高校での勉強というものを「なめては」いけない
高校受験の勉強が終わり、合格発表もあった。
それは、合格したキミたちにとって大変うれしいことだろう。
苦しかった受験勉強が終わったのだから、しばらく一服したくなる気持ちもよくわかる。
この春休みの間に、それまで我慢していたいくつかの遊びをするのも大いに結構だ。
ただ、そこで忘れてはいけないのは高校に入ってから始まる勉強の量と質のことである。
今度、高校に入学する諸君は、ぜひとも早いうちに高校1年生で学ぶ、数学や英語の参考書を塾や先輩から見せてもらうことを勧める。
そして、それらの科目の参考書や問題集のどの辺までが、いつごろまでに勉強することになるのか、その量と質を教えてもらうことがよいだろう。
高校で学ぶ内容を見ると、きっとそれはキミたちの想像を超えて、ずいぶんと難しく見えるのではないかと思う。
実際に「大変」難しくなる。
高校での勉強は、中学校のそれと比べて格段に難しくなる。
入った高校の雰囲気にもよるのだが、最初から授業を厳しく行われる高校もあれば、入学直後の緊張感をほぐすためか、ゆるめの雰囲気で授業がスタートする高校もある。
ゆるめの学校では、授業は思ったほどキビしくない。
入学直後のテストでも思ったほど悪い成績でもない。
そこで、すこし高校の学習内容をなめた気持ちになる。
何とかやっていけそうに思う。
クラブの勧誘も始まった。
楽しそうなクラブの見学にも行った。
友だちもできた。
そのときに入学前に決意していた緊張感が取れてしまう。
そんな人が多いのだ。
そこに落とし穴があらわれる。
小学校のころ、勉強ができた。
それで安心して中学に入り、勉強を軽視したらどうなるだろう。
「僕は小学校の時には、算数が得意だった」
そのセリフを中学校で数学が苦手になった者が口にしたら、周りから小馬鹿にされるのがオチだ。小学校の算数の力が、そのまま中学数学に通用するはずがない。
ところが、高校に入ってくる生徒の中には、そういう気分の人たちが多いのだ。
確かに高校には、それぞれレベルの差がある。
生徒のレベルや授業のレベルの差はあるだろう。
しかし、学ぶ科目の内容の差はない。
自分が入った高校ごとに、その科目自体の内容が変わるわけではないのである。
なめずに最初からしっかりと学ばなければ、高校の勉強はなかなかに手強いのである。
■高校の学力差や格差はあるが、高校で学ぶ学習内容自体には「差」はなく、なかなか手強いことを知れ
フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦