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開成教育グループ


前向きに!

2017 年 5 月 22 日

今日は高校生の皆さんに、私が学生時代に出会った、大好きな「くつ売りの商人」というお話を紹介したいと思います。

昔、くつ売りの二人の商人がいました。二人とも売り上げを増やすために外国に行きました。まず一人がたどり着いた国は、みんながくつをはいていない国、つまりはだしの文化の国だったのです。その人はすぐ本国に電話をしました。「もしもし、すみません。この国の人はみな、はだしなので、くつが売れる見込みは全くありません。ですから、私は帰国いたします。」

もう一人の人もたまたま同じ国にたどり着きました。やはり見たものは全く同じです。その人もすぐ本国へ電話をしました。ただ、その人は全く別のことを言ったのです。「もしもし、すみません。この国の人はみな、はだしなので、全員にくつを売るチャンスがあります。ですから、至急たくさんのくつを送ってください。」

この話は何の話かというと、見たものは同じでも、とらえ方によってその後の人生が変わるというお話です。この二人の商人、どちらが将来成功したかおわかりですよね。物事を前向きにとらえられる人はうまくいくものです。高校生の皆さんも、連休が終わって勉強やクラブ活動が本格化し、大変な毎日を過ごしていることと思います。弱音を吐く前に、ぜひ、少し前向きに見方を変えてみてください。必ずうまくいきますよ。

開成ハイスクール英語科 鈴木進

定期考査期間中に感じた思いを大切に

2017 年 5 月 15 日

多くの高校では1学期中間テストの時期となりました。
テスト期間といえども高校3年生の皆さんは、塾の平常授業カリキュラム消化が粛々と進みます。定期テスト勉強は高校から帰宅後の午後の時間を利用する。そして夜の平常授業は必ず出席!これは現役大学合格を果たした多くの先輩達が通ってきた道です。
高校2年生の皆さんは試験科目が多くなり、昨年と比べその負担の大きさを痛感していることでしょう。また高校1年生の皆さんは初めての定期テストを迎え、緊張感一杯のことと思います。
皆さんそれぞれ定期テスト準備はされてきたでしょうが、試験期間に入るとその準備が万全だった科目や明らかに準備不足だった科目が明らかになります。
特に後者は「もっと早くから準備しておけば良かった…」と後悔した経験が少なからずあるのではないでしょうか。
ただ「喉元過ぎれば熱さ忘れる」で試験が終わればクラブ活動等を中心とした多忙な高校生活に戻り、「省みる」事を忘れがちになります。ですから試験期間中に感じた思いを流さず、次の試験機会に活かせるようにしましょう。
そのための第一歩は時間計画。日々の計画的な学習が定期テスト勉強の負担を軽くしてくれます。わずか1か月後の6月末には期末考査が控えています。『備えよ常に』の精神で、皆さん一人ひとりが自主的かつ継続的に行動して欲しいと願っています。

開成ハイスクール数学科 中澤 宏尚

大学入試に向けて(数学編)…

2017 年 5 月 8 日

数学という科目は実力通りに点数が出る科目です。もちろん受験大学や出題年度によって、難易度等に変化は生じています。しかし、他の科目と比べると不合理なことが発生する確率は低い科目です。数学における実力は、テクニックや暗記だけに頼る勉強方法だと身に付きません。本当の実力は「良問」を解くことが不可欠になります。多くの問題を遮二無二解いても、達成感はあったとしても、結局は時間と労力の無駄になります。では、この「良問」はいったいどこにあるのでしょうか?

(1)信頼できる先生に出会うこと
身近に信頼できる先生がいるかどうかで、「良問」に出会う確率は高くなります。定期テスト・実力テスト・入試問題を繰り返し解いている先生は、どの問題をすべきかをすべて把握しています。特に高校3年生はやるべき課題が多く、いかに効率的に学習できるかが大切です。信頼できる先生が授業で扱う問題や課題として提示される問題はすべて「良問」です。その提示された問題を繰り返し理解するまで解ききることが、実力アップの最短ルートになります。
身近に信頼できる指導者がいない場合は、信頼できる書籍を作ることが必要になるでしょう。どの書籍にも一長一短があり、好みも分かれるところですが、一読して自分にとって解説が丁寧で分かりやすい書籍ならば、その書籍を信じてみましょう。

(2)一流の大学の入試問題は「良問」の可能性が高い
これは賛否両論あるでしょうが、確率の問題です。一流の店には一流のシェフがいて、おいしい料理に出会う可能性が高いことと同じです。ときどき失敗作はありますが、概して一流の大学は「良問」を提供しています。
はじめから自分だけの力で問題を解ききることは難しいでしょう。一度目は解説を聞きながら、二度目は解答を見ながら、三度目は自分で一から解答を作るぐらいのペースで構いません。「良問」は何回解いても解くたびに新たな発見があり、実力を高めてくれます。

(3)自分の感性を鍛えて、数学的センスを自分のものとする
最終的には「良問」に数多く出会えば、自らの感性で「良問」を選べるようになります。こうなれば、自分の感性を信じて勉強に没頭できます。なかなかここまで到達するのは難しいでしょうが…。

数学の問題に古い新しいはあまり影響ありません。ひょっとしたら、君たちのお祖父さんやお祖母さんの使っていた参考書や問題集に「良問」が埋もれているかもしれませんよ。

開成ハイスクール数学科 東山元晴

英検準1級にチャレンジしよう!

2017 年 5 月 1 日

■英検準1級とCEFR
学校教育にとどまらず様々な場面で、CEFR(セファール)という国際標準規格が語学レベルの指標として導入されてきています。英検準1級の合格ラインはCEFRのB2レベルに該当します。CEFR:B2レベルとは、『自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる』と定義されています。つまり、 準1級取得は「仕事で英語を使うことができる」レベルに到達していると公式に認められたことを意味します。

■英検準1級と大学入試
英検準1級を取得している場合、入試で英語の得点を満点扱いとする大学が増えつつあります。以下はその一例です。
 立命館大:法学部・理工学部を除くすべての学部で満点換算
 広島大:センター試験の得点を満点換算

■英検準1級の壁
英検各級の語彙レベルは、準2級=約2500語、2級=約4500語、準1級=約7000語といわれています。一方大学入試で求められる語彙レベルは、センター試験=約4000語、関関同立・国公立2次=約6000語と言われています。つまり、英検準1級の語彙レベルは「難関大学レベル+約1000語」となりますので、ここで怖気づいてしまう人が出がちです。
しかし、「7000語」といってもこの水準から出題されるのは、筆記問題の1番の語彙問題においてであり、その他の長文読解やリスニングで登場する語彙は数段易しいレベルです。また、1番の語彙問題においても、7000語を完璧に覚えきっていなくても「ある程度見たことがある」「大体ことばのイメージがわかる」というところまで取り組んでいけば、消去法が使えるようになります。消去法で4択を2択まで絞り込めたら、正解率は25%から50%に上がります。とはいっても、語彙学習は「一度覚えたら終わり」というわけにいかず、「漆塗り」をするように何度も何度も記憶を重ねて完成していきますので、早めに計画的に取り掛かることが大切です。

■準1級チャレンジへのタイムスケジュール
まだ2級を取得していない場合は、まず2級の受験日程を決めましょう。
高校1年生の皆さんは、高1最終段階の第3回(1月・2月)で2級を取得することができれば、その後の作戦が立てやすく理想的です。
高2生の皆さんは、秋の第2回(10月・11月)で2級を取得する計画を立てましょう。
 2級の取得後は、そのすぐ次の回はおそらく準備が間に合わないと思われますので、2級を取得した実施回から2回後の回で準1級を受験するように計画するのが現実的だと思います。

開成ハイスクール英語科 新土居友一

サ・ク・ラ・サ・ク

2017 年 4 月 24 日

この時期になると,桜が何かと話題に上がる。「桜前線」と呼ばれる開花予想が気象庁で出されるほど、日本では桜が愛されているのだ。「ぱっと咲いてぱっと散ってゆく」その儚さ、潔さが日本人の心に深い感銘を与えるという。
 
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昨日、ワシントンDCで開催されている桜祭りの映像を目にした。中でもホワイトハウスを背景に桜が咲き誇る光景は見事と言うしかなかった。聞けば1912年に日本から送られた桜だそうだ。アメリカ人の目には桜の花はどう映っているのだろうか?
 
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アメリカと桜と言えば,合衆国初代大統領ジョージ・ワシントンにこんな逸話がある。少年時代、父親が大事にしていた桜の木を斧で切ってしまったが、正直に自分がやったことを告白。その正直さに父親は「お前の正直な答えは千本の桜の木より値打ちがある」と褒めたという。

実は、伝記作家パーソン・ウィームズがワシントンの死後に子供向けに書いたThe Life of Washington (1800)の中で書いた作り話だそうだ。

 この話題については京大入試問題でも出題されたことがある。歴史の浅いアメリカの象徴的存在となるよう、ジョージ・ワシントンに正直さというイメージを重ね、英雄化したという。彼が残した名言 ”Honesty is always the best policy.”(正直が常に最上の策である)がそのイメージに重なっていく。

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 桜に対する思い、それは人それぞれであろう。私にとって、桜の花が「咲く」のは1年間の努力の結晶が現れたもの。だが、「散る」のは、その結晶が泡と消え失せるのではない。花が散った後、桜は「葉桜」として、葉を茂らせ、枝を大きく伸ばしていく。来年に向けて大きく成長していくのだ。「散る」という姿は、これまでの自分を捨て、新たな自分に挑戦していく次なるステップの「始まり」、と捉えたい。

 皆さんも、新学年を向かえ、それぞれが新たな自分探しを始めているところだろう。
 初夏に向けて瑞々しい緑色の葉桜となれるよう、そして来春にはそれぞれの成果を開花することができるよう、この時期を大切に過ごして頂きたいと願う。

 開成ハイスクール英語科 藤田育弘

高校生活が始まりました!

2017 年 4 月 17 日

新高校1年生のみなさん、入学おめでとうございます。
高校生活が始まり、1週間ほどたちました。期待に胸を膨らませ、過ごされていることと思います。
これから素敵な3年間を送ってください。

高校受験を無事に終え、ほっとされている方も多いでしょうが、新たに大学受験に向けての勉強をスタートさせなければいけません。言うまでもありませんが、大学受験は全国規模になります。
ちょっとした出遅れが、大きな差につながります。開成ハイスクールでスタートアップ講座を受講された方は高校生のカリキュラムを学校より先行して消化しています。「スタートダッシュは成功!」ですね。
今後もこのペースを維持して頑張っていきましょう。

春休みを大いに満喫(笑)してしまったみなさんへ
今からでも遅くはありません。GW前の今なら、まだまだ挽回できます。
高校受験での頑張りを思い出し、大学受験に向けての勉強を始めましょう!
教員一同、全力でサポートします。

開成ハイスクール数学科 中嶋由博

新高校1年生へ

2017 年 4 月 10 日

 この春を迎えて一番大きな生活の変化を迎える学年は、新高校1年生でしょう。これまでは高校の入学試験に向けて日々勉学に取り組んでいましたが、受験後、勉強時間も減少し、一休みといった人が多くなるのではないでしょうか。
 受験で得られたものは、学習してきた各教科の内容もさることながら、一つのことに打ち込んできた姿勢や生活習慣も大きな財産となります。この姿勢や生活習慣を受験とともに捨て去るのは非常にもったいないことです。受験期のように、一日何時間もという勉強は難しいかもしれませんが、毎日テキストやノートを開き、机に向かうといった日々の姿勢は今後も継続し続ける必要があります。
 皆さんの新しい高校生活とともにスタートする開成ハイスクールでは、高校別の進度に対応しながら授業を行うので、日々の勉強の習慣を継続するには最適です。また一科目のみの受講も可能ですから、新しい生活に没頭するあまり、勉強の習慣自体がなくなってしまいそうな人は、苦手な科目だけでも受講を行い、一週間の勉強のルーティンを確保することも可能です。
 何事もスタートは肝要です。高校生活のスタートダッシュをきりたい人や、新しい生活に不安を抱える人も、ぜひ開成ハイスクールに足を運んでみてください。高校進度対応の学習と大学受験指導のプロが、皆さんの高校生活を存分にプロデュースします。皆さんの新しい高校生活が楽しく充実し、そして最高のスタートをきれるよう、高校も開成グループで一緒に頑張りましょう!

開成ハイスクール 国語科 重留英明

春=spring=バネ

2017 年 4 月 3 日

以前にこのブログで「Spring has come.」を「バネ持って来い。」と訳した生徒がいたことを書きましたが、確かに”spring”には「バネ」という意味もありますよね。これ以外にも「泉」という意味もあります。ちなみに、「温泉」は”hot spring”です。”spr”で始まる単語には、他に、”spray”,「スプレー」 ”spread”,「広げる」 ”sprout”「芽」などがあります。共通するイメージとして、何かが「噴出するような感じ」がありますよね。「バネ」は弾けます、「泉」は地面から水が湧き出します、「スプレー」はノズルからシューと液体が噴出します、「芽」は地面や茎から突き出てきます。そして「春」は芽が出て、花が咲き、葉も茂り始め、また新しい一年へと広がっていく季節ですよね。さらに、綴りを”sp”まで縮めるとさらに、”speak”, “spark”などもあり、これも口から言葉が「飛び出す」火花が「飛び散る」といった共通のイメージを持っています。単語を覚える時に綴り、音の共通したイメージをつかむと覚え易いかも知れませんね。
ところで、”spring”が英語で「春」の意味として使われるようになったのは16世紀からだそうです。それ以前は “lengthen” 「長くなる」と同じ語源の“lencten”が使われていたそうです。つまり「春」は「日が長くなっていく」季節という意味合いがあったわけです。ちなみに日本語の「ハル」の語源にはいくつか説がありますが、その一つに「芽が張る」つまり「芽が外へ向かって張り出してくる」季節からという説や、「晴る」つまり「冬が終わり、万物が晴れやかに開ける」季節というものがあります。前者は英語の”spring”とも共通していますよね。
いずれにしても「春」は晴れやかになり、新しい世界へと大きく飛び出していく季節。受験生にとってはここから、また一段と成長し1年後には晴れ晴れとした新しい「春」を迎える出発点。これから1年共に頑張りましょう。

ハイスクール 英語科 松本 泰雄

問題解決の方法

2017 年 3 月 27 日

もうすぐ学校でも新学年の授業が始まります。環境がガラッと変わる人もいるでしょう。楽しみですね。でも少し不安もあることでしょう。
みなさんは、これから先、何度も壁にぶつかりそれを乗り越える経験をすることでしょう。その壁を乗り越える、問題を解決する方法は身に付いていますか?
壁にぶつかったとき、途中であきらめ、「わからない」とつい言ってしまうこと、たくさんありませんか?
そこで今回、問題解決の方法を3段階に分けて考えてみました。
この考え方は勉強面だけでなく、スポーツなどにおいてもあてはまります。是非、自分の得意分野においても考えてみてください。
① 「知っている」「知らない」
覚えていない、暗記をやめてしまった等、これさえ覚えておけば…の状態です。
教科書にある基本事項や、スポーツのルール、音符の読み方、料理の味付け方法等、「知っていれ」ば、工夫は自分でできるものです。
まず覚える、暗記するというように、「知る」機会を増やし、次の段階へ進みましょう。
② 「わかる」「わからない」
この段階では考えることが必要になってきます。
考えないと簡単に「わからない」と言って済ませてしまいます。
例えば、問題の解説を読んでみて、「なぜ?」が浮かんでくる段階です。
調べる、聞く、を繰り返し、「なるほど!」「わかった!」まで進めてみましょう。教科書の考え方、自分の感覚・考え方、先生の考え方、それらをつなぎ合わせてみましょう。「わかる」ためのヒントは1つだけとは限りません。
そのヒントがどこにあるのか、探してみましょう。その分だけ「わかった!」ときの感動は大きくなります。
粘り強く調べる、考える、「わかる」機会を自分で作ってみましょう。
③ 「できる」「できない」
「わかった!」ことの感動は大きいものですが、テストの点数につながったり、大会の結果、演奏の出来、料理の味、それらにすぐ反映されるものではないものです。この時点では「わからない」段階を越え、あと一歩で結果が出せます。
多くの人はここからかなりの時間をかけるでしょう。
反復を繰り返し、「なぜ?」をくりかえし、「できる」まで自分との闘いです。
この段階まできて「わからない」と言ってしまうのはもったいないと思います。自分の手で、「できた!!」「やった!!」の感動につなげてみましょう。

様々な問題に直面した時、今の自分はどの段階なのか冷静に見極めてみてください。
簡単に「わからない」と言ってしまう前に、
「知る」ことで前に進みましょう。
「わかる」まで進めてみましょう。
「できる」まで必死に取り組んでみましょう。
これが問題解決の方法です。ぜひ実践してみて下さい。

開成ハイスクール 数学科 山田翔

数学と科学・技術 その14

2017 年 3 月 20 日

そろそろ春ですね。大学合格を決められた方、おめでとうございます。心晴れやかに今後の歩みを進めていけますね。ところで、「心晴れやかに」と書きましたが、春の天気はあまり晴れの日が続かないことが多いです。このブログを書く前の1週間を見てみても、「曇―雨―晴―晴―曇―曇―曇」と、スカっと晴れることなく、肌寒かったりもしました。こんな天気はどうして起こるのか、受験生のみなさんは覚えているでしょうか?高校の理科でそんなの習ってない、と思う人もいるかもしれませんが、実際は、中学生のときに習ってましたよね。「偏西風によって、高気圧と低気圧が交互に通過する」というのはどこかで聞いたことがあると思います。風の動きというものは、気候に大きな影響を与えています。さて、本題です。この風の動きを理解するのに、実は、高校で習う「ベクトル」が使われているのは気づいているでしょうか。風の吹く向きというのは、
1. 気圧の高いほうから、低いほうへ
2. 進行方向に対して右向きに曲がるように
の二つを考慮して決まっています(2番目の力は「コリオリの力」といって、正確に表現しようとすると、ベクトルの外積が必要になり、単純に右向きに曲がるとはいえなくなりますが、それは大学での学習の範囲になります)。絵で表せば下の左の図のようになります。下の方が気圧が高いとして、赤い矢印が 1 番目の力(高校で地学を選択した人は、気圧傾度力と習いましたね)で、青い矢印が2番目の力(コリオリの力)です。この2つを足したのが、風に働く力で、緑色の矢印の方向を向くのですが、この足し算は丁度ベクトルの足し算そのものですね。

三色の矢印風向き・等圧線

このようにして、進行方向から右へ、ずれるように力が働くことで、例えば、高気圧からは、時計回りに風が吹き出す(上の右の図)というのも、中学で習いました。ところが、このベクトルの足し算の原理(風が吹く仕組み)というのは、偏西風が吹く仕組みすら理解できてしまいます。風は最初、南の温かい空気が、北の冷たい空気の方へ動くことでも発生しますが、2番目のコリオリの力を受け続けるため、だんだん東よりに進行方向を変えていき、最終的に西風に変わるのです(下図参照、高校で地学を選択すれば、もっと詳細にこのことを習います。)。これが、偏西風や、上空でのジェット気流の原因になり、日本の気候や、世界の気候に大きな影響を与えています。

西風を表す緑の矢印

どうでしょうか。高校でベクトルと言えば、矢印を使って図形の問題を解く道具として教わりますが、実際は、風の吹き方以外にも様々な応用例を持っています。大学合格を決められた皆さん、合格がゴールではありません。今まで皆さんが学んだことを活かし、より高い実力を身につけていってください。

開成ハイスクール数学科 村上豊