1時間あたりにできる勉強量を測っておこう
勉強量は、それにかけた時間と比例する。
前回述べた優等生の例でも分かるように、他人との比較はそれぞれ個人の勉強の「速力」が異なるのでできない。
しかし、自分の勉強量は、時間を基準にして把握できる。
自分は、英単語を20個覚えるのにどれくらいの時間が必要なのか、
日本史の教科書を図表集も見つつ、重要語句にチェックを入れながら5ページ精読するのにどのくらいの時間が必要かなど、
キミたちの普段の単位となるような学習量にどのくらいの時間が必要かを知っておこう。
そうすることで、1時間あたり、あるいは1日あたりで、
どのくらいの量の勉強ができるかを、量的に把握することができる。
しかし、1日当たりの量として、どのくらい自分は勉強ができるのかを
あいまいにしか把握していない人は多い。
だから、与えられた時間勉強時間でどのくらいの量をこなせるのか、
まず自分の時間当たりの学習量を「原点として」つかんでおく必要があるのだ。
その上で、次に質を上げるということを考えるのだ。
つまり、かけた時間から得ることのできる効果である。
ある単位時間当たりの処理できる量が分かると、
自分の学習能力の上昇によって、
同じ単位時間で、どのぐらい自分のこなせる量が増えたのか、
ということも理解できる。
自分の例で言うと、仕事の上での時間当たりの仕事量は常に意識している。
「あと二時間ある。だったら原稿を一つ書けるな」という具合にだ。
しかし、これは私が偉そうに威張って書いたのではない。
こんなことは、社会で働いている人たちにとっては、実は誰にとっても当たり前の常識だ。
皆さんのご両親はもちろん、社会人ならみんなそのことを意識して仕事をしている。
与えられた仕事を、いつまでにどの程度終わらせることができるかの管理ができなければ、
デスクワークだろうが肉体労働だろうが、できるはずがない。
最低でもある程度は、仕事量と時間との関係を把握していないと、仕事量を時間で管理するということはできない。
だらだらとわずかの仕事を、のんびりと時間をかけてやっている人をときどき見かけることも確かにある。
しかし、それは有能な人間とはいえない。
「仕事は一番忙しい人に頼め」という有名な格言があるが、それはこういう事情からきているのだ。
■自分が時間当たりにできる勉強量を知ってからその質を高めよう
フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦
