受験勉強開始時点での学力は関係ない
今まで出会った生徒の数だけ本当に様々な合格がありましたが、中でも特に印象に残っているのが、入塾当初は学力が低く大学進学を考えていなかった生徒が最終的に難関大学に合格した例です。 この生徒と出会えたことで私自身、多くのことに気付かされました。 それは、受験勉強開始時点での学力は低かろうが関係ないこと。(勿論、高いに越したことはないですよ )何故、受験勉強をするのか目的意識を明確に理解することの大切さ。(何故、自分は大学に行きたいのか?何故、その大学を受験するのか?等々) 勉強に関しては、素直であること。(代ゼミの講師が伝えてくれることや、フェローとの面談で洗い出される自分の弱点に対して真摯に受け止めて取り組む素直さです)
今から受験勉強に取り組もうとしている皆さんの中に、「自分は成績が悪いから…」「勉強が嫌い、覚えるのも苦手…」といった理由で悩んでいるのなら、 まず受験に向けての第一歩を踏み出してみてください。 悩んで手をこまねいているだけでは時間を浪費するだけです。 最初の一歩を踏み出すことで初めて自分に足りないものが具体化されます。 そしてでき得る限り、学校や予備校等なんでもいいのであなたの勉強をサポートしてくれる人と出会い、その人達に志望校に合格するために必要な項目を洗い出してもらい、 全てやりきりましょう。前述で挙げた生徒が合格できたのは、これらを愚直に実行しただけです。 勿論、この生徒は1年間順調に成績が伸びた訳ではありません。 たくさん躓き悩みました。それでも合格できた理由は、受験勉強に対する目的意識が明確だったこと。 素直に自分の弱点を受け入れ克服する為の努力を怠らなかったこと。たったこれだけです。 世の中に溢れている「奇跡の逆転合格」の舞台裏は、実は物凄くシンプルです。 この生徒が卒塾する際に「代ゼミに来てチーフに出会えて大学に進学出来て人生が変わりました」と私に言ってくれた言葉は今でも忘れることができませんが、 「どんな生徒でも勉強方法を間違えなければ合格を勝ち取れる」ということを気付かせてくれたこの生徒は私の教育者としての人生を変えてくれたと思っています。
受験を通して学んで欲しいこと
皆さんは今まで「何のために勉強をするのか。」と自分に問いかけ悩んだことはありませんか? 教室に来る生徒も最初は、大学に進学したほうが就職に有利だから受験勉強をします。 といった答えを多く聞きます。このような生徒はよくこの科目を勉強して将来役に立つの? といった疑問を投げかけてきます。このような疑問が起こる原因は、勉強の目的を理解できていない(もしくは、教えてもらったことがない)からではないでしょうか。
私が考える勉強とは、学び方を学ぶこと、つまり知らないことを知るための方法を学ぶことだと考えています。
これは教科書や参考書を覚えれば身につくものではありません。
例えば、花屋の店先に並んだ同じ花を見て、その花の植物としての分類を考える人、その花の配置について経営の観点から推察する人、その花の詩を詠んだ文学者に思いを馳せる人、十人十色の捉え方があります。その人が何かを目にしてそこから何を得るかの違いは、それまでに何を学び、普段何を考えているかに左右されます。
法律を学んで困っている人を助けたいのであれば、世界史を勉強して近代の法律の成り立ちを知らなければなりません。モノを作って生活を豊かにしたいのであれば、物理・化学・生物を学んで、モノの成り立ちを知らなくてはならないのです。私たちは、自分の知っていることでしか世界を見ることができず、その知識を応用することでしか、そこにあるものから何かを生み出すことはできないのです。皆さんが勉強する理由は、まさにそこにあります。勉強とは、皆さんが見知りもしない世界を理解する方法を学ぶことなのです。
勉強をせずに狭い知識と世界観しか持ち合わせていない人が、素晴らしい仕事ができるでしょうか?
素晴らしい人生を歩めますか?
私は、自分の教室に通ってくれる生徒には、勉強の真の目的を理解してもらえるような指導をしたいと考えていす。大学に入る為だけの勉強に留まらず、勉強を通して「世界」を知り、自分の夢や目標を見つけることができるような人になり、大きく社会に羽ばたいていって欲しい。その為のサポートを全力でしたいと考えています。
※本文中の赴任教室名・部署名は原稿当時のものです。現在とは異なる場合があります。
好きな言葉 「一期一会」
元は、茶道の心得を表した語で、どの茶会でも一生に一度のものと心得て、主客ともに誠意を尽くすべきことをいいます。 そこから、人との出会いや今のこの瞬間を大切にしましょうという意味になります。 私自身、何かの縁でお預かりした生徒に対して「この教室に来て、私に出会えてよかった」と思っていただけるような指導をしたいと考えていますし、 生徒にも「今」を大切に積み重ねることが望む未来へと繋がっていくことを感じてもらいたいと思っています。