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2010 年 6 月 21 日 のアーカイブ

英語の方言

2010 年 6 月 21 日 月曜日

先日、私は道端である外国の方から話しかけられました。
まぁ、私はこんな髭っ面ですので比較的よく外国の人から話しかけられます。
ただ、全く聞き取れない言語だったので、英語で返答したのです。
そうすると、相手も英語で話しかけてきました。
アラビア語っぽい響き。音が非常に新鮮な英語でした。

方言は本当におもしろいですね。
その人の生活や文化を反映したり、そこには歴史すら感じることもできます。

英語にも方言はたくさん存在します。
オーストラリアでは、[ei]という発音を[ai]と発音する地域があります。
Hello.のかわりに年配のオーストラリアの人はGood day.をよく使いますが、
発音が[グッダイ]のように聞こえます。
Do you come here today?もDo you come here to die?に聞こえてしまうのは有名な話。
イギリスに支配された歴史がありますので、発音はイギリス式。[a][e]の中間音が存在しない地域も多数あります。

アメリカの方言で興味深い地域はテキサス方面です。
ここの英語は独特な響きがします。二重母音は長母音に(例えば[ai]は[a:]に)なったり、逆に母音がたくさん入ってきたりします。
I have no time.が「ア~ヒェァヴノ~タ~ム」と少しゆっくり発音されるのを聞いたときは新鮮でした。ダラスに住む知人のお祖母さんはHelloを「ヒェ~アロ~ォゥ」のように発音します。暖かい響きがして好きです。

アフリカ系アメリカ人の話す英語も非常に興味深いです。
have+過去形、done+過去分詞など、この英語には独特の文法まで存在します。
現在進行形はbe動詞を原形のままで使う地域があります。この地域はbe動詞を変化させると先月皆さんに教えた「~ばかりしている」be動詞 + always + ~ingになります。
発音もthの発音はほとんどが[d][t]になり、末尾のrは消える傾向があります。
非常に面白いので時間があれば研究してみたい領域です。

イギリスの国土はそんなに広くはありませんが、ここは方言の宝庫です。
クイーンズイングリッシュは、今ではあまり使われなくなってきていますが、元クラスメートのお母さんが使っていてI’m going to telephone there.を「アイムガゥインテレフェーンザ~」のように発音していました。母音の発音が至難の技。私には到底まねができない領域です。
ロンドンの下町に行けば全く違う響きの英語に出会えます。コックニーイングリッシュと呼ばれています。ここは[h]などの子音が欠落し、It is~のtもよく欠落します。hairはairのように聞こえます。これも暖かい響きがする英語です。

普段、私は入試英語ばかり教えていて、なかなか英語の本質を伝えられていないところがあるのかもしれません。
実際の英語は常に変化をしていて、そこには面白い歴史や方言がたくさんあります。
もちろん、これらの多くは大学で学ぶことができます。
生徒のみなさんにも大学で「英語を学ぶ楽しさ」を是非体感してもらいたいと思っています。

大道@西田辺