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開成教育グループ


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人生のターニングポイント episode 2 AくんとBくんの場合

2013 年 1 月 21 日 月曜日

 みなさんこんにちは。
 前回は、私の人生の転換点について話しましたが、今回は、私の教え子の話をしたいと思います。

 Aくんは、私が高1から担当していた、トップ高に在籍する生徒でしたが、彼には唯一欠点があり、それはひたむきな努力がすこぶる苦手だったことです。得意科目の数学は、常に学年の上位10位以内に入っているにも関わらず、暗記が必要な英語や世界史、古典の成績は伸び悩んでいました。

 2年生の進路面談の際、彼が志望校を神戸大にしたいと言ったとき、私は正直、「ポテンシャルは十分にあるけれど、今のままでは到底神戸大には届かないな」と思いました。そしてそのことを、私は包み隠さずそのまま彼に述べました。これはある種の「賭け」でした。Aくんのプライドを傷つけ、今までの信頼関係も崩れてしまう恐れがあったからです。しかし、彼は真剣な表情で、「本気でやってみます」と言ってくれました。

 それからAくんの快進撃が始まりました。苦手科目の古文文法と古文単語、そして今までサボっていた英文法の総復習を、決して楽ではないペースでこなすよう彼に指示しましたが、彼は文句ひとつ言わず、1日たりともサボらずにやり遂げてくれました。指示した以上にやってきたこともあります。まさに、あの日からAくんは変わったように思います。そして見事、目標であった神戸大に、余裕の合格を果たしました。

 もう一人、Bくんの話をしたいと思います。
 Bくんとの出会いは、彼が中3のときでした。初めてBくんを担当したときの印象は、あまり良くはありませんでした。いつも宿題をして来ず、テキストすら持ってこないという状態だったからです。入試が近づくにつれ、態度は多少改まってきたのですが、内申点がよくなかったため、志望を下げて受験し、進学しました。

 中学生のときの状況を知っていた私は、高校生になってからの彼の授業態度を心配していました。ところが、開成ハイスクールで実施される「高1準備授業」に参加した彼は、私の知る彼の姿ではありませんでした。熱心に授業を聞き、宿題も確実にこなすようになっていました。わからないところを積極的に質問してくるまでに、彼は変わっていたのです。

 最初の中間テストで彼はいきなり学年6位となり、2学期中間テストが終わった現在も、トップ10位以内をキープし続けています。そしてBくんは今、大阪市立大を目指して、私の与える授業外の課題に、前向きに取り組んでいます。

 開成に通ってくれて、大きく変わっていく生徒たちを見ると、「本当に尊い仕事をさせてもらっているな。どれだけしんどいことがあっても、やっていてよかったな。」と、この仕事にやりがいを感じずにはいられません。

 どんな人間も、きっかけさえあれば変わることができます。「自分はダメな人間なんだ」などと、自信を失いそうになったときは、思っていることを何でも私たちに打ち明けて下さい。そんな会話のなかに、みなさんの人生のターニングポイントとなるようなきっかけが隠されているかもしれません。
 
 
開成ハイスクール英語科

気分転換

2013 年 1 月 15 日 火曜日

 人間の行動は気分によって変化する。

 これはどこかの偉い博士の言葉でもなんでもありません。ごく当たり前のことだと私は思います。毎日の暮らしの中で色々な外的要素を受けて人間の気分は変化していきます。ですから気分をコントロールすることは実はとても大変なことなのです。性格にもよるかもしれませんが、気分が悪いと物事を悪いように受け取りやすくなり、悪い考えを抱くようになります。したがって、気分が悪いと感じたときには、気分転換をすれば今よりも気分よく過ごせるようになるということでしょう。毎日勉強に追われて煮詰まってくると、どうしてもストレスがたまり気分が悪くなってしまいがちです。そこで今回は、気分転換の方法を紹介してみたいと思います。

 身体を動かすこと。走ったり、歩いたり、泳いだり、体操をしたりすることはいい気分転換になると言われています。特に気の合う友人と一緒にスポーツを楽しめば嫌なことも忘れられるでしょう。なんとなく気分がすぐれない程度であれば、肩をまわしてみる程度でも効果があるかもしれません。何より身体を動かすことは健康にとってもプラスですから、ぜひやってみるべきでしょう。
 声を出すこと。おしゃべりをしたり、歌ったり、いつもより大きな声を出してみることも効果があるように思います。迷惑にならない場所を確保することが大変かもしれませんが、ストレスの発散になることでしょう。
 心を動かすこと。一見難しそうですが、人間の五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を働かせるようなことを考えてみればいいでしょう。例をあげると、美しいものを見る、心地よい音楽を聴く、いい香りを嗅ぐ、おいしいものを食べる、ペットとふれあうなどがこれにあたります。
 遊ぶこと。遊びに夢中になれれば嫌なことも忘れてしましますよね。どうせ遊ぶのなら徹底的に遊んでみるといいと思います。
 休むこと。思い切って休むのも有効な手段です。身体の疲労だけでなく、心の疲労も緩和してやることが大切です。思いっきり眠るのもいいと思います。

 どれが自分にとって有効な手段かは、やってみないとわかりませんが、複数の気分転換法を持っておくと、辛い時でも少しは安心できますよね。

 2013年がやってきました。色々な決意を胸に抱きつつ、時には心に余裕を持つことも大切です。
 
 
開成ハイスクール英語科 濱田健太郎

私の大学受験(その6)

2013 年 1 月 7 日 月曜日

(2012年12月25日「私の大学受験(その5)」からの続きです。)

こんにちは。

とにかく孤独でした。明けても暮れても勉強のことしか頭になく、歩いているときも英単語の確認、学校の休み時間も数学の問題演習、風呂の中では世界史の教科書暗記。外界との接触を自ら断ち、家族との会話も途絶え、友人と談笑することも全くない毎日。勉強に埋没し、自分の中に引きこもり、憔悴したその顔は、笑うことを忘れてしまったかのようでした。それを孤高の美学にすり替え、自らを正当化しようとするも、寂しさは抑え難く募るばかり。鬱々とした気持ちは、日に日に私の気力をむしばんでいきました。
そんなとき、ふと思い出した言葉があります。「ソクラテスは穴に落ちた。夜空の星を眺めていて、穴に落ちたのだ。君はこのソクラテスを笑えるか。」これは、かつて私が通っていた学習塾の教室の壁に大きく貼られていたものです。これを初めて読んだとき、私は「物事に没頭することの尊さ、その真摯な態度を決して笑ってはいけない。」というメッセージとして解釈しました。しかし、「そうではない」と思い至ったのです。没頭のあまり周囲を見失い、自分を見失うことの愚かさは、一笑に付すべきものである、ということではないだろうか。私は、まさに「穴に落ちた愚かなソクラテス」だったのです。
どちらの解釈が正しいのかはわかりませんが、少なくとも私は、孤独が受験勉強にもたらすマイナスの側面に気付いたのです。もちろん勉強は自分でするものであり、その意味での孤独は必要です。しかし、バランスを欠いた過度の孤独に自らを追いやることは、活力を減退させ、目標達成を遠ざけてしまうことになりかねません。
「リハビリ」として、まず私がしたことは、「愚かなソクラテス」を笑うことでした。鬱屈した表情を笑いに変えることでした。そう、鏡に向かって自分に笑いかけたのです。ぎこちない表情でした。何度もやっているうちに、そんな自分がバカバカしくなって、つい本気で笑ってしまいました。久しぶりに見る私の笑顔。無性に自分が懐かしく思え、気づくと笑顔は泣顔に…。
その晩、いつもは勉強部屋で済ませていた夕食を、両親と一緒にとりました。

つづく

私の大学受験(その5)

2012 年 12 月 25 日 火曜日

(2012年9月24日「私の大学受験(その4」からの続きです。)

こんにちは。

私は、高校3年間を通じて、ほとんどの先生から嫌われる生徒でした。授業をサボる、いたずら好き、口達者、おまけに成績は2番(最下位から)。そのツケが回って、受験期に人一倍の苦労を強いられることになるのですから、仕方がないですよね。
そんな私を、最後まで見捨てずに面倒を見てくださった先生が2人います。世界史のO先生と、英語のY先生です。
世界史のO先生。授業中に眠りこけていた私を叩き起こし、ふて腐れた私を廊下に引きずり出して、「お前を殴るのはこれ1回きりだ」と思いっきり拳骨をくれたとき、「この先生なら…」と直感しました。体裁を繕って謝るより、勉強でその誠実さに応えなければならない、と思い至った私は、次の日、先生のところへ赴き、厚かましくも「僕のために、世界史の特別プリントを作って下さい。」と申し出ました。先生は、私のためだけに、3日と空けず次々に世界史要点プリントを作ってきてくれました。「合格して、いち早く先生にその報告をしたい。」私に新たな動機付けが生まれました。
Y先生は、その容姿もさることながら、とにかく訳文の日本語が滑らか、美しかったのです。如何に複雑な構造と難解な内容の英文であっても、どうすればY先生のような、自然な日本語による分かりやすい訳文ができるのか。いや、その前に、英文和訳問題の解答は「日本語」であり、最終的にはその日本語としての完成度が評価の対象となる、という至極当たり前のことを、Y先生に気付かされたのです。この先生を超えたい、ならば先生に師事するしかない、と思い至った私は、先生のところへ赴き、厚かましくも「ご自宅の電話番号を教えてください。」と申し出ました。他意はありません。いつでもタイムリーに質問したかったからです。2晩に1度は電話しました。あげく、「このbutは『しかし』と『だが』のどちらの訳がいいでしょう。」などという質問までする始末。いや、実際に私は、これに2日間悩みました。不遜ながら、そこまでこだわらなければ「先生に勝てない」と思っていたからです。先生は言ってくれました。「君には英語のセンスがある。そして、努力がそのセンスをさらに輝かせることになるよ」と。「合格して、いち早く先生にその報告をしたい。」私にまた新たな動機付けが加わりました。
過酷で孤独な受験勉強。それには「拠りどころ」が必要です。常に自分を力強く支えてくれる存在、その有無は、受験の成否を大きく左右するでしょう。ただ、そうした人物は、偶然目の前に現れるのではなく、自ら求め、自ら得なければなりません。飾らずに言えば、学校であれ塾であれ、先生を自分から積極的に「利用する」ということです。先生の惜しみない協力を得るには、当然ながら、まず自分が勉強を頑張るしかない。そして、先生の誠意に報いるには、当然ながら、合格するしかない。こうした状況を築いたことも、わたしの合格の1つの大きな要因であったように思われます。

つづく

ご褒美制度で計画を立てよう!

2012 年 12 月 17 日 月曜日

 日増しに寒さが増し、いよいよセンター試験まであと30日ほどとなりました。そして、現高校2年生にとっては、いよいよ大学受験に向けて、本格的な取り組みのスタートです。

 今回は、達成できる計画の立て方について書きたいと思います。

 まず、ノルマ制度をやめて、「ご褒美制度」を導入しましょう。
 来週の月曜までに数学の問題集をやらないといけない場合、通常は、やるべきことを書き出して、優先順位をつけてやっていきますが、少し発想を変えて、楽しいイベントから計画を立てましょう。それは、テレビかもしれないですし、友達と遊びに行く予定でも構いません。とにかくまずは、ご褒美を設定します。
 例を示しながら、ご褒美制度について説明します。
 ①日曜の夜21:00から見たいテレビを設定する。
 ②日曜の夜までに勉強が終わる計画を立てる。
 ③②を終わらせるように必死で勉強する。
 ④①のテレビを見る。
といった流れです。
 この方法の良いところは、やる気がでるところです。
 
 もちろん、③で勉強が終わらなかった場合は、④のテレビを見ることはできません。目標が達成できない場合は、当然ですがご褒美はもらえません。
 
 この方法は、みなさんが小学生くらいのときに、お母さん、お父さんがよく使っていた方法ではないでしょうか。「これをやったらお菓子を食べていいよ」といった具合です。同じことを、自分自身にやってみてはどうでしょうか。勉強も頑張れますし、(勉強はやったので)テレビも気兼ねなく見ることができて楽しいです。ご褒美の味は格別ではないでしょうか。
 
 
開成ハイスクール数学科 前田佳邦

部活動

2012 年 12 月 10 日 月曜日

 いよいよ年の瀬が迫り、3年生は受験シーズン目前です。そして、2年生はいよいよ受験に向けての意識をより高めていかねばなりません。ところが、特に部活動に熱中している人はどうしても、まだしばらくは部活中心の生活が続き、勉強に割く時間を多く確保するのは難しいかもしれません。かく言う私も、高校時代は運動部に所属していたこともあり、クラブ三昧の生活でした。通っていた高校も、のんびりとした雰囲気であり、高3になっても受験ムードは乏しいものでした。実際のところ、私も勉強そっちのけで、部活の始まる放課後を待ちわび、授業を終えるともう制服のままストレッチを始めている程の部活大好きぶりでした。
 ただ、今考えると、部活に打ち込んだ姿勢や、そこで培われた集中力・向上心が受験期を迎えた時、大きく自分にとってプラスに転じたと感じています。自身の経験からですが、打ち込むものが勉強であれ運動であれ、また音楽であれ文化活動であれ、何かに熱中することや上達したいという向上心をもつことは、勉学のみならず、大きな人間力を培う上で、とても大切なことだと感じています。
 現在、部活動をがんばっている皆さんは、ぜひとも部活動に精一杯打ち込んでください。とことんやりきってください。そしてそこで培った力を、勉強や受験に向けても大いに活用してください。もちろん、全く勉強が手つかずでは困りものですが、勉強にも部活にも精一杯全力で臨むこと、本気でぶつかることが、皆さんの人間力を大きく成長させてくれるはずです。
 
 
開成ハイスクール国語科 重留 英明

時間意識

2012 年 12 月 3 日 月曜日

 今回は、「時間意識」「時間の捉え方」についてお話しします。といっても、相対性理論などという難しい話をするつもりはありません。もっと日常的な時間感覚のお話です。
 例えば、恋人と過ごす1時間を1分間のように感じたりしますよね。逆に、1分間の苦痛を1時間のごとく長く感じることもあります。そう、時間は人の意識によって長くなったり短くなったりするのです。
 みなさんは、学校や塾、自宅で勉強している時間を、どのくらいの長さで感じているでしょうか。もちろん、時間を短く感じるのは、その勉強や課題に集中している場合ですね。では、長く感じたり短く感じたりする差を生み出している要因は何でしょうか。勉強している環境かもしれません。心理状態かもしれません。いずれにせよ、どんな状況で勉強したときに、その時間を短く感じたのかを、一度じっくりと振り返ってみてください。そこに、みなさんの勉強の仕方を改善するヒントが隠されているかもしれません。そして、「長い・短い」の時間感覚を、自分の今日の勉強の度合いを測る尺度にしてみてください。「今日は短く感じられたな」と思うことができれば良し。そうでなければ、明日への反省材料とするのです。
 私の授業でも、ぜひみなさんと「あっという間の90分」を毎回過ごしたいものです。
 
 
開成ハイスクール英語科 津留天然

新指導要領と数学(その2)

2012 年 11 月 26 日 月曜日

今回は、前回(6月25日掲載分)に引き続き、新指導要領の話をしましょう。前回は、情報化社会の中で使われる「統計」の話をしましたが、今回はもう一つの大きな変化である、「整数」を取り上げます。
みなさん、「整数」というものが何なのか覚えていますか?「整数」とは、1、2、3、4、・・・というように数える「自然数」と、0と、負の数(-1、-2、-3、-4、・・・)を合わせたもののことでした。ではなぜ、そんなものを習うのでしょう?ここでは、まず、「誕生日当てクイズ」ということで話を進めていくことにします。

ここに、8月22日が誕生日のS君と、その先生のT先生がいたとして、次のような会話が始まったとします。
T「さてさて、S君。私は君のことなら何でもわかっている。その証拠に、今から君の誕生日を当ててみようではないか?」
S「(なんか胡散臭い先生だな。)ええ、いいですよ。どうぞ。」
T「それでは、君の生まれた日を頭に浮かべるがよい。」
S「(22日生まれだから、22だな。)はい、どうぞ。」
T「では、その数字を10倍して、生まれた月を足してみるがよい。」
S「(えーっと、22×10に8月生まれの 8 を足して228か。)先生、変な口調ですね。」
T「わはははは、君の誕生日が見えてきたぞ。では次にその数を3倍するがよい。」
S「(暗算苦手だな、228×3で、えーっと、さんぱにじゅうしの・・・684かな)はい、出来ました。」
T「では、その数から生まれた月の2倍を引いて答えを言ってくれたまえ。」
S「はいはい。(684から2×8の16を引いて・・・、)えーっと、668です。」
T「君の誕生日を当てて見せよう。8月22日、これに相違ないな。」
S「えー、なんでわかったんですか?」

さて、以上の誕生日当てクイズの仕組みは、実は高校で習う「不定方程式」と絡んでいます。謎解きをするなら、次のようになります。(少し数式が出てきますが、我慢して下さい。)誕生日を x 月 y 日とすると、S君がした計算は次のようになります。確認してみて下さい。

そしてS君が出した答えが668なので、

が解ければよいことになります。そして実は、この方程式(この種の整数解を求める方程式を不定方程式と呼びます)の解き方をいろいろと高校で習うことになるのです。ここでは、やり方のみを書いておきましょう。668を y の係数 30 で割った余り 8 が x の値です。すなわち、8月生まれだと分かります。一方、30で割った商 22 が y の値です。つまり 22 日生まれだと分かるのです(実際に他の誕生日でいろいろ試してみると理解が深まります)。
長々と書きましたが、どうでしょうか?単なる余興じゃないか、と思う人もいるかもしれません。ところが実は、これも、近年の情報化社会と大きく結び付いています。情報化社会では、情報を公開するだけでなく、秘密を保つ必要もあります。そして、上の話は、情報を秘密に保つという視点からいうと、次のようにまとめる事ができます。もともと8月22日という意味のあるデータが、ある計算の結果668という、意味のないデータに変わっています。したがって、単にこのデータを見ただけでは、からくりの分かっていないS君にとっては、何の数字かわかりません。ところが、暗号の作り方と解き方を知っている者(T先生)にとっては、8月22日という意味のあるデータを復元できるのです(実際の秘密通信では、暗号の作り方が分かっても簡単には解読できないような整数を使ったからくりが使われています)。
数学というものは、現代の社会の中でこっそりと応用されています。なかなか気づきにくい知恵であったりします。意味がわからないことが多くて、苦労することもあると思いますが(実際、私もそうでした)、学ぶことには果敢にチャレンジしてください。知らないで生きるよりも、知って生きる方が何倍も豊かな生き方ができますから。

開成ハイスクール数学科 村上 豊

今年を振り返り…

2012 年 11 月 19 日 月曜日

 風邪の流行る季節、皆さんは体調を崩していませんか?特に高3生は、常に万全の体調で、最後まで頑張りきることができるよう、細心の注意を払って下さいね。

 さて、今年も残すところあと1ヶ月ほどになりました。2012年はどんな年でしたか?勉強や部活動、友達関係など、今年を振り返ってみて下さい。やること成すことが全て上手くいった人よりも、どちらかと言えば、上手くいかなかった人の方が多いかもしれません。私自身、授業を振り返り「もう少し上手く解説できたなぁ」と思うこともありました。
 今年を振り返り、「あかんかったなぁ」と思った人は、必ず「反省」をして下さい。ただ頭の中で反芻をしても、あまり効果はありません。きちんとノートに反省点を書き出す作業が必要です。頭の中で考えただけでは忘れてしまいがちですが、書いて残しておくことで、何日・何ヶ月経っても振り返ることができますし、当時と比較して成長を確認することもできます。
 もちろん勉強も同じですね。テストなどで出来なかった単元を「反省」⇒「復習」することで、自分の弱点を埋めることが出来るわけです。この当たり前の、小さなことの積み重ねが、やがて大きな成長を生むのです。
  
 
開成ハイスクール数学科 鈴木悠太

受験期の大切な思い出

2012 年 11 月 12 日 月曜日

 こんにちは。日に日に冬を感じるようになってきましたが、みなさんは風邪などで体調をくずしていないでしょうか。これからより寒くなっていきますから、防寒や帰宅後のうがい手洗いを徹底し、いつも万全な体調でいられるよう、心掛けてください。

 さて今回は、私自身のことをお話ししたいと思います。
 センター試験まであと数週間と迫っていた年明けの1月2日ことです。クリスマスや正月などのイベントごとのせいか、あまり勉強に集中できず、その日は朝早くから、箱根駅伝のテレビ中継を見ていました。応援している選手や大学があるというわけではなく、ただ勉強へのやる気のなさを忘れるがために、一生懸命に走る選手たちをボーっと見ていました。その時、携帯電話が鳴り出しました。相手は小・中学校の同級生で、何気なく私がどうしているのかを心配して、電話をかけてきてくれたようでした。久しぶりの旧友との時間に懐かしさと嬉しさを感じ、彼とたくさん話をしました。彼の受験の話や大学生活の様子、私が直面している受験への焦りや勉強ができていない状況など、楽しい話ばかりではありませんでしたが、あっという間の1時間でした。そして、その電話の後からは、それまで以上に頑張って勉強することができました。なかなか進まずにいた英語の勉強も前向きに取り組んでいきました。彼から何か特別なアドバイスをもらったというわけでもありません。しかし、確実に何かが変わった瞬間、まさにあの電話が私の受験における最大の「分岐点」だったのでしょう。

 寒さを感じるこの季節になると毎年思い出します。私自身のしんどかった受験勉強を、彼への「感謝」の気持ちと一緒に。そして、そんな経験から、大学受験に挑むみなさんが大きな壁を乗り越えていけるように、しっかりとサポートしていきたいと強く思います。
 
 
開成ハイスクール数学科 光畑雄策