小さくて大きな励まし
みなさん、こんにちは。いよいよ冬の到来です。風邪をひいている人も多いようですが、みなさんは大丈夫でしょうか。特に高3生は、あと1ヶ月余りでセンター試験ですね。準備は万全でしょうか。もう本番モード、ぐずぐずしている暇はありません。また、高2生のみなさんも、まだ1年以上あると悠長に構えていてはいけません。今から1年先のことを見通して時間の使い方を計画立て、それに基づいて着実に準備を進めて行く必要があります。
大学受験というと、思い出すことがあります。当時、私の家の近くには郵便局がなかったので、てくてくと30分くらいかけて、ひと山向こうの郵便局へ受験料や願書など一式を出しに行きました。もちろん、忘れているものはないか、何度もチェックして、万全の状態でした。しかし、郵便局でいろいろと手続きを済ませ、家へ帰ろうと郵便局の自動ドアを出ようとした時、受験料を一緒に送るのを忘れていたことに気付いたのです。その瞬間、「自分では万全だと思っていても、なかなかすべてが上手くはいかないものだ」などと、受験そのものがとても不安になってきました。ところがその帰り際に、嬉しいことがありました。受験料の送付を済ませ、今度こそ本当に帰る間際、郵便局の方たちが全員で「ありがとうございました」と声を掛けてくれました。まるで私を励ましてくれるように、とても温かく聞こえました。「がんばろう」と、素直に思いました。ほんの些細なことですが、私にとっては大切な思い出です。
受験は時に、孤独な闘いになりますが、多くの人が、陰となり日向となって助けてくれているものです。だから、受験に厳然と立ち向かってください。そして、そのぶん大きく成長してください。合格したその時には、嬉しさと、感謝の気持ちでいっぱいになるでしょう。
数学科 村上 豊