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開成教育グループ


人間の記憶は忘れるようにできている

2018 年 5 月 14 日

これは、エビングハウスの有名な言葉です。人間の脳は物事がおこった20分後には4割以上忘れ、1日後には7割以上を忘れてしまうそうです。

 

物事の記憶にはわれわれ人間の大脳側頭葉の内側部分にある「海馬」というのが影響します。大脳に入った情報の取捨選択をして、記憶全体をつかさどるきわめて重要な役割を果たしています。この海馬では記憶の整理がおこなわれます。記憶は、主には2つの種類があり、ひとつは、すぐに忘れてしまう「短期記憶」、もうひとつは、いつまでもずっと覚えている「長期記憶」です。海馬では、見たり、聞いたり、感じたりして覚えたことを「短期記憶」と「長期記憶」にわけていきます。また、短期記憶であっても、本人にとって「重要」であると判断した場合は、長期記憶に変換して保存します。

このように、海馬は記憶に関して重要な働きを担う部分であるので、学習にとても大切な部分であります。

この海馬は例えば旅行に行き、新しいものを見たり、色々な経験をしたりすることで体積を大きくすることができます。部活動にうちこむことや本を読むことも海馬を大きくすることにつながります。また、睡眠時間の確保も重要な要素だと言われたりします。逆に刺激のない生活は海馬の体積を委縮させるそうです。

上記を留意し海馬の体積を大きくし、さらに、海馬に見たり経験したりした物事を「重要」だと認識させることで長期記憶させることができると言われています。また重要だと認識させるには「繰り返すこと」が良いようです。

 

冒頭紹介したエビングハウスも1度覚えた内容を再び記憶しなおすとき、2度目は1度目よりも忘れにくくなり、3度目は2度目よりも、4度目は3度目よりもというように、覚えなおしをすればするほど、忘れにくくなる傾向があると言っています。

 

高校生は、すべきことが多く、宿題も何とか辛うじてこなし・・・といった生活をしている生徒も多いと思いますが、学習した問題を長期記憶に残すには、規則正しい生活をし、そしてやはり地道な「 反 復 演 習 」が必要だと思います。

 

来るべき受験へ備え、自分の脳とうまく付き合っていってください。

皆様の今後の健闘をお祈りいたします!

 

堀川 大介

高3生諸君へ ~飛躍の夏を迎えるために~

2018 年 5 月 7 日

先日、スティーブン・スピルバーグ監督、メリル・ストリープ主演の「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」という映画を観にいった。「クレイマークレイマー」「ソフィーの選択」などに出演し、社会派女優として好評を博しているが、この映画は、時の政権に対して報道機関がどう向き合っていくべきかを鋭く問うている。最近様々な不祥事や疑惑が政権内で相次いでいるが、今年から選挙権を持つ高3生諸君には、こうした様々な事象に対して、自分自身の目で確かめ、判断をしていく姿勢が求められている。入試が終わってからでよいので、是非とも鑑賞されることをお勧めしたい。

 

長い連休も終わり、また忙しい日常が舞い戻った毎日。この時期から夏に向けての過ごし方が、今後の学力の伸長度合いに大きく影響する。目標と志を高く持って粘り強く勉強を続けていくことが何より大切である。クラブ活動がまだまだ続く、引退はもう少し先、既に引退した、など置かれた条件は様々であろうが、入試の日は全ての受験生にやがて等しく訪れる。所与の条件の中で、自分が志望校に合格するための学力を最大限身につけていくこと、そのことがいま切に求められている。

 

高3になっての初めての全国模試を受験した、あるいはもうすぐ受験するという受験生も多いことだろう。もしセンター対応のマーク式模試を受験したのなら、まずは正確に自己採点を行った上で、早急に模試の解き直しを実行することが大切である。そして模試が返却されるまでに自分の弱点領域を正確に把握し、少しでもその弱点を克服する勉強に即座に取り組むべきである。さらに自己採点結果と返却された模試の得点結果が1点たりとも誤差がないかどうか確認すること。特に国公立大志望生にとっては、二次出願をどの大学にするのかは、センター試験本番の自己採点結果にかかっている。問題冊子に残した解答の記録と、自分が実際に塗りつぶしたマークが完璧に一致する正確さを身につけることも、これから模試を受ける際に極めて重要な訓練となる。

 

秋からは本格的な入試演習問題を行っていくことになるので、どっしりと腰を落ち着けて基礎学力を形成する時期が今から8月までの3か月半の時期である。そして11月から本格的に開始される公募推薦入試を受験する受験生にとっては、残り約6か月で本番を迎えることとなる。

 

学力も含めて自分の置かれている立ち位置を客観的に把握し、そして飛躍の夏を迎えるためにやるべき課題を鮮明にし、その克服に向けた努力を全力で開始すること。全ての受験生に今そのことが強く求められている。

 

 

開成ハイスクール国語科 森脇 庸介

姿勢が良くない人は、効率を落としているかも・・・

2018 年 4 月 30 日

前かがみになる、猫背になっている、座りながら足を組む・・・

ひじをつく、背もたれに倒れ掛かるように深く椅子に腰かける・・・

勉強に集中すると、自分の姿勢にはなかなか気がつきにくいものです。そして、はたから見るとその姿は美しいとは言えません。

授業をしていると、姿勢が悪いなと感じる生徒はたくさんいます。偉そうなことを言っていますが、恥ずかしながら、かく言う私も姿勢が悪い一人です。

だからこそわかるのですが、悪い姿勢をしてしまう理由は、とても簡単。その姿勢が本人にとって楽だからですね。正しい姿勢をしていると疲れるというのが姿勢の悪い人の言い分です。

しかし、それは間違いです。姿勢をよくしているほうが疲れません。慣れていないだけなのです。正しい姿勢は、胸が開いて肺に空気を取り込みやすくなるため、自然と呼吸が深くなります。深い呼吸は全身の血行を良くし、脳に十分な酸素を送り込んで活性化する効果があります。そのため、長時間勉強を続けても疲れを感じにくくなったり、集中力がアップしたり、大きなメリットがあります。

逆に、姿勢が悪いと、血流も悪くなり、呼吸も浅くなり、集中力が続かなくなります。そして、疲れやすくなるのです。疲れやすくなるので、すぐに休もうと勉強時間も短くなりがちです。そして、何より悪い姿勢は、はたから見ると見苦しく感じます。

姿勢が悪いと効率が落ち疲れやすくなる疲れやすくなるため、良いことなど一つもありません。逆に言うと、姿勢をよくすれば、効率は上がることになりますね。受験のテクニックを1つ覚えるよりも、まず、姿勢を正しくする。このことが勉強の効率を上げる、見落としがちな勉強法の1つです。正しい姿勢を身につけることが、志望校合格に近づく行動ならば、姿勢を正しくするしかないですね。

今日から頑張ってみませんか?

 

坂田 和彦

負けられない戦い

2018 年 4 月 23 日

高校に合格してよかった!!おめでとう!!と祝福ムードが残っている頃かもしれませんが、近頃の生活はいかがでしょうか。この春、新高校1年生の自宅に電話を入れていると、既に特定の科目がついていけていない気がする。授業を予習なしで行ったら、理解ができなかった。なんでこんなスピードでみんな理解できているのかわからない、といった日々の授業についていくことに四苦八苦している声をたくさん聞きました。
新高1の皆さん、勉強の軌道を修正するのなら早い方がいいです。まだ取り返せる段階で日常を変化させていきましょう。というのも、高校生活にようやく慣れ始めた頃、間もなくゴールデンウィークに突入し、またリズムを作り直していかねばならなくなります。このチャンスを逃してしまうと、そのままあっという間に夏休みを迎えてしまって、取り返しがつかなくなります。
高校2年生の皆さんは、いかがでしょうか。部活動においても後輩が入ってきて、先輩の引退も近づき、いよいよ部活動においてメインの存在になってくる時期かと思います。その忙しさを言い訳にするのは簡単です。毎年、この時期をうまく乗り越えた2年生は夏休み以降、先んじて受験生モードに突入し、本当の両立が可能になってくるのだと思います。利用できるものは利用して、効率よく日々を過ごしてほしいものです。
高校3年生の皆さんは、言うまでもなく本当の受験生でなければいけません。先月、受験を終えた新大学1回生は、口を揃えたかのように、もう少し早く本気出しておけばよかった、と言っていました。その時にならないと出てこない発言かもしれませんが、間違ってはいないと思います。
どの学年においても、現状それぞれの課題を抱えていると思います。しんどい時期でもあるとは思いますが、各学年、負けられない戦いは既に始まっています。ここをしっかり乗り越えて、しっかりと志望校に向けた力強いスタートを切ってもらえることを願っています。

開成ハイスクール英語科 濱田 健太郎

高校生になるみなさんへ

2018 年 4 月 2 日

みなさん、こんにちは。

中学生のみなさんは、入試を終えて一段落をついている人もいるのではないでしょうか?
かくいう私も、25年ほど前?(きっとそれくらい昔のことなんだろう。いや、もっと前か?)、某塾で中3の受験期を終え、新高1としての講習会に参加するように、周りからいろいろ声をかけてもらいました。正直、面倒だなって思い、参加をためらっていました。それでどうしたかといいますと、『大変な高校入試を乗り越えたんだから、春休みくらいほんまに休みにしよう』と、本当に何もしない数週間を過ごしました。これが、失敗の始まりでした。中学時代は、数学に関しては、学校で1番の成績だったので自信もありました。そのままのテンションで、高校1年生としての初めての定期テストを迎えて、結果は無残なものでした。もちろん、新学期からは高校部の授業に参加したわけですが、スタートダッシュに失敗した私は、結局そのダメージをずるずると引きずってしまい、誰にも負けないと自信を持っていた数学の実力に不安を感じるようになりました。勉強方法にはいろいろなものがあります。中学の時は絶対に揺るがなかった自分の勉強スタイルも、高校生の試験範囲の膨大さに見直さざるを得なくなりました。ようやく、そのスタイルが確立した時には……

賢いみなさんならおわかりですね?
何事にもタイミングというものが大事だということです。現状を維持することは大変です。しかし、一度失ったものを取り戻すにはさらに膨大な時間と手間が必要です。
今、このブログを見ているということは、何らかの意欲がある方だと思います。そう思ったのなら、行動に移してみませんか?
私は、あなたたちの勇気ある一歩を待っています。
よい1年にしていきましょう!!

開成ハイスクール数学科 中嶋 由博

3月はライオンのように訪れ、子羊のように去っていく。

2018 年 3 月 19 日

March comes in like a lion, and goes out like a lamb.
「3月はライオンのように訪れ、子羊のように去っていく。」

イギリスのことわざです。「三月のはじめにはライオンのように荒れた天候が多いが、終わりのほうは仔羊のように穏やかな天候になる」という意味です。ライオンと仔羊、対照的な二匹の動物でもって上手く三月の気候を喩えています。3月の始まりは、気まぐれで予測できない、荒れた天候になりやすいという事を言っています。
日本では三寒四温ということばがありますね。昨日は晴れて暖かかったのに、今日は凍える程寒くて、雪が降ってくるなんてことが、3月にはあります。

春一番は強風です。このような安定していない荒れやすい天候をライオンに例えているのです。

また、声に出して、読んで見て下さい。「マーチ カムズィン ライカライオン、アン ゴーズァウト ライカラム」流れるような美しいリズムで、構成されているのです。comes in 「やって来る」goes out 「終わる」2つの動詞句を対比させて、流れるようなリズムを作り出しています。like a lion like a lamb似ている音の2つの名詞を使う事で、リズムが整います。

イギリスにはこんな風にいかにも洒落の効いた面白い慣用句やことわざが多くあります(私が好きなのは”raining cats and dogs”で「猫や犬が降る」、つまり土砂降りという意味)。また、このことわざに関しては現在人気を博している少女漫画『3月のライオン』の題の由来ともなったことで知られています。

この「3月はライオンのように来たりて、仔羊のごとく去る」、イギリスの気候のことを指していますが、日本の気候にも当てはまるような気がします。三月というのは、冬から春への移行に際して荒れた天気になることが多いのです。でも桜の咲き始める3月下旬にもなると春が本格的にやってきて穏やかな気候に変わっていきます。ちょっと強引なあてはめ方でしょうか、しかし私としてはやっぱり共通性を感じてしまいます。

4月になれば、新しい生活の始まり。そのスタートが子羊のようにやさしいものになることを願います。

開成ハイスクール英語科 松本 泰雄

数学と科学・技術 その18

2018 年 3 月 13 日

みなさん、こんにちは。みなさんは、「アキレスと亀」の話は聞いたことがあるでしょうか?高校の授業で習ったことのある人もいると思いますが、昔のギリシャの哲学者が考えた次のような主張(パラドックス)です。

どんなに足の速いアキレス(アキレス腱の由来です)であっても、その前を歩く亀には追い付くことができない。

そんなバカな、と思うでしょうが、次のような理屈で論じました。

アキレスは確かに足が速い。しかし、どんなに速かろうが、その直前に亀がいたところまで走っていくには、いくばくかの時間が必要であろう。そうすると、その時間の間に亀は少し前へ進む。となると、アキレスが亀に追いつくには、その少し前の亀がいる地点にまで走っていかないといけない。そして、それにもいくらかの時間が必要であろう。その時間の間に、亀はまた前へ進んでしまう。するとまた、アキレスはその亀がいる地点にまで行かねばならない。これにもまた、時間がかかる・・・。こうして、いつまでたっても、アキレスは亀に追いつくことができない。

みなさんは、この論法をどのように感じるでしょうか?実は、数学を使うと、おかしな点がどこなのかがわかるのです。少しやってみましょう。話を具体的にするために、最初、アキレスと亀の間の距離は 10 m としてみます。また、アキレスが走る速さは、10m/sとします。10m/sは10秒で100m走れる速さですから、かなり足が速いですね。亀の速さは、簡単のため1m/sとします。1秒間で1mですと、1分で60m、1時間で3600m、つまり、3.6kmです。人間の歩く速さは時速4kmといわれているので、かなり足の速い亀ですが、後の計算のため、この速さで考えさせてください。では、ギリシャの哲学者の主張に従って、時間を計算していきましょう。
1. 最初に亀がいる10m先まで走っていく時間は、アキレスが10m/sですから、1秒です。
2. すると、1秒間に亀は、1m/sで歩きますから、アキレスの前方1m先にいます。
3. では、その1m先にアキレスが到達するには、今回は、0.1秒で済みます。というわけで、ここまでの経過時間は1.1秒ですね。
4. ところで、この0.1秒の間に亀は0.1m先に進みます。
5. こんどはわずか0.1m先に亀がいるわけですから、アキレスがその場所に到達するには、0.01秒で済みます。トータルの時間は、1.1秒に0.01秒を足して1.11秒です。
6. 次は、亀は0.01m先にいますから、アキレスがそこに到達するのは、0.001秒、合計時間1.111秒になります。
ここまで来ると、何が起こっているか想像できるでしょうか?1秒→1.1秒→1.11秒→1.111秒と話しが続いてきましたから、「あ、これは、1.1111・・・秒になりそうだな」とわかると思います。ギリシャの哲学者の論法は、有限の時間を、無限に区切ってしまったため、つい無限の時間がかかると感じてしまっていたのですね。ところでこの問題は中学の数学を使えば次のように解けます。アキレスが亀に追いつく時間を t 秒とすると

となって、先ほどの予想と同じになることが分かります。小学生の算数では、次のように考えるでしょうか?「アキレスと亀では、速さの差が9m/sなので、1秒間で9m差を詰めることができる。すると、10mの差をつめるには、10÷9の時間がかかる」。いずれにしても同じ答えが得られます。実は高校の数学Ⅲでは、次のような極限という考え方をします。

は、初項a=1、公比r=0.1の等比数列の和の公式

で n を無限大に飛ばすと解釈でき、r=0.1 なのでその値は収束して、1÷0.9 となる。数Ⅲを習っていないと何を言っているかわからないかもしれませんが、上の式で r の n乗のところを無視してa=1、r=0.1 を代入すると、計算結果がわかると思います。
こうして、かつてのギリシャの哲学者を悩ませた主張も、現代に生きる皆さんにとっては、小学生でも、中学生でも、高校生でも、それぞれ違う考え方で正しく考えることがわかりました。勉強の良さ、というのはこういうところにあらわれます。かつては多くの人を悩ませた問題も、それを解決し乗り越えてきた人類の遺産を受け継ぐことで、知らぬうちに解ける種類の問題に変わってしまっている、ということです。普段、さまざまなものに囲まれていると、なかなか気づかないことが多いと思います。特に、科学や技術の産物は、あまり意識せずとも使えるようになっていますので、その大事さというのはわかりづらいと思います。しかし、勉強することによってしかそのことに気づくこともできませんし、また、それを発展継承していくこともできません。若いうちに、しっかりと実力を養ってください。

開成ハイスクール数学科 村上 豊

高校生になる君たちへ

2018 年 3 月 5 日

中学と高校のちがい! 大きく変わるのは・・・

●生活について・・・キーワードは「自主性」。高校生活は、自分次第でどうにでも変わる!
多少の差はありますが、中学よりも圧倒的に「自由」なのが、高校の大きな特徴です。
文化祭や体育祭などの学校行事は、中学とは比べものならないほど大規模になり、クラブや部の数も増えます。
それは生活面でも同様。服装や所持品についても、中学ほどうるさく言われないことがほとんどです。放課後も部活やアルバイトなど、過ごし方の選択肢が広がります。「学校生活を自分でデザインできる」それが高校生活の醍醐味とも言えるでしょう。
しかしそれは、「自分で決めないと何も始まらない」ということでもあります。周りの状況に流され、ただただ毎日を過ごすことだけでは、高校生活は非常に空しいものになってしまします。何よりも「自主性」が求められることを念頭に置いておきましょう。

●学びについて・・・教科内容はより深く、専門的に。授業のスピードも速い!
高校の授業は、生徒は「ある一定の学力がある」ということを前提として進められます。したがって、授業のペースは非常に速くなります。先生は、中学のように待ってはくれません。わからない所があったら速めに解決しておかなければ、どんどん置いて行かれてしまいます。
また、教科の内容も、より専門的になります。中学のときには一つしかなかった教科が分野ごとに細かく分かれるのも、高校の特色です。たとえば数学は方程式を中核にした「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」のみならず、その周辺部で組立てられた「数学A」「数学B」(「数学C」)など、教科の中で系統が分かれて授業が行われるようになります。
このように、中学では得られなかった新しい知識を、深く掘り下げて学んでいくのが高校の授業なのです。

●テストについて・・・丸暗記や一夜漬けでは通用しない!日頃の学習習慣がカギ!
入学したらそのまま卒業できる?中学まではそうだったかもしれませんが、高校はそうではありません。定期テストで一定以上の成績を得られない場合、「赤点」と判定され、追試験を受けることになります。赤点が多い場合は、次の学年へ進めない(留年)可能性もあります。
しかも、今までならば、何とかこなせた暗記主体の対策だけでは、定期テストはクリアできません。高校で求められるのは基本を踏まえた総合力。教科書の範囲を超えた出題はほぼありませんが、読解や論述式の問題によって、解答に至るまでの考え方の過程を見るものが主体となります。出題範囲も広く、あとからやり直すにも、かなりの時間が必要です。
授業もテストも内容が高度になる高校では、中学以上に普段からしっかりと授業の内容を理解するための予習や復習などの学習が必要になってくるのです。つまり、最も基本的で、かつ効果的なのは、日々の予習・復習をしっかりとやることです。
そのためには、時間の使い方を自分で管理できることが重要です。

高校生活は自分次第でどうにでも変わります。自主性を高め、計画的な学習を心がけることでより良い、確かな未来を自らの手で切り拓き、つかんで下さい。

最後に、君たちの学習の大きな支えとなり、その習慣化への道を伴走するのがハイスクール(ペースメーカー)です。 そのことも決して忘れないで下さい。

開成ハイスクール 矢倉重人

いよいよ新年度スタート!

2018 年 2 月 26 日

開成ハイスクール生のみなさん、こんにちは!
皆さんは今、学年末テスト真っ最中ですね。学年最後のテスト頑張ってください!

さて、開成ハイスクールでは3/1(木)より新年度の授業がスタートします。

新高2生の皆さん、高1の1年間はあっという間ではなかったでしょうか?
学校の勉強をしっかり頑張れた人、クラブ活動に熱中しすぎて思うような成績を取れなかった人、など様々いると思います。しかしここからの高2の1年間はもっとあっという間です。秋ごろまでには大体の進路も決まり、本格的な受験勉強開始を迎えます。つまり、夏期講習までが勝負どころとなってきます。何かと中だるみしがちな2年生ですが、
しっかり頑張ってくださいね!

新高3生の皆さんは、いよいよ受験本番学年となり、きっと気合が入っているでしょう!
推薦・AO入試の人や一般入試の人など様々ですが、いずれにしろ夏ごろからは過去問も解いていかないといけません。3月からスタートダッシュを決めてくださいね。
開成ハイスクールでは、各講習会はもちろんのこと、夏期合宿や志望校突破ゼミ、国公立2次対策など、万全の指導体制でバックアップします!
共に1年間、精一杯頑張りましょう!

開成ハイスクール英語科 福原 俊幸

高3生諸君へ ~全てはこの日のために~

2018 年 2 月 19 日

国公立大学二次前期試験まであと6日となった。1月13日・14日のセンター試験から既にひと月以上経過している。この間国公立受験生は記述力の養成に向けて日々最大限の努力を積み重ねてきたと思う。残りわずかとなったが、最後まで入念に答案作成の練習を続けてもらいたい。この間、京都大学及び大阪大学において出題ミスがあり、繰り上げ合格の措置がなされたことは記憶に新しいが、わずか3点によって大阪大学では30人もの追加合格者が発生している。センター試験が思い通りにいかなかった受験生も多いであろうが、全ては二次試験当日に決定する。「もう少しセンターで取れていたら」と考える瞬間は誰しもあろうが、過ぎ去った過去は決して変えることは出来ない。しかしこれまでの論術対策で培った力を、最大限の集中力で全て出し切る機会は、全ての受験生に平等に残されている。ここまで来た以上、持てる力を全て発揮することに傾注してもらいたい。

一方私大受験生は、一部の入試を除いてほぼ結果も出揃っていることであろう。第1志望大学に合格出来なかった受験生に対して後期入試について述べてみたい。
「3月入試(後期入試)」は関関同立では関西大学及び立命館大学が実施、またそれ以外の難関有名私立大学もほぼ全ての大学で実施される。確かに合格者定員も決して多くないので、非常に厳しい入試であるが、当然のことながらまだチャンスは残されている。前期入試で合格を決めた受験生以外で争われるこの入試は、だからこそ、その中で上位の力を有していれば合格を勝ち取ることが出来るのである。

後期入試は国公立大・私大を問わず己との孤独な戦いである。特に私大受験生はほとんどが合格発表が終わっているので、友人たちの合格の喜びを横目で見ながら、ひたすら受験勉強を継続しなくてはならない。どんなに強い気持ちを持ち続けようと思っていても、合格者の輪の中に入れない自己の存在を顧みる時、その悔しさは計り知れないものである。しかしそうした中でも、目標に向かって努力し続ける受験生に合格という結果がもたらされる。

また国公立大受験生も、二次前期入試が終わるとどうしてもいったん気持ちがそこで切れてしまいがちである。しかしその後も万一のことを考えて、後期入試に向けた準備は継続しなければならない。3月上旬の合格発表の日までは、期待と不安の中で、非常に落ち着かない日々が続くが、それでも準備をきちんと続けていかなくてはならない。そうしないと、万一の時にほとんど準備をしない状態のまま、後期入試に向かわねばならなくなる。

最後に、心揺さぶる言葉を紡ぎだす、いのちの詩人「相田みつを」の名言を二つ紹介する。

あのときの
あの苦しみも
あのときの
あの悲しみも
みんな肥料になったんだなあ
じぶんが自分になるための

毎日毎日の足跡が
おのずから人生の答えを出す
きれいな足跡には
きれいな水がたまる

自分の運命を切り開くのは、最後は自分自身である。全ての受験生が、これまでの受験という厳しい試練を糧として、実り多き大学生活、そして素晴らしき人生を送られることを、切に願っている。

開成ハイスクール国語科 森脇 庸介