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開成教育グループ


数学と科学・技術 その20

みなさん、こんにちは。すっかり秋めいてきましたが、この夏は、台風が何度も来て大変でしたね。みなさん、大丈夫でしたでしょうか?日本は、大小さまざまな自然災害が起こるので、日々警戒心を忘れないようにしないといけませんね。災害の中に大雨があります。気象庁からよく「1時間に○○ミリ」という形で発表され、次のような解説がされています(一部抜粋)。

 

(ア)   1時間に 20ミリ以上…強い雨。どしゃ降り。

(イ)   1時間に 30ミリ以上…激しい雨。バケツをひっくり返したような雨。

(ウ)   1時間に 50ミリ以上…非常に激しい雨。滝のような雨。

(エ)   1時間に 80ミリ以上…猛烈な雨。息苦しくなるような圧迫感、恐怖を感じる雨

 

1時間に 80ミリ以上ともなると、恐怖を感じる猛烈な雨とのことですが、実際どれくらい雨が降るのでしょうか?経験してみないとわからない部分ももちろんありますが、災害が起こってからでは遅いので、ここで少し考えてみましょう。1時間に80ミリというのは、雨の中におおよそ直径20センチメートルの円筒状の容器を置けば、1時間で水深が 80ミリ、すなわち8センチメートルの深さになるということです。そこで、少し身近なもので8センチになるものを探してみました。すると私の場合、指を閉じた状態で小指と人差指の間の幅を図るとおよそ8センチになりました。女性の方の場合は、手はもう少し小さいかもしれませんが、1時間かけておよそ手の幅くらいの水が降ってくるのが、1時間に80ミリの猛烈な雨だということがわかります。ついでにその手の幅で、靴裏から足首までの高さを測ってみるとほぼ同じ長さになりましたので、雨のなか、靴がびしょ濡れになることも、うなづけることだと思います。けどこの程度だと「大したことないな」と感じる人もいるかもしれません。たった8センチですからね。そこで今度は、体積で考えてみましょう。まず、人間が立っている状態で使用する面積はどれくらいになるでしょう。大柄な人もいれば、小柄な人もいるので大小さまざまですが、消防法によれば、『立見席を 0.2平方メートルとする』という記述があるので、ここではそれを参考にします。ちなみに、0.2平方メートルはおよそ、1辺が 45センチメートルの正方形になります。さて、この0.2平方メートルに80ミリの雨が降るとはどういうことでしょう。単位計算が苦手な人もいるとは思いますが、次のようになります。

 

 

 

つまり、1Lのペットボトル16本分の水を頭の上からじゃぶじゃぶ浴びる量が、猛烈な雨ということになります。こう考えると非常に大変な雨だと感じられるでしょうか?さらに雨というのは1人の頭の上にだけ降るものではありません。他の人の頭の上にも降るわけです。立見席でいっぱいになっているコンサート会場で、全員がペットボトルの水16本分を頭から浴びる、そんな光景を想像すると、もうそこらじゅうが水浸しになることは、想像に難くないでしょう。さらに雨はコンサート会場の外、人がいないところ、地域全体に容赦なく降り、しかも降って終わりではなく、降った雨水は低いところに流れていくわけですから、これは、かなりの大災害になることも理解できると思います。

さて、今回は雨量について取り上げました。災害は全ての人に分け隔てなくやってきます。現在は様々な予報も発達してきていますが、最終的な判断は個人によらざるを得ないことは変わりありません。そして、判断するには知識が必要になります。自分の頭で判断できるよう、普段から頭を鍛えることを忘れないでください(自戒も込めて)。

開成ハイスクール数学科 村上 豊


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