2021年度 中学受験ガイダンス~データ分析回~ 実施レポート

2021.06.10

中学受験を検討されている生徒・保護者の皆様にとって、受験では勝負の分かれ目といわれる夏が近づいてまいりました。開成教育グループでは5月16日(日)に開成教育グループ 個別指導統括本部主催『中学受験ガイダンス~データ分析回・関西』『中学受験ガイダンス~データ分析回・関東』をオンライン配信にて実施しました。

中学受験ガイダンス

2021年度中学入試におきましても、フリーステップ生は私立中学入試第1志望合格率が関西で81.8%、関東で80.3%を達成致しました。

その実績を支える1つが、フリーステップ教育技術研究所に蓄積された豊富な受験データです。その豊富なデータの中、2021年度の入試結果や最新の入試情報、夏休みを中心としてこれから秋までの学習の流れについてお伝えするのがこのガイダンスの目的です。

当ガイダンスでは、『2021年度入試結果・中学受験最新情報』『これから秋までの過ごし方』の2点を中心にお伝えしました。

2021年度入試結果から入試動向を知る

前年度より大学入試において従来の「大学入試センター試験」に代わって、「大学入学共通テスト」が導入されました。この変化が近年の中学受験にも大きな影響を及ぼしています。特に大学付属校は、小6児童数が減少し続けているにも関わらず、受験者数が増加しており、有名大学附属校に人気が集中する傾向にあります。

また最近の入試では、『入試科目に英語を課す学校』や『英検等の資格を判定に加味する学校』、『適性検査型や思考力型の試験を実施する学校』、『プログラミングや読書など、課外活動を活かす試験を実施する学校』も増えてきており、数年前の中学入試から大きく変わりつつあるのが現状です。

いずれにしても少子化による影響で、中学受験が易しくなっているということは無く、むしろ難関校を中心に競争が激しくなってきているようです。

関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山の2府4県)の中学受験率
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関西では2021年度入試において、実受験者数が3年ぶりに減少しましたが、中学受験率(2府4県入試解禁日の午前入試における中学受験者数/小6児童数で算出)はほぼ昨年並みです。2015年度以降中学受験率が上昇傾向にあります。要因としては2020年度より行われている大学入試制度改革が影響していると考えられます。大学入試センター試験に代わり、新たに実施された『大学入試共通テスト』への不安感から、大学受験に影響しない大学付属校を中心に受験者が集まり、受験率が上昇しています。

関東(東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県)の中学受験率
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関東では2021年度入試において、中学受験率(1都3県の2月1日入試における中学受験者数/小6児童数で算出)は昨年並みです。受験率は過去30年で3番目に高く、2020年度から2年連続で受験者数が募集人数を上回っているため、中学受験への関心が高いご家庭が多いと言えます。関東圏でも関西圏同様、中学受験率は2015年度の12.2%から年々高くなり2021年度に14.3%まで上昇傾向にあります。要因は大学入試制度改革が影響していると考えられます。

大学附属校の人気
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関西では関関同立系列、関東では早慶GMARCH系列などの人気大学の付属校が人気を集めています。2021年度入試では各校昨年と比較して多少の増減はありますが、これまでの推移をみると依然として志望者、受験者が多い傾向にあります。理由としては付属校に入ることで大学受験を回避したい、私立大学に対する定員厳格化により有名大学の難化傾向にある大学入試を回避したい、各附属校が行っている多様な教育観に基づく、充実した教育を受けさせたい、と考えるご家庭が増加しているからと推測できます。

選抜方式の多様化
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関西では2教科型、3教科型、関東では2教科型、4教科型が一般的ですが、入試の科目として英語を選択できる中学校が増加しています。また、関東において、2020年度入試では入試科目として英語を必須にする入試や算数1教科型入試なども見られました。また、入試での英語の科目はなくとも、英検の得点化をしたりする学校もあります。英語を入試科目として選択できたり、必須とする入試を実施している学校は関東において特に増加傾向で実施校数は関東で143校、関西で48校あります。今後も増えていくものと思われます。ただし、すでに受験勉強を始めている生徒にとっては算数・国語・理科・社会に加えて英語を入試科目として追加するのは、大きな負担が増えることにもなりますので、しっかりと考えた上で、英語を入試科目にするかは考えたほうが良さそうです。

その他、適性検査型や思考力型など大学入試改革に影響を受けている入試方式も増加傾向にあります。

夏休みの過ごし方・秋までの大まかな学習予定
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入試問題を解くための必要事項の単元別の学習は小6の夏休みまでに終え、夏休み以降は弱点単元の集中的な復習、問題形式別の演習や過去問題を使った実践的な演習を行うことが理想的な学習スケジュールになります。夏休みは比較的まとまった勉強時間が取れるため、必要な事項の単元別学習に遅れがある場合はその遅れを挽回する機会、不安のある単元・弱点となっている単元の復習などを行う絶好の機会になります。夏期講習をうまく活用することで普段よりも効率的な学習をすすめることが可能になります。ぜひ、うまく活用して秋からの実践演習にスムーズにつなげましょう。

夏休みの過ごし方・理想的なタイムスケジュール
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この夏休みの過ごし方は受験生にとっての合否への大きなカギとなります。夏休みにはどんなスケジュールでどれくらいの量・時間を学習すれば良いのかを当ガイダンスでは具体的にお伝えしました。毎朝決まった時間に起床→朝食→学校の勉強→塾の授業→塾の復習→苦手分野の復習、などスケジュールを事前にしっかりと立てて、規則正しい生活で学習時間を確保しいくことが大切です。毎日を同じサイクルで過ごすため、やはりご家族の協力は不可欠です。

次回の中学受験ガイダンス~入試直前回~は10月17日(日)です。なお、次回は6年生対象になります。

フリーステップが第一志望合格のため、全力でサポート致します。

※掲載されている情報は、発表日現在のものです。その後、内容が変更になっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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