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開成教育グループ


使える!暗記術!!~ 英語学習と音韻(リスニング・音読のススメ)

 皆さんはじめまして。今回は英語の効率的な勉強法、その中でも私の専門領域である認知科学・音韻論といった学術的な知見から英語学習にアプローチしてみたいと思います。

 先日、草津駅前教室に通う高1生から「英単語ってどうやって覚えたらいいんですか?ひたすら書きまくるしかないんですかね??」という質問を受けました。このブログを読んでくれている皆さんの中にも単語や文法項目の暗記に苦戦した経験がある、または現在苦しんでいる人がいるかも知れません。

 高校の先生の中にも、「書けば書くほど暗記できる」という信念のもと、膨大な量の予習を生徒に課す方もままおられるようです。皆さんはたまったもんじゃありませんね!

まず最初に断言しておきますが、 「書く量」と「記憶の定着」は必ずしも正比例するものではありません。 (全く書く作業をしなくていいと言っているわけじゃありませんよ。)

どういうことかというと、 「人にはそれぞれ自分にあった認知スタイル(=暗記方法)があり、様々な暗記方法には得手・不得手がある」ことを私たちは知っておかなければならないということです。

暗記における認知スタイルは大きく3パターンに分類できます。
(1) 文字型
(2) 映像型
(3) 音声型

(1)文字型というのはいわゆる活字を読むことによって暗記をスムーズに行える傾向にある人たちのことです。(2)映像型というのは見やすいフォントや場面の映像を脳内に想起させることにより記憶定着が促進されるタイプの人たちを指します。(3)音声型はその名の通り、事柄を歌にしたり、音読することによって暗記が促される人たちのことです。

一般に人はこれらの(1)~(3)のパターンのどれか(またはそのうち複数)に属しているので、自分に合った暗記方法を学習にとりいれることで、学習効率が飛躍的にアップする、というわけです。自分に合ったパターンがわからなくとも、可能な範囲でこれらすべてのファクターを学習にとりいれることで、自然と暗記効率が上がるものです。

そのなかで最も簡単、かつわずかなコストで実践が可能「音声型」のアプローチに着目して欲しいのです。例えば英単語やグラマー・リーダーの重要例文の暗記に関して、ただテクストを黙読し、書きとるだけでなく、教科書や単語帳に付属のCDを聞いて書きとってみたりCDをききながら黙読するだけで飛躍的に暗記しやすくなります。
また、ただ闇雲にCDをきくだけでなく、CDで知った正しい発音で音読をすることにより、さらに暗記しやすくなります。

人間は使用する感覚器官(いわゆる五感)を多く使うほど記憶の定着率が高くなるという実験結果が多くの心理学研究者により報告されています。また、ヒトは進化の過程から考えて聴覚に対して極めて鋭敏な感覚を備えているといわれています(嗅覚なんかはイヌよりも遥かに鈍感ですよね)。

学習に嗅覚と味覚を働かせるというのは現実的でないことを踏まえると、残りの3つの感覚器官をフルに取り入れるのが理想ですね。ノート等に「書く」作業により【視覚】と【触覚】を使用しますが、これに音読・リスニングを加えると【聴覚】と発音による唇の動きという【触覚】を働かせることができます

意外と現役生の皆さんが疎かに扱いがちな言語学習における「音声」の重要性を再認識し、しんどい暗記を効率よく進めましょう!

英語科


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