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開成教育グループ


高3生諸君へ ~飛躍の夏を迎えるために~

 6月も半ばとなった。間もなく梅雨に入り、長く厳しい夏の前の少し落ち着いた時期となる。毎年何とか時間を見つけて、京都市内の自宅から、車で大原三千院に紫陽花を見に行く。国道367号線(京都と福井をつなぐ道路で、通称鯖街道と呼ばれている)沿いにあるこの寺は、特に今の時期、緑色の木々や苔が大変見事で、雨の日の三千院は実に味わい深い。大学生となる来年には、一度是非とも足を運んでみられることをお勧めしたい。

3月から高3の授業が始まって、ほぼ3か月半が経過した。順調に成績を伸ばしている受験生がいる一方で、まだ非常に苦戦している受験生も多数存在するのが実情である。どの教科についても言えるが、まずは毎回の授業の内容を完全に消化し、自分の中に定着させることを大きな目標として、日々の勉強に励んでもらいたい。今は、授業内容を完全に血肉化し、受験生としての基礎力をじっくりと養成していく時期である。模試結果が返ってきた受験生も多いであろう。自分の弱点をしっかりと洗い出し、その克服に向けた実践を日々積み重ねて欲しい。

特にクラブ活動がまだ続いている受験生は、しっかりと勉強時間を確保することが何よりも大切である。クラブと勉強の両立は決して容易なことではないが、勉強量を維持していかないと決して学力が身につかないのも厳然たる事実である。限られた時間をしっかりと遣り繰りしながら、最大限の努力を続けてもらいたい。クラブ活動を行いながら、第1志望大学に現役合格を果たすという自分の矜持のために。

夏期合宿や夏期講習が開始されるまでちょうど一か月ある。受験生にとって最大の学習量を確保出来る夏休みの勉強を最大限効果のあるものとするために、今からのひと月の過ごし方は極めて重要である。一気に夏に力を伸ばしていくためにも、全力で勉強に取り組んで欲しい。

志望校合格という最終目標に向かって懸命に努力を続けていても、思い通りの結果が出ずに、込み上げてくる様々な否定的な感情の起伏で、心折れそうな日も必ずや経験するであろう。しかしそれは受験生の誰もが背負っている宿命である。真剣に合格に向けて努力すればするほど、結果が欲しいのは当然であり、だからこそ結果の出ない苦しみもその分大きくなる。ただそれでも勉強を続けていかなくてはならない。

荘子の言葉に「明鏡止水」という言葉がある。「曇りのない鏡と波立たない静かな水」の意から、「心が澄みきっていること」を示す。勉強でもスポーツでも、目標に向かって全力で立ち向かえる場を与えられているという事実は、実にしあわせなことである。そのことに感謝しながら、「明鏡止水」の心境で今後も努力を続けてもらいたい。

開成ハイスクール国語科 森脇 庸介


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