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開成教育グループ


2010 年 9 月 13 日 のアーカイブ

9 月です.数IIIです.

2010 年 9 月 13 日 月曜日

 記録的な猛暑がもうしばらくは続くようですが,9月になりました.2学期も始まりました.高2で理科系志望の皆さんは,そろそろ数IIIに進む頃ではないかと思います.この数IIIはかつては「微分・積分」という名称がついていた科目で,数IIで学んだ微分法,積分法の内容を元に,扱う関数をやはり数IIで学んだ三角関数,指数関数,対数関数,さらには数IIIの冒頭で学ぶ分数関数,無理関数まで拡張していきます.ですから数IIの延長し深化させた内容であるとも言えます.
 こう言うと数IIよりはるかに難しいのではないかと考えがちで,確かに本当に理解しようと思えば難しいのは事実ですが(大学に進学してからはきちんと勉強して下さい),これまで学んだすべての関数をすべて一元的に取り扱うという点で,多分野の内容を組み合わせないと問題が解けない数I・A・II・Bとは異なり,力任せに解いていくことが可能です.数I・A・II・Bはできないけど数IIIだけはできるという高校生,受験生もいるくらいです.
 数IIIは冒頭に関数を少し扱った後に,極限,微分法とその応用,積分法とその応用の3つの大きな単元を順に進めていきます.この3単元すべてに共通して言えることは,とにかく計算力が重要であるということです.場数を踏むことが必要です.しかもどの単元の計算もかなり汚い結果が出てきます.ですから計算そのものはかなり複雑で根気が必要なものが多くなります.しかし,ひらめきがいらない分,それを完全に遂行する力さえあれば,得点につながるわけです.
 あと,とりわけ積分のところで言えることですが,塾や学校の授業で扱った一問一問を大切にして下さい.積分では「この問題はこうでしか解けない」という解法がよく出てきます.三角関数の積分など式のほんの僅かな違いで解法がかわってきます.数IIIでは教科傍用問題集の問題がそのまま入試に出てきたりしてきます.そのときには傍用問題集を解いたときの記憶が無ければ解けないこともあるのです.
 まだ,数IIIではない人は,まず今習っている(はずの)微分法,積分法をしっかり勉強しておいて下さい.もし余裕があるのなら,今のうち三角関数の加法定理あたりをきちんと復習しておいて下さい.加法定理は数IIIでは,とくに積分ではよくよくよく使います.
 以上述べてきましたが,理科系学部の入試において数IIIはもっとも得点源にしやすい分野です.もうそう遠くはない入試に備えて着実な勉強を望みます.健闘を祈ります.

片岡尚樹