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開成教育グループ


2010 年 6 月 7 日 のアーカイブ

素読のすすめ

2010 年 6 月 7 日 月曜日

昔の日本の教育は、暗記主体でひたすら本を素読させて、頭の良い働きをつくるというものでした。そのため、たくさんの文章を暗記させていました。しかし戦後の教育では、意味の分からないものを暗記させても役に立たないとし、まず理解させ、そしてそれを応用させていくという教育に変わっていきました。
僕自身もそういう教育を受けて育ち、暗記というものに対して否定的な見方をしていました。しかし、教育の現場にたち、多くの生徒を指導していくうちに、同じ問題を反復し暗記することの大切さを思い知らされました。特に僕は数学を教えているので、生徒ができないのを見ると、それはできないのではなく、ただ記憶していないだけであること多いようです。
生徒は、同じ問題を何度も解くことをあまりしません。というよりも、その発想すら持ち合わせていません。これは理解中心の教育で育ったため、数学は考えて応用するものであると思い込んでいるからでしょう。僕もそのように思っていましたが、教えるようになって気がついたのですが、同じ問題を何度も、何度も教えているうちに数学力が格段についてきたことを経験しました。多くの問題を解くよりも同じ問題を何度も解くほうが飛躍的に数学ができるようになりました。
これこそが、戦前の教育法である、暗記は単なる知識の記憶にとどまらず、頭の質を変えてしまうという考えにもとづくものではないかと思います。僕自身は、暗記の重要性をもっと伝えていこうと思い日々指導しています。

数学科 高橋 望