参考書・問題集の選び方 その2

2016年6月27日 月曜日

数学の教科書傍用問題集について

 

数学の教科書傍用問題集は、使い方でその効果は左右される。

なぜならば、一般に教科書傍用問題集は、解答が簡潔で、数学の場合など答の値しか書いていないようなものが多いからだ。授業をする先生にとっては、途中の式や考え方が省略されているので、授業に利用するには好都合かもしれないが、それを使って自習するには大変使いづらい。

学校の授業で使うことが前提となっているのだから、授業でどのように活用されるかがポイントだ。

先生が授業中にそれぞれの問題に解説を加え、正しい解答を教えてくれるようなら良いが、生徒の自習にのみ使われる場合は要注意だ。

定期テストにテスト範囲として指定されるなら無視はできないところが辛いところだが、受験勉強一般や授業を離れての使用にはおすすめできない。

学校によっては、別冊になっている詳しい解答冊子を配っているところもあるようだが、もしもキミの高校がそういう配慮をしてくれていないなら、数学の教科書傍用問題集は、基本的には、自学には向かない種類の問題集であると認識しよう。

 

■解答が簡単な数学の教科書傍用問題集は自習には不向き

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ  松本克彦

参考書・問題集の選び方 その1

2016年6月24日 金曜日

使うのはいつか、目的は何かで、問題集の選び方は異なる

 

書店に行けば、いろいろな参考書や問題集が売られている。

どれを使えば良いのか、迷っている諸君も多いだろう。

 

参考書や問題集の選び方だが、いつの時期の勉強のものか、目的が何かで異なってくる。

 

まず、学校の授業進度にあわせて、自分の知識の定着を図るときの問題集だ。

それは、なるべく例題が多く、その科目に関しては初学者なのだから、比較的やさしい問題集が良いだろう。

数学であれば、「黄色チャート」や「ニューアクション」などがおすすめだ。

英文法や日本史、世界史、化学、生物などの科目は、1冊だけ問題集を使うのではなく、数冊問題集を用意して、授業の進度とともに、習った範囲をどんどん解いていけばよい。

そこで注意すべきなのは、入試用の問題集をその段階で用いると、キミたちにとってあとで習う予定の知識も、既に習っている前提で作られていることが多いので、解けない問題が多いことだ。結果として問題が難しく感じられ、その問題集で勉強を続けることが嫌になる。

 

例えば、英文法などは、分厚い目の参考書を数冊用意し、その章末問題や練習問題の部分を問題集として解くようにすればよいだろう。参考書の章末問題は、比較的易しくて、それぞれの問題が問うているテーマが明快なものが多いからだ。1冊分の章末問題を解けば、他の参考書の章末問題でも、どれも繰り返し似た問題が出されていることに気づくだろうし、重要な箇所もわかる。しかも、解くスピードもアップするだろうから、どんどん解いていくことができる。

 

■英文法の参考書の章末問題は素直な問題が多い

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦

印象に残る覚え方とは。その実例。

2016年6月20日 月曜日

印象に残る覚え方とは。その実例

 

もうすこし、仏像の話を続けよう。

数が多そうだと怯むのではなく、教科書を広げて、文化史で覚えておかなければならない仏像を一度全て抜き出してみよう。

仏像の写真をマークし、作られた時代、どのような技法で作られたのか、そして作者がわかっているならば作者名、そしてここは大切なのだが、キミたちがその仏像を見て受けた印象というものを、端的に抜き出したカードに一言二言書いておくのだ

 

教科書や参考書にはその仏像の「教科書的な」特徴が、書かれているだろうが、それ以外にキミ自身が感じたイメージを一言書く。

「クラスの○○ちゃんに似ている」とか、「目線に凄みあり」とか、その仏像に対する自分の印象というものを一言書いておく。

 

そうすると、実に頭に残りやすくなるのだ。

同じことは建築物の名前であっても、絵画の名前でも同じだ。

 

少し雑談を挟ませてもらおう。

自分の高校時代の思い出になるが、日本史の飛鳥時代の仏像で「興福寺(伝山田寺)の仏頭」という有名な国宝がある。

白鳳時代の貴重な文化財だ。

頭の部分だけが、火災にも助かり、今日に残されている。入試にもよく出てくる仏像だ。

 

その仏像の写真が、日本史の教科書や資料集に載っていたのだが、授業中、隣の席の悪友が、私にその写真を示しながら「うちのクラスの○子にそっくりと思わんか?」とひそひそ声で話しかけてきた。

なるほど、その悪友の指摘通り、確かにそっくりであった。

それから数十年の時が流れたが、その指摘のお陰で一生忘れられない仏像となった。

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦

 

知らなければならない知識には、限りがある

2016年6月17日 金曜日

知らなければならない知識には、限りがある

 

網羅型の勉強をせよというと、あまりに多くのことを覚えなくてはならない気がして、尻込みしてしまう諸君もいるだろう。

例えば、英語の構文の数、仮定法や比較の様々な表現や構文など、無限にあるように感じてしまうものだ。

しかし、数学も、単元ごとに覚えておくことが求められている解法のバリエーションもそれほどは多くはない。

しかし、一度、すべてを抜き出してみればよい。きっと、その数の意外なほどの少なさに驚きを感じるだろう。

 

日本史が苦手だという生徒がいた。

 

特に文化史が苦手で、いくつも出てくる「仏像」の名前が覚えられないという。

「寺院」の名前も覚えられず、頭の中がこんがらがるというのだ。

覚えるものが、たくさんあるという印象の代表が、「仏像」や「寺院」の名前だろう。

 

ところが、覚えなければならない「仏像」や「寺院」の数は実は知れたものなのだ。

例えば、キミたちは、全国の国宝の仏像の数は、全部合わせても120体程度であることを知っているだろうか。この中で、入学試験に出されるような、特に重要な仏像の数は、30もない。

それだけを覚えると思えば、それほど大変なことではないだろう。

要は、暗記対象は無限ではないということだ。

 

■覚えるべき入試の知識は、どれも「有限」だ

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦

比較的易しい問題が出される大学の入試問題対策も同じだ

2016年6月13日 月曜日

比較的易しい問題が出される入試問題への対策も同じだ

 

あたりまえのことだが、大学によって入試問題の難易度は大きな差がある。

そのことが、対策の上で特に問題になるのが、地方の中堅国公立大学の医学部を受ける諸君だろう。

 

医学部でも医学科はどこも大変難しい。

国立大学の医学部医学科は、どこも東大や京大の一般学部と同等か、それ以上に難しい。

 

医学部だけの単科大学は、受験生全員が同じ医学部医学科を受験するので、入試問題はそれらの受験生に合わせて難問を使うことができる。

 

しかし、総合大学の場合、難関の医学部を受験する生徒も、医学部以外の生徒が受ける問題と同じ問題を受ける。

 

非医学部と医学部との生徒のレベルは偏差値で10以上開くことも普通だから、こういう大学の医学部を目指す諸君は、キミにとって易しい問題中心の二次試験でも、限りなくパーフェクトにできるようにしないといけない。

 

おおざっぱに言って、偏差値で難易度が10も離れたら、そのレベルの入試問題は満点近くの点数でも取れてしまうものだ。

 

つまり、地方の国公立大学の医学部を受ける諸君は、センターのみならず、二次試験においても、難問対策をするよりも、穴を作らない網羅型の受験対策をする必要がある。

センター試験対策と同じだ。そこを意識して日々の学習をしよう。

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦

ある程度できるようになった生徒がはまりがちな「落とし穴」

2016年6月10日 金曜日

ある程度できるようになった生徒がはまりがちな「落とし穴」

 

ある程度、その科目ができるようになってくる。模試を受けても、比較的良い成績を取ることができるようになってくる。

そのときに、人によっては、油断が生じる。

「この科目は、いつも○○点は取れる」

そのときに、油断が生じる。

例えば、センター試験の模擬試験では、出るところはだいたい決まっている。

そしてそのレベルもだいたい決まっている。

一旦、ある分野を、あるレベルでマスターしたら、いつも「そこそこ」の点数と偏差値は取れるようになる。

そこで、すべての穴をつぶすという作業に入る前にその科目に対して「安心」をしてしまうのだ。

 

難問ができることは必要ない。

それは、他の受験生もできないからだ。

 

しかし、センター試験では、非常な難問は出ないのだから、自分ができない分野をすべてつぶしきることが、より大切なのである。できない問題をなくすという作業が、非常に大切なのだ。

 

先にも述べたように、その作業に使うテキストとしては、数学なら「黄チャート」で十分だ。

ただし、この本に載っている問題ならば、「たとえ40度近い熱があってもすべて解ける」という状態にまでなっていることが大切だ。

 

できなければならない範囲を明確にしよう。そして、その範囲も、十分にできるように意識して準備しておこう。それが、最良のセンター対策なのだ。

 

■できないところを明確にしてそれをつぶしていくのは、必須の勉強法

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦

穴をなくすことが中心のセンター対策は、二次試験対策とは異なる

2016年6月8日 水曜日

穴をなくすことが中心のセンター対策は、二次試験対策とは異なる

 

数学など、ある程度の力が付いてくるとついつい、「大学への数学」とか「Z会」といった難しい問題を解くことを勉強の中心にしようとする気持になる。

「もう基礎は身に付いたから」というのがその理由だ。

難問が出題される二次対策として考えるのであれば、それも「あり」だ。

しかし、穴をつぶそうというセンター試験対策には全く向いていない。

「穴をすべてなくす」ということが、センター試験の重要な勉強である。その作業を必ず早めにやっておくようにすることが大切だ。

 

浪人をしても伸びない生徒には、ある特徴がある。

彼らはいつまでも同じ分野が苦手だと言う。

現役の時も数学が苦手で、確率の分野がわからないと言っていた。

その後、浪人をしているのに、あいかわらず確率がわからないという。

いつまでも、同じ個所を苦手だと言っていてはダメだ。

 

苦手を意識したら、その分野をなるべく早くけりをつけなければならない。

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦

センター対策として大切な、すべてを網羅する勉強とは

2016年6月6日 月曜日

センター対策として大切な、すべてを網羅する勉強とは

 

すべてを網羅する勉強とはどういうことなのか。

数学を例に考えてみよう。

 

例えば、センター対策ならば難しい「青チャート式」は不要で、易しい問題が中心の「黄チャート式」でとりあえず十分だ。ただし、それを全部解けるようにしておくことが必要なのだ。

注)チャート式とは、高校数学の有名な参考書。

 

■「黄チャート」のすべての問題を解けるようにしておくことが大切

 

全部解くということは、チャートに載っている問題を、実際に鉛筆で全部書いて「解く」ということを意味はしない。

全部を「見る」ということだ。

一問残らず全ての問題を考えながら「見る」。

そして、確実にできそうな問題には、A。

少し考えてから解く必要があると思う問題には、B。

全くできない問題には、Cの印を付ける。

 

そうすると、どこに自分の弱点があるかが具体的に見えてくる。

それは、いくつもわからない問題が続く箇所だ。

 

こうして「できない問題の巣」を見つける。

 

だいたい誰でも、漠然と自分の苦手個所は分かっているが、もっと具体的に、できない苦手な問題をはっきりさせるのだ。

 

例えば、「確率が苦手」という言い方ではなく、「黄色チャートの○○ページから△△ページまでにある、確率の○○や△△というような問題ができない。苦手だ。」というふうに、具体的に「できない問題」を参考書(この場合は、チャート式)の上で印をつけて明示していくのだ。

 

そして、できない問題を一つずつつぶしていく。

 

新しい問題をあれこれ解くよりも、まず「黄色チャート式」の中でのできなかった問題をすべてつぶしていく。

これを優先して行うのだ。

 

まずは、1冊すべての問題ができるようになることを、優先しよう。

それを済まさないままで、新しい問題集に手を付けることは、できない問題を放置したままで、できる問題ばかりを解くことになる危険性がある。

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦

8割と9割、あるいは9割と9割5分とは全然違う

2016年6月3日 金曜日

普段のセンター試験学習の基本的姿勢

 

普段のセンター試験学習では、得点率が80%を超えるまでは、まず、とりあえず正解を出すことが中心となるだろう。優秀な諸君の中には高校2年生のうちにこのレベルに達する人もいると思う。

しかし、自分の得点率が85%を超えてくると、今度は「間違いをしない」ということが、目標の中心になる。

 

■8割と9割、あるいは9割と9割5分とは全然違う

 

センター試験に限らず、得点率8割と9割、あるいは9割と9割5分とは全然違う。

8割と9割とでは「間違わない」という点では難易度が全く違うのだ。

 

○が4つで、×が1つ。その割合で全問題を解くことができれば80点だ。

しかし、90点になると、○が9つで、×が1つの割合で正解しなければならない。

さらに、95点ともなれば、○が19個に対して、×が1つしか許されない。

もちろん合格するのに9割以上の得点を求める大学はほとんどないが、得点率を上げることの難しさのイメージは、だいたいつかめるだろう。

センター試験において、難関大学を受ける心構えは、「間違いをしない」という点だ。

この点において、比較的難しい問題が出題される二次試験とは目標が異なる。

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦

落ちた生徒は、試験後「できた」と言う

2016年6月1日 水曜日

落ちた生徒は、試験後「できた」と言う

 

受験生の受験後の反応には、ある特徴がある。

落ちる生徒は、試験が「できた」と言い。

受かった生徒は、逆に「できなかった」と言う。

少し受験生たちにとっては意地悪な話だが、私の経験からはそう言える。

受験後に生徒たちが受験の報告に来る。その時の第一声で、その生徒が受かったかどうかが、なんとなく分かるのだ。

 

落ちた生徒は、入試は「できた」と言う。

なぜならばその生徒は、自分ができた問題に目を向けているからだ。できた問題の方に、意識が向いているのだ。

「あれもできた。これもできた。そしてあの問題もできた」

そういう意識になっているのだ。

つまり、彼は0点から点数を積み上げていく発想なのである。

その結果、積み上がった点が60点にしかならず不合格になる。

 

これに対して、受かる生徒は「できなかった」と言う。

その生徒は間違った問題の方に目が向いているのである。

「あれも間違えた」「これも間違えた」

つまり、100点から点数を引いていく発想なのである。

その結果、あれも間違え、これを間違え、結果70点が残った。だから合格するのである。

普段の勉強の姿勢がこういうところにも反映してくる。

 

■落ちた生徒は、試験後「できた」と言う

 

同じように、センター試験の勉強をしていても、目を向ける側が違うと受験の現場では、大きな違いになることがある。できない問題を極力減らしていく勉強をすることが、センター対策なのだ。

 

数学であれは、模擬試験を受けて「二次関数」や「ベクトル」が「できた」ということが大切なのではない。出題された「確率」の問題が「できなかった」。そのことに目を向けるべきなのだ。それが、次から詳しく述べる「すべてを網羅する」という勉強の意義なのだ。

 

フリーステップ香里園駅前教室チーフ 松本克彦