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2018 年 1 月 8 日 のアーカイブ

餅と雑煮と受験生

2018 年 1 月 8 日 月曜日

明けましておめでとうございます。お正月と言えば、お雑煮を食べている人も多いのではないでしょうか。お雑煮の作り方は、土地によってさまざまですが、餅を使うという点はほぼ共通していると思います。
お正月に食べるお雑煮の歴史は古く、始まりは平安時代だと言われています。室町時代には武士の宴会では、必ず雑煮が振る舞われていましたが、当時は餅の原料となる米は高価であったため、庶民のお雑煮には、餅の代わりに里芋が入っているのが一般的だったようです。江戸時代に入り、一般庶民でも簡単に餅が手に入るようになった頃に、味噌や醤油などの味付けや、丸餅と角餅などの東西の違いができたと考えられています。
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1101/spe2_01.html(農水省 全国お雑煮マップ)

餅は古くから、祝いごとや特別な「ハレの日」に食べる「ハレ」の食べ物でした。雑煮の語源は「煮雑ぜ(にまぜ)」で、色々な具材を煮合わせたことからきています。お正月の三が日におせちやお雑煮を食べる際には「祝い箸」という両方の先が細くなったお箸を使いますが、これは一方を人が使い、もう片方は神様が使う「神人共食」を表したものです。このように箸にまでこだわりがみられるエピソードからも、雑煮がいかにハレの日の食べ物かがうかがえます。
もち米と普通のお米(うるち米)の違いはでんぷん質の違いにあります。デンプンにはブドウ糖(グルコース)が直鎖上につながったアミロースと枝分かれ構造があるアミロペクチンの2種類があり、粘りを生み出すのは、アミロペクチンです。(最も消化に関してはアミロペクチンの分解と、アミロースの分解にそれほどの差はなく、餅が「腹持ち」が良いということはないようです。)普通のお米では、アミロース:アミロペクチンが2:8なのに対して、もち米ではほぼ100%がアミロペクチンになっており、これが餅の粘りを生み出しているのです。受験生は入試まであとわずか、現役生は日ごとに、また試験を受けるごとに力が付き、得点力が上がっていきます。餅のように粘り強く最後の最後まで全力を出し切りましょう。

ハイスクール英語科 松本泰雄