体力の維持について
前回まで、「学習結果」を左右する「学習方法(質)」以外の重要な要素として、「知力」「気力」について紹介した。これから数回で、それ以外の「体力」「速力」について書いてみよう。
■睡眠時間は、自分に適した長さを知っておこう
体調が普通のときには気がつかないことが多いが、徹夜をした後など勉強が全くはかどらない経験は、誰にでもあるだろう。
風邪をひくな、とか、体調は万全にとか、当たり前に言われている。
細かな健康管理や、さらに栄養管理としての食事内容の話は、ここでは取り上げない。
ここでは、睡眠時間の管理に絞って語っておこう。
まず、睡眠時間について自分の適した時間を知っておくべきだ。
そして、自分に適した睡眠時間を前提に勉強計画を立てるようにすべきだ。
例えば、私にとって、睡眠時間を削ることは大変勉強の能率を削ぐので、最も避けたい勉強法だった。
今でこそ6時間も睡眠をとれば、日中、普通に仕事ができるが、それでも睡眠時間を5時間に減らすと途端に集中力が乏しくなり仕事も全くはかどらなくなる。
一日中、眠気を感じるし、身体を休めることばかりが気になって、
仕事に集中することができなくなる。
だから、私にとってこの6時間と5時間の差は、随分大きな差になる。
受験生の頃、私は、睡眠を削って少しでも無理をすると、とたんに翌日熱が出るというありさまで、
自分の根性のなさに情けない思いをしていた。
実は、扁桃腺が非常に悪化していて、そのせいの発熱だったのだが。
キミたちの場合どうだろうか。
8時間以上の睡眠をとらなければならないという人は、睡眠時間の取り過ぎかもしれない。
でも、これすら人によって個人差があるので、一概に何とも言えない。
5時間ですむ人も、8時間以上の睡眠が必要な人もいるだろう。
自分にとって、必要な睡眠時間というものを認識しておくことが必要だろう。
■睡眠時間を削るより、一日の中にある小さな時間を有効活用しよう
受験生の中には、自分の勉強時間を増やそうとして、睡眠時間を削ろうとする人がいる。
これは、大きな間違いだと言っておこう。
確かに、例えば睡眠時間を削って、2時間分多く夜中に勉強をすれば、
その日だけに限れば、一定の結果を出すことはできる。
翌日の定期テスト勉強で、いわゆる「暗記系」の科目ならば点数をアップさせることは可能だろう。
しかし、受験勉強は、継続が大切なのだ。
睡眠時間を削ると、翌日以降の勉強効率が非常に悪くなる。
夜の2時間の睡眠カットをすることに努力するのではなく、
昼間に2時間分、無駄にしがちな小さい時間をかき集めて、
昼間に2時間手に入れる方の努力をするようにしよう。
小さな時間を有効に使う方法は、また後日詳しく書こうと思う。
フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦