英単語の語源を知っておくと単語の定着に威力を発揮する
英語の語源を学習することも、記憶の定着に大変有効だ。
最近は、良い参考書がいくつも出ている。大いに活用しよう。
私も、フリーステップが発行している雑誌「フリステwalker」に「英単gogo」として、語源からの英単語学習のコーナーを長く連載しているが、100回程度まとまったら本にして出版したいと思っている。
私の一つの夢ではあるが。
綴りの長い英単語は、「語根」「接頭語」「接尾語」などが、重なった語であることが多い。
そういう単語には、語源からのアプローチが大変有効だ。
かつては、語源の本は無味乾燥か、たった2つか3つの単語を覚えるために、
語源を1つ別に覚えなければならないような、役に立たない編集のものが多かった。
しかし、最近の参考書は、読者がすでに知っていそうな、
その語源から出た簡単な単語やカタカナ語をまず提示して、
そのあとで語源が同じ他のいくつもの単語を、その連想によって暗記させる手法を取っている。
私の連載している「英単go-go」もカタカナ語やイラストを多用し、各単語に関するエピソードをできるだけ取り上げることで単語学習が楽になるように工夫している。
例えば、consume(コンシューム)「消費する」という単語がある。
これを語源からアプローチすると、
「 con(=完全に)+sume(=取る)」だから、
「残らず取ってしまう」、
つまり「消費する」となる。
この程度までの「語源」の本は、以前からもあった。
しかし、私の「英単go-go」では、そこに一歩踏み込んだ解説を加えている。
たとえば、「コンソメ」というスープがある。
それはフランス語で、英語の「コンシューム」と同じ語源の語であり、
野菜などを煮込んで、そのうま味を「完全に取り尽くした」スープである、
ということまで、私の連載では書いている。
そのレベルまで書いている語源の本があれば、その本は「買い」である。
記憶に定着させることがぐっと楽になる。
そういう風にして、この語を理解したら、
コンシューマー「消費者」とよく使われるカタカナ語も記憶しやすくなるだろう。
さらに、その名詞形のconsumption(コンサンプション)「消費」も
consumption tax(コンサンプション タックス)で「消費税」という意味であることを覚えることができる。
更に、sume(=取る)という語根を覚えたら、
resume(リジューム)は、「re(=再び)+sume (=取る)」となって、
「再開する」「取り戻す」という意味になることも、わかりやすいだろう。
このようにして、比較的難しい単語も暗記の手がかりを持ちながら覚えることができる。これを活用しない手はない。
■語源からの暗記は、難解な英単語の学習に特に有効だ
フリーステップ 香里園駅前教室チーフ 松本克彦