、3月にはあります。

春一番は強風です。このような安定していない荒れやすい天候をライオンに例えているのです。

また、声に出して、読んで見て下さい。「マーチ カムズィン ライカライオン、アン ゴーズァウト ライカラム」流れるような美しいリズムで、構成されているのです。comes in 「やって来る」goes out 「終わる」2つの動詞句を対比させて、流れるようなリズムを作り出しています。like a lion like a lamb似ている音の2つの名詞を使う事で、リズムが整います。

イギリスにはこんな風にいかにも洒落の効いた面白い慣用句やことわざが多くあります(私が好きなのは”raining cats and dogs”で「猫や犬が降る」、つまり土砂降りという意味)。また、このことわざに関しては現在人気を博している少女漫画『3月のライオン』の題の由来ともなったことで知られています。

この「3月はライオンのように来たりて、仔羊のごとく去る」、イギリスの気候のことを指していますが、日本の気候にも当てはまるような気がします。三月というのは、冬から春への移行に際して荒れた天気になることが多いのです。でも桜の咲き始める3月下旬にもなると春が本格的にやってきて穏やかな気候に変わっていきます。ちょっと強引なあてはめ方でしょうか、しかし私としてはやっぱり共通性を感じてしまいます。

4月になれば、新しい生活の始まり。そのスタートが子羊のようにやさしいものになることを願います。

開成ハイスクール英語科 松本 泰雄