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開成教育グループ


2017 年 10 月 30 日 のアーカイブ

秋の夜長…勉強の基本はやっぱり読書!!

2017 年 10 月 30 日 月曜日

日頃、数学を指導しているバリバリ理系の人間が言うのも変かもしれませんが、勉強の基本は読書にあると常日頃から考えています。何が書かれているかを読み取る力は、SNSやネットの情報ばかりを読んでいては、どんどん衰退していきます。本を読むという行動は、能動的に文章を理解しよう、イメージしようという、脳に対して積極的な働きかけをします。本を読むということは、文系科目だけでなく、理系科目の文章理解に大いに役立つのです。以下に3つのケースを記します。

(1)読書は「問題文の条件を読み取る力」を養う!
数式は単なる文字の羅列ではなく、その式の中に多くの意味を含んでいます。また、グラフや図形もある意味を持った集合体であり、意味を具現化したものに過ぎません。つまり、文章で書かれた問題と同じで、図形やグラフ問題を解く前には、その意味を読み取る必要があります。こうした数学の基本を忘れて、与えられた問題を反射的に解こうとしても、徐々に通用しなくなります。どの公式を使うのか、どういった方針で解いていくのかを決めるためには、問題文の条件を読み取る力が大切なのです。

(2)読書は「模範解答を読み取る力」を養う!
数学の質問の中で一番困るのが、詳しい解答や解説を読んでも何が書いてあるかわからないので説明して欲しいという要求です。このケースで一番多いのが、ほんの数行前に書かれてある条件や公式を見落としているケースです。これを防ぐには、問題を解くときだけでなく、解答や解説で大切な場所については音読もしくは線を引く癖をつけておくことです。解答や解説にも流れがあり、いきなり本題に入るわけではありません。主人公が人間ではなく数字や文字式に変わっただけで、一つの物語を作っているのです。

(3)読書は「解答を記述する力」を養う!
センター試験形式と異なり、国公立二次試験や私立大学では、記述式の解答が必要となります。ここで、同じ数学の実力を持っていても、記述力の違いで大きな点数の開きが生じます。数学の記述力は「接続詞の使い方」や、「要点のまとめ方」でかなり差が付きます。日頃から文章に慣れ親しんでいないと、変や接続詞を使って支離滅裂な解答や、同じことを繰り返し書いてまとまりのない解答になります。記述式の解答は、採点者に読んでもらう文章であり、一種の説明文を書き上げる力が必要です。

毎日読書しろ!難しい本を読書しろ!と言っている訳ではありません。月に1~2冊程度は自分の興味を引くジャンルで構いませんので、文章に触れる機会を持って欲しいものです。

開成ハイスクール数学科 東山 元晴