兵庫県公立高校入試ガイド 2027年版

兵庫県は5つの学区に分かれており、2月に推薦入学特色選抜、3月に学力検査による一般選抜が実施されます。このページでは、受験生と保護者の方に向けて入試の仕組みをわかりやすくまとめます。

1. 入試制度の全体像

兵庫県公立高校の入試は大きく3つの選抜方式に分かれています。

選抜方式 時期 主な特徴
推薦入学 2月 中学校長の推薦が必要。面接+適性検査・作文等で選抜
特色選抜 2月 志願理由書で出願(校長推薦不要)。面接+実技検査等で選抜
学力検査(一般選抜) 3月 5教科の筆記試験+内申点の合計500点満点で判定

兵庫県の5つの学区

兵庫県の全日制普通科は、以下の5つの学区に分かれています。普通科・総合学科の一般選抜(3月)では、原則として居住する学区内の高校のみ受検可能です。

学区 主な市町村
第1学区 神戸市、芦屋市、洲本市、淡路市、南あわじ市
第2学区 尼崎市、西宮市、宝塚市、伊丹市、川西市、三田市、丹波篠山市、丹波市、川辺郡(猪名川町)
第3学区 明石市、加古川市、高砂市、小野市、三木市、加東市、加西市、西脇市、加古郡(播磨町・稲美町)、多可郡
第4学区 姫路市、たつの市、相生市、赤穂市、宍粟市、神崎郡(福崎町・市川町・神河町)、揖保郡、赤穂郡、佐用郡
第5学区 豊岡市、養父市、朝来市、美方郡(香美町・新温泉町)

※隣接する学区の一部の学校へ出願できる「隣接区域」制度があります。詳細は兵庫県教育委員会の公式情報をご確認ください。

※専門学科は県下全域、普通科単位制の推薦入学は県下全域から受検可能です。

ポイント

特色ある専門学科(県下全域から受検可)および普通科設置のコース・類型(学区内のみ受検可)は、それぞれ2月の推薦入学・特色選抜で全定員の合格者が選考されます。3月の学力検査では、普通科・総合学科・職業専門学科の残りの定員が選抜されます。

2. 推薦入学(2月)

中学校長の推薦が必要な選抜方式です。

実施する学科と定員・受検資格

学科 定員 受検資格
専門学科(農業・水産・工業・商業・家庭に関する学科) 50% 県下全域
特色ある専門学科 ※ 100%
総合学科 50% 全域
普通科単位制 50% 県下全域
普通科設置のコース 100% 学区内

※特色ある専門学科の例:総合理学科(神戸)、グローバル・サイエンス科(市立西宮)、演劇科(宝塚北)など

※普通科設置のコースの例:国際文化系コース、自然科学系コース、健康福祉系コースなど

選抜方式

  • 専門学科・普通科設置のコース:面接・適性検査など + 推薦書 + 調査書
  • 総合学科:面接・作文(小論文) + 推薦書 + 調査書

3. 特色選抜(2月)

志望者本人による「志願理由書」が必要です(中学校長の推薦は不要)。各学校が情報、自然科学、福祉、芸術、スポーツなどの特色ある教育内容に即して、特別活動や学校外での活動など受検生の様々な個性や能力を多面的に評価する選抜制度です。

実施する学科と対象

普通科(募集定員の20%以内)で実施されます。
※実施しない学校もあります。

通学区域内の学校のみ受検可能です。

選抜方式

  • 面接+作文(小論文)+実技検査 + 調査書

4. 学力検査による一般選抜(3月)

実施する学科

  • 普通科普通科(単位制)専門学科(農業・水産・工業・商業・家庭に関する学科)・総合学科

受検資格

  • 専門学科は全県から受検可能
  • 普通科・総合学科は学区内のみ

選抜方式(合計500点満点)

総合点の計算式

学力検査(250点)+ 調査書・内申点(250点)= 500点満点

学力検査(250点満点)

国語 数学 社会 理科 英語 合計 換算
100点 100点 100点 100点 100点 500点 ×0.5 → 250点

調査書(内申点)(250点満点)

主要5教科(国・数・社・理・英) 実技4教科(音・美・保体・技家) 合計
5 5 5 5 5 5 5 5 5
25点 × 4100点 20点 × 7.5150点 250点

ここが重要!

兵庫県では実技4教科の配点が150点(全体の60%)を占めます。5教科の成績だけでなく、実技4教科の内申点が合否を大きく左右することが最大の特徴です。

※総合学科では、学力検査のうち1教科を音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技テストに替えることもできます。

5. 内申点(調査書)の計算方法

兵庫県の内申点は中学3年生の成績のみが対象です(大阪府とは異なり、中1・中2の成績は使用されません)。

計算式

  • 主要5教科:(国+数+社+理+英の評定合計)× 4 = 最大100点
  • 実技4教科:(音+美+保体+技家の評定合計)× 7.5 = 最大150点
  • 合計:100点 + 150点 = 250点満点

具体的な計算例

例)主要5教科オール4、実技4教科オール4の場合:

  • 主要5教科:(4×5) × 4 = 80点
  • 実技4教科:(4×4) × 7.5 = 120点
  • 合計:200点

6. 複数志願選抜と第1志望加算点

普通科・普通科単位制・総合学科では複数志願選抜が実施されます(※専門学科は単独選抜)。

仕組み

  • 複数志願実施校の中から第1志望校または第1志望+第2志望校を出願
  • 第1志望校の判定では「調査書点+学力検査」に加算点を加えて合否判定
  • 第1志望で不合格の場合、第2志望校で「調査書点+学力検査」のみ(加算点なし)で判定

学区別 第1志望加算点

学区 第1志望加算点
第1学区25点
第2学区20点
第3学区25点
第4学区30点
第5学区30点

複数志願選抜の合否判定フロー

  1. 第1志望 A高校:調査書点 + 学力検査 + 加算点 → 判定
  2. 不合格の場合 →
  3. 第2志望 B高校:調査書点 + 学力検査(加算点なし) → 判定

7. 入試日程 2027年度

推薦入学・特色選抜・多部制2月選抜

おもに専門学科、単位制、特色選抜を実施する普通科が対象です。

項目 日程
願書提出2027年2月4日(木)〜 2月8日(月)
適性検査・面接2027年2月16日(火) ※一部の学校では2月17日(水)も実施
合格発表2027年2月22日(月)

学力検査による一般選抜

全日制普通科など、最も多くの受験生が受ける試験です。

項目 日程
願書提出2027年2月24日(水)〜 2月26日(金)
志願変更2027年3月2日(火)〜 3月4日(木)
学力検査2027年3月11日(木)
合格発表2027年3月18日(木)

8. 前年度(2026年度)からの変更点・注意点

2027年度(令和9年度)入試において、最も注目すべき変更点は「入試制度」そのものよりも、「学校の再編・統合」にあります。

① 県立高校の再編・統合(第3次実施計画)

兵庫県では現在、少子化に伴う県立高校の再編が進んでおり、2027年度は「第3次実施計画」の後期期間の開始年にあたります。

再編のポイント

  • 募集停止・統合:神戸、北摂、西宮、播磨、但馬などの各エリアで、多くの学校が統合・募集停止となります。
  • 新設校の募集:2025年〜2026年にかけて統合・新設された学校(例:神戸北・神戸甲北の統合校など)の募集が本格化し、旧来の学校名で受験できないケースが増えています。
  • 志望校の学区・学科:統合により、これまで「普通科」だったものが「単位制」や「新学科」に改編されるケースがあるため、最新の募集要項で「通学区域(学区)」や「選抜方法」を再確認する必要があります。

② 複数志願選抜における「第2志望」の取り扱い

近年、第2志望校の選択肢や志願変更のルールが一部柔軟化されています。

変更のポイント

3月の一般選抜において、複数志願選抜を実施する学校間であれば、志願変更期間内に「第2志望のみ」を変更することが可能になっています。

③ 入試制度の一本化について(注意)

⚠ 誤情報にご注意ください

一部のメディアや塾のブログ等で「2027年度から入試が一本化される」という情報が見られることがありますが、それは宮崎県などの他府県の話、あるいは兵庫県で検討されている将来的な案との混同である可能性が高いです。

兵庫県の2027年春入試は、依然として「2月」と「3月」の分離実施ですので、準備期間の組み立てを間違えないようご注意ください。

第1学区

科学技術御影芦屋北神戸総合長田葺合夢野台神戸学園都市神戸高塚国際星陵須磨友が丘北須磨須磨東神港橘東灘神戸鈴蘭台舞子神戸淡路洲本津名淡路三原

第2学区

川西緑台川西北陵伊丹川西明峰猪名川伊丹西伊丹北宝塚宝塚東宝塚北宝塚西鳴尾西宮南西宮西宮苦楽園西宮今津尼崎小田尼崎尼崎北尼崎西尼崎稲園北摂三田三田西陵柏原篠山鳳鳴武庫荘総合有馬

第3学区

明石明石北明石城西明石西加古川東加古川西加古川北高砂南東播磨明石南加古川南三木三木総合小野多可北条明石商業明石清水高砂播磨南西脇松陽

第4学区

姫路別所姫路西姫路東龍野姫路飾西姫路海稜播磨福崎相生赤穂山崎神崎上郡佐用伊和香寺太子県立大学附属

第5学区

豊岡八鹿香住生野出石浜坂村岡豊岡総合和田山

全県学区(専門学科等)

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