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開成教育グループ


‘ブログ’ カテゴリーのアーカイブ

修学旅行

2010 年 10 月 18 日 月曜日

 こんにちは、開成ハイスクール英語科の濱田健太郎です。中学生の一部にも絡みがあるため、中学生もこのブログを読んでくれているようですね。
 さてさて季節は修学旅行シーズンとなってきました。それこそ中学生のみなさんからしてみれば2年生で修学旅行に行くということさえ新鮮なことかもしれません。高校生のみなさんにとっては当たり前のことで、前後にもれなく定期テストがくっついてくるので心の底から楽しめないではないか、という意見もよく耳にします。私が主に担当している市岡高校ではまさに第3考査中、そしてすぐに北海道が待っています。私が原稿を書いている横で試験勉強に取り組んで姿を見ると、ぜひいい結果が出るように応援したいと改めて思います。
 私が通っていた神戸市内のとある県立高校(昨年は新型インフルエンザで度々テレビに映っていました)では、同じ兵庫県内の神鍋高原でのスキー訓練でした…。周りの学校では、海外や北海道とかの話が出ているのに、なんで県内やねん!!と思ったものです。(しかも今のうちに滑っておかんとアカンねんという寒いギャグとともに送り出されたものです)今では、場所が問題なのではない、あの空気を楽しむのだと思えるのですが、当時は納得していなかったと思います。それなりに盛り上がって楽しかったことは付け加えておきますね。
 修学旅行から帰ると、本当に受験に向けてガラリと空気が変わってきました。あれ、昨日までの楽しかった空気はどこ?って感じで戸惑いました。その頃から、当時通っていた塾と代ゼミを併用し始めました。当時理系だった私はセンターの社会対策に利用し始めたのです。最終的に文転して現在に至る話は、また改めてしようと思います。
 つまり、修学旅行は大きな転機になりうるということです。もうすでに受験生としての心構えができている高校生は安心してみていられるのですが、そうではない高校生が多数いることは否定できません。あと、入試までに変われる機会はそうないと思います。次から頑張ろうと思っている人。修学旅行で変わってみませんか?分かり切ったことだとは思いますが、改めてこの時期に修学旅行がある意味を考えて下さいね。

「あなたは受験生ですか?」という質問の意味

2010 年 10 月 12 日 火曜日

私はこの時期の高校2年生に、よく「あなたは受験生ですか?」という質問をします。
10月にこの質問をされた高校2年生は、だいたいの生徒が「いや~・・・違います」と答えます。違いますと答えた生徒には、続けて、いつになればこの質問にYESと答えられますか?と聞きます。

もしも10月に高校3年生に同じ質問をしたら、「当然、受験生です!(怒)」という質問が帰ってくるはずです。では、いつの時期から受験生としての自覚が芽生えるのでしょうか。

私は、これまでたくさんの受験生を指導してきました。
そして、第1志望に合格した多くの生徒は、早い時期に受験生としての自覚を持ち、受験生としての行動を開始していました。受験生としての意識を早く持てば持つほど、第1志望突破に近づくといって過言ではありません。

では、どうすれば受験生としての意識を持つことが出来るのか!?ということになりますが、そのポイントは以下の2つだと私は考えています。

①大学受験の学習量の多さを知る
②学校+αの勉強は、思ったよりも進まないことを知る
の2つです。

私は、この時期には個人面談を実施し、①と②を高校2年生が実感できるように伝えています。
①については、高校2年生にとって頭ではわかっているが実感がないことです。どうしても高校受験(中学3年生)のイメージが強く、なんとなく「やればできる」と考えている生徒が多いように感じます。
そのため、面談時には英語1科目でも、「英単語→英文法→英文解釈→長文読解+リスニング」と順を追いながらも並行して学習する必要があることを理解してもらうようにしています。英単語1つとっても6000語を覚える必要があります。(中学では700語程度)。この莫大な量を早めに理解することが重要です。
この膨大な量を理解を生徒が理解してしまうと、あとは生徒自身が自分で勉強を開始してくれます。

②については、学校の学習(定期テスト+日々の予習)に追われている高校生にとって、「+αの学習=受験勉強」を進めていくことは、なかなか難しいのが現実です。実際に面談の中で、具体的な受験勉強の指示を出すと、なかなか受験勉強が進まないことがわかります。
この「受験勉強が進まない感」を早めに知ってもらうことも重要です。

私は高校2年生の受験面談を実施する際に上記2つのポイントに注意して面談を実施しています。受験勉強をするのは受験生本人です。私は、生徒の内側からやる気が出てくるように、①と②について話をしています。
①と②を理解してもらうと、あとは自動的に生徒がやる気を出してくれます。私の使命は受験の厳しさをなるべく早く気づかせ、「私は受験生です!」と生徒に早い時期に言ってもらうということになります。

前田佳邦

1ヶ月カレンダー

2010 年 9 月 27 日 月曜日

 こんにちは。今回も、定期テストに向けての取り組みの中で、皆さんにぜひ参考にしていただきたいことについてお話しします。
 私は、毎回の定期テストに向けて、生徒諸君に「定期テスト1ヶ月カレンダー」というものを作成してもらっています。これは、テスト勉強の大きなテーマである「時間の有効活用」をより具体的に実践してもらうためのものです。では、この「1ヶ月カレンダー」とはいかなるもので、どのように作成するのでしょう。
 まず、定期テスト当日までの残り1ヶ月で、「何を」「どの程度まで」しておくべきかを、教科ごとにできるだけ具体的に書き出します。次に、書き出した1つ1つの課題を「何日に」または「何日までに」仕上げるのか、その日付をカレンダーに記入し、1日1日するべきことを明確にします。そして、その計画立てに従って毎日の課題を実践していくのですが、その日に決められた課題を消化できたなら、カレンダーのその部分に赤ペンなどで×印をつけ、できなかったなら、そこを○印で囲みます。
 この印付には意味があります。○印が付いている箇所は、その内容がテストまでに扱うべき重要課題でありながら、まだ消化できていないことを示すので、今、早急に何をすべきかをその都度明確に把握できます。そして×印は、テストが近づいて来るにつれて生じるであろう不安や心配を解消してくれます。そもそもテストに対して不安を抱くのは、自分が今まで何を勉強してきて、何が出来るようになっているのかが自分でも分からないからなのです。でも、カレンダーの×印の連続を見れば、一目瞭然、自分がテストまでにやるべきことをしっかりと実践してきたことが自覚でき、それが自信へとつながるのです。
 このカレンダーの仕組みはとても単純なものですが、1日1日をどのように活用するのかを明確にしたり、内容のやり残しを未然に防いだり、また、不安を解消し自信につなげるという心理的な効果も期待できるなど、これを作成する意義は極めて重要であり、定期テストの結果を大きく左右するものであると確信しています。そして、事前に計画を立て、それに従って限りある時間を有効に活用する、という勉強法は、定期テストに対してのみならず、来るべき大学受験勉強において、もっとも必要とされるものなのです。

今までの学習を振り返ってみませんか

2010 年 9 月 21 日 火曜日

 みなさん、こんにちは。9月の中ほども過ぎて、ようやく暑さもやわらいできた頃でしょうか?秋になれば涼しくなり、秋の夜長といわれるように、自分の時間ももてることでしょう。この機会に少し今までの学習を振り返ってみませんか?
 高校というのは、小中と違い、いろいろな地域からいろいろな生徒が集まってきます。それに伴い今までの地域社会から、より広い社会を見る最初の大きな機会が訪れます。人間の発達過程から見ても、社会へ向けての自立の第一歩の時期ともいわれています。それに合わせて、学校で習う学習内容もより発展した内容へと向いていきます。中には、こんな勉強が何の役に立つのだろうというように思うこともあるでしょう。勉強が全然わからないということも経験します。しかし、そこで折れないでください。そんな時は少しだけ幼い頃を思い出してみるのも手です。指を折って数を数えていた人もいるでしょう。簡単な漢字を何度も書いて覚えた人もいるはずです。そうすることでいつの間にかそれらのことが身についているはずです。勉強を理解するということは、今まで当たり前でなかったことが当たり前になり、振り返ってみると、なぜ出来なかったのか不思議に思えるという過程です。そして新たな知識を身につけて、今現在があるわけです。なるほど、幼い頃と較べると、すぐに成果のみえないこともあるでしょう。うまいこといかないことが何度も起こることでしょう。しかし、そういったことで腐らないようにしてください。時には先生に参考意見を聞いたり、時には先生を反面教師にしたりして、自分をきっちりと育てていってください。先生は先に生まれた分だけ、多くの成功と多くの失敗をしています。狭い世界に閉じこもらず、時には背伸びをし、時には自分を振り返り、先生をうまい具合に鏡にして成長し新たな知識を身につけていってください。寒い冬が来る前に、自分自身をきっちり育てていくことを望みます。

数学科 村上 豊

9 月です.数IIIです.

2010 年 9 月 13 日 月曜日

 記録的な猛暑がもうしばらくは続くようですが,9月になりました.2学期も始まりました.高2で理科系志望の皆さんは,そろそろ数IIIに進む頃ではないかと思います.この数IIIはかつては「微分・積分」という名称がついていた科目で,数IIで学んだ微分法,積分法の内容を元に,扱う関数をやはり数IIで学んだ三角関数,指数関数,対数関数,さらには数IIIの冒頭で学ぶ分数関数,無理関数まで拡張していきます.ですから数IIの延長し深化させた内容であるとも言えます.
 こう言うと数IIよりはるかに難しいのではないかと考えがちで,確かに本当に理解しようと思えば難しいのは事実ですが(大学に進学してからはきちんと勉強して下さい),これまで学んだすべての関数をすべて一元的に取り扱うという点で,多分野の内容を組み合わせないと問題が解けない数I・A・II・Bとは異なり,力任せに解いていくことが可能です.数I・A・II・Bはできないけど数IIIだけはできるという高校生,受験生もいるくらいです.
 数IIIは冒頭に関数を少し扱った後に,極限,微分法とその応用,積分法とその応用の3つの大きな単元を順に進めていきます.この3単元すべてに共通して言えることは,とにかく計算力が重要であるということです.場数を踏むことが必要です.しかもどの単元の計算もかなり汚い結果が出てきます.ですから計算そのものはかなり複雑で根気が必要なものが多くなります.しかし,ひらめきがいらない分,それを完全に遂行する力さえあれば,得点につながるわけです.
 あと,とりわけ積分のところで言えることですが,塾や学校の授業で扱った一問一問を大切にして下さい.積分では「この問題はこうでしか解けない」という解法がよく出てきます.三角関数の積分など式のほんの僅かな違いで解法がかわってきます.数IIIでは教科傍用問題集の問題がそのまま入試に出てきたりしてきます.そのときには傍用問題集を解いたときの記憶が無ければ解けないこともあるのです.
 まだ,数IIIではない人は,まず今習っている(はずの)微分法,積分法をしっかり勉強しておいて下さい.もし余裕があるのなら,今のうち三角関数の加法定理あたりをきちんと復習しておいて下さい.加法定理は数IIIでは,とくに積分ではよくよくよく使います.
 以上述べてきましたが,理科系学部の入試において数IIIはもっとも得点源にしやすい分野です.もうそう遠くはない入試に備えて着実な勉強を望みます.健闘を祈ります.

片岡尚樹

音読による速読力・リスニング力を伸ばすトレーニング方法

2010 年 9 月 6 日 月曜日

 

音読による速読力・リスニング力を伸ばすトレーニング方法
~普段のリーダーの予復習にちょっとプラスして

 

みなさんこんにちは.早くも9月に突入していますが,まだまだ熱いですね.残暑に負けないように頑張っていきましょう.今日は先日大津京駅前教室の高3生や草津駅前教室の2年生に紹介した音読トレーニング方法をハイスクールのみなさんに紹介したいと思います.

使用する教材
英語Ⅰレベルの語彙の検定教科書とそのテクストが吹き込まれたCD(自分が現在使っているまたは過去に使っていて,ある程度本文の意味が取れるものが望ましい.)

おすすめはPro-Vision E.C. I(桐原書店)

下準備として本文の意味をザーッと読んで大体の意味をとっておく.

音読活動によるテクストのintake
1. Pronunciation Check
(2回)
ねらい:発音の確認とwarm-up
第1回 自力で音読.発音できない語や曖昧な語をチェックする.
第2回 CDで発音を確認してから再度自力で音読する.

2. Sight Translation
ねらい:意味を意識しながら音読 → 速読力の素地づくり
第3回 スラッシュで区切られた意味の切れ目(サイト)毎に音読し,同時に意味を意識して音読する.
第4回 徐々にスピードを上げ,1回ごとに区切るサイトの数を減らす(2~3サイトまとめてできるように)

3. Sentence Reading
ねらい:テクスト1文1文を英語の語順通りに理解し,解釈する → タイムロス防止
第5回 1文ずつ本文を音読する.
第6回 回を追うごとにfluencyとspeedを上げていく.
第7回 回を追うごとにfluencyとspeedを上げていく.

4. Speed Reading
ねらい:音読できる速度を極限まで速める → 速読力を一気にアップする
第8回 CDの読まれる速さ以内にテクストを読み切る(発音etcに気を使う必要はない.速さ命.)
第9回 CDの速度マイナス10 sec.以内に
第10回 CDの速度マイナス20 sec.以内に
第11回 自分の持てる最高速で

5. Rhythm Imitation
ねらい:英語の音韻変化やイントネーションに慣れる → 「読めない音は聞けない」;リスニング対策
第12回 CDの発音をモデルに英語らしいリズムで音読する.弱化や連結の音韻変化に注意.
第13回 回を追うごとにfluencyを上げることを意識する.
第14回 回を追うごとにfluencyを上げることを意識する.

6. Synchronized Reading
ねらい:音読活動の集大成としての確認作業
第15回 CDと全く同じ速度,発音で音読する.メニュー名の通りCDと「シンクロ」を意識.
第16回 回を追うごとに精度を上げる.
第17回 回を追うごとに精度を上げる.

7. J-E Translation Reading
第18回 日本語をサイトをみて英語のサイトを発音する(英文テクスト見ずに)
第19回 1回ごとに区切るサイトの数を減らす(2~3サイトまとめてできるように)
第20回 センテンス毎にJ-Eの訳ができること.(開成中学部卒塾生は「復元テスト」のイメージ!)

上記を20回に限らず,全タスクが達成できるまで音読活動を続けるべし.
継続は力なり.がんばろう!

仕上げの音読
Synchronized Readingを1回,自力で音読を1回して完了!

以上の手続きを踏んでリーダーで習ったことのある本文をしっかりと音読で自分の心的辞書にintakeすることにより速読力・リスニング力はもちろん,英語の総合的なスキルのビルドアップが可能になります

決して手軽とは言えないけれど,本気で英語の偏差値70OVERを目指すのであれば,是非やってみて欲しいトレーニングです.

夏の体験

2010 年 8 月 30 日 月曜日

こんにちは、開成ハイスクール英語科の濱田です。
早いもので既に新学期が始まっている人もいるようですね。
みなさんは、この夏をどのように過ごしましたか?
毎日、塾や予備校に通いづめの人や、とにかくクラブ活動に没頭した人、様々な感想をお持ちでしょう。
夏休みにしかできない経験をされた人も数多くいるように思います。

私は小学生の時以来、行くことがなかった甲子園球場になんとなく行くことになりました。
最初は、どうせどこに行っても暑いのだから、どうせならとことん暑いところで一日を過してやれ。
そんな発想で、お散歩感覚で行ってきました。
久しぶりに来た、甲子園球場の外野スタンド。
第一印象は、球場ってこんなに狭かったっけ?というものでした。
しかし、そこには高校生の真剣な姿があり、ついつい見入ってしまいました。
結局試合の最後まで観戦し、何か久しぶりに熱いものを感じました。

高校野球がとかく注目を浴びがちですが、その他のスポーツの人も同じような熱い夏を過ごしたのではないでしょうか?
もちろん勉強の世界でも同じような熱い夏を過ごせた人も多いと思います。

2学期には文化祭や体育祭とイベントも多くなり、どうしても時間の制約が多くなります。
そんな状況下でも、しっかりと目標を持って、年末にかけても「熱く」過ごして欲しいです。

熱い人には自然と視線が集まるものだと思います。

どうせやるならとことん熱くいきましょう!!

「英語リーダー」の勉強の仕方

2010 年 8 月 23 日 月曜日

こんにちは。今回は、英語Ⅰ・Ⅱ(英語リーダー)の勉強法についてお話しします。定期テストに向けての英語リーダーの勉強は、下に述べる7つのプロセスのうち、学校の授業を先取りして事前にできるものから、順次対策を進めていくことが望まれます。

①まず最初にしておくべきことは、そのレッスンに出てくる未知の単語・熟語をピックアップすることです。熟語に関しては、各ページの下に紹介されているものばかりとは限りません。本文中の「動詞+前置詞」「前置詞+名詞」等の表現で、そのままでは意味を解することができないような箇所は、特殊な意味を持つ熟語である場合が多く、念のため辞書で調べてみる必要があります。
 このようにしてピックアップした単語・熟語表現はノートなどにストックし、定期テストまでの日数を考えて、1日何個ずつ覚えていけば間に合うかを算出し、それを毎日の暗記課題とします。この作業を開始する時期が早いほど、1日の単語暗記の個数が少なくなり、負担が軽くなることは言うまでもありません。

②本文に出てくる前置詞をチェックします。熟語を構成している前置詞以外にも、重要な前置詞の用法は必ず出題されます。もちろん、すでに当たり前に知っている前置詞の用法は除きます。その前置詞が空所補充問題になった場合を考え、暗記しておかなければできないと思われるものだけをチェックしていきます。また、その用法についてはやはり辞書で確認しておいてください。

③重要な接続詞の用法を確認します。訳し方や用法が決まっている接続詞については考える必要はありませんが、例えばasやthatなどはその用法が多いので、本文ではどの訳し方が最もふさわしいか、どんな用法として用いられているかを確認しておく必要があります。その際、英文法の参考書の「接続詞」の章を参照するといいでしょう。

④本文の準動詞(不定詞・分詞・動名詞)をピックアップします。準動詞の箇所は、その形を決定させる問題が出題されるほか、その用法が問われる場合もあります。従って、その箇所が「なぜ不定詞になっているのか」「なぜ過去分詞なのか」ということを考えた上で、その用法まで確実に理解しておく必要があります(例えば不定詞ならば副詞用法の「感情の原因」とか、分詞ならば「形容詞用法」など)。

⑤各レッスンの最後には、そのレッスンに出てくる重要な文法事項がまとめられているページがあります。その内容を理解した上で、それが本文で扱われている箇所を探し、日本語訳はもちろん、できればその箇所を英作できる程度まで暗記しておくといいでしょう。なぜならそうした箇所は、いわばそのレッスンの文法的なテーマとなる所であり、あらゆる角度から様々な形式で出題されることが予想されるからです。

⑥本文中の指示語(this, that, suchなど)、代名詞(it, they, that, oneなど)、代動詞(do)の示す語句や指示する内容を確認します。こうした箇所が出題されることは言うまでもありませんが、あらかじめ答えを用意しておくことで、解答時間の短縮を図ることができます。
 また、英語長文の読解に際して一般的に言えることですが、指示語や代名詞などの指示内容を確認する作業は、おのずと「文脈(文意の流れ)」を意識することにつながり、それだけ内容理解がより円滑になるのです。

⑦本文の全訳を確認します。最終的にはこれができなければ意味がありません。これまで①~⑥の作業で行ってきた事項を再確認・復習しながら、本文を何度も何度も通読してください。その際、各ページのQuestionにも答えていきます。Questionそのものはあまり出題されませんが、やはり内容のポイント理解につながるからです。
 また、学校で配られるリーダー準拠のプリントももちろん重要ですが、特に単語・熟語表現に関しては、その派生語・同義語・反意語などが紹介されている場合、必ず暗記しておいてください。

 単語・熟語の同義語関係は、大学入試においても必ず出題される最重要項目の1つです。同じく定期テストを受けるならば、定期テストの対策をその時限りのものにするのではなく、最終目標である大学受験にとっても意味のあるものにしていくことが望まれます。定期テスト対策を、長期的な視点で大学入試対策の一環としてとらえた場合、リーダーに関しては、同義語関係を含む単語・熟語の知識の充実が、今からできる最も有効かつ確実な入試対策となります。

勉強するのに必要な「道具」は何ですか?(後編)

2010 年 8 月 9 日 月曜日

 こんにちは。定期テストに向けての勉強法について、前回の私の文章に引き続き、今回も勉強に必要な「道具」の活用法をお話しします。

 今回はまず、「参考書」についてです。これは、より上位を目指す人には必ず活用してもらいたいものです。

 定期テストに向けては、やはりまず教科書内容の完成が基本となりますが、内容をより深く・広く理解するには、教科書だけでは不充分です。また、参考書では、授業での先生の説明とは違った角度、違った表現で解説されているので、内容のさらなる定着が可能になります。いわば、理解の最終完成版ですね。

 一つの内容について、まずは授業(先生の説明および教科書)の理解から始まり、次に、その内容を、ノートを参照して自宅で復習・確認、そして最後に参考書の解説で、内容のさらなる定着と発展を図る、という流れです。その際、参考書の解説は、何度も何度も繰り返し読んでください。読んだ回数の分だけ、定着の度合いが増します。

 定期テストでは、教科書及び問題集からの出題が大半ですが、参考書の内容(問題)もある程度出題され、それが上位者の点数の差となります。また、大学入試に向けて少しずつ準備をしていこうと思うなら、今のうちから参考書レベルの発展内容をマスターしておくことが望まれます。さらに上を目指す人は、ぜひ参考書をフルに活用してください。

 内容を本当に理解できているかどうかを、自分でどのようにして確認すればいいのでしょう。そうです。実際に問題を解いてみることです。内容が充分に理解できたとしても、その問題が解けなければ意味がありません。その際、まずは教科書の問題や例題から取り組んでいくわけですが、それだけでは問題量としては不充分です。そこで、「問題集」が必要となります。ここでもその「当たり前」の使用法を確認していきますが、要は、あなたがそれをしている(今後していく)かどうかです。

 理解を得点力に結びつけるには、教科書の問題だけでなく、さらに多くの問題を演習しなければなりません。そこで「問題集」が必要になるわけですが、ただ問題を解いて答え合わせをするだけでは、時間と労力のムダ使いになってしまうかもしれません。

 まず、問題集で演習する前に、もう一度内容の理解と確認を行ってください(教科書・ノート・参考書を用います)。それをしないで、いきなり問題集に取り組むと、分からない問題がどんどんでてきて、問題を解くのがイヤになってしまいます。だから、この手順は必ず守ってください。

 ひと通り問題を解き終わったら、答え合わせをしますよね。もし間違えた問題があった場合、あなたはどうしますか?

 ここで、「成績アップの基本原理」についてお話しします。

 図1の円の中の×印は、ある教科のある単元において、あなたが今、理解できていないか暗記できていない、または問題が解けない箇所を示します。その×印を、図2のように一つ一つ取り出して、○印(理解する、暗記する、問題が解ける)に変えていけば、当然ながら成績は必ずアップしますね。ところが、図1のように自分にとってどの部分が×印であるのか明らかになっていなければ、この基本原理は働きません。

 ですから、この原理の出発点として、その単元の中で、どの部分がまだ×印なのかを、あらかじめ特定しておかなければなりません。その具体的な作業として、「問題演習」を行うのです。演習の結果、間違えた箇所こそ、あなたにとっての×印だと明らかになるわけです。

 ×印を具体的に特定できたら、図2の作業に移ります。間違えた問題の背景にはどんなことが問われているのか、その問題を解くためにはどんな知識や理解が必要なのかを確認し、その内容を教科書・ノート・参考書で改めて理解・暗記し直し、そしてその内容に関する問題をもう一度解いてみる。これを繰り返すことによって、図2のように×印が一つ一つ○印へと変わっていくのです。

<問題演習→間違った箇所の内容確認→その内容を再度理解・暗記→もう一度演習>

 間違えた問題は、あなたが今、特にどこを復習すべきかを教えてくれ、あなたが確実に成績アップするきっかけを与えてくれるのです。この、成績アップの貴重な材料を手に入れるために、「問題集」の演習があるのです。

勉強するのに必要な「道具」は何ですか?(前編)

2010 年 7 月 26 日 月曜日

こんにちは。定期テストに向けての勉強法について、今回は基本的なテーマ、「道具」について、2回に分けてお話ししようと思います。

まず、表題の問いに対する答えは、少なくとも5つあります。考えてみてください。

 分かりましたか?答えは「授業(先生)」「ノート」「教科書」「参考書」「問題集」です。「なあんだ。当たり前じゃないか!」そう、当たり前です。ではあなたは、これらの「道具」を正しく使っていますか?

 「道具」の正しい使い方と言っても、何も特別なことではありません。当たり前に使えばいいのです。でも、当たり前すぎて、ついつい忘れてしまったり、おろそかにしている場合も多いのではないでしょうか。ここでは、各「道具」の「当たり前」の使い方について、改めて確認をしていきましょう(なお、「教科書」については、特に述べる必要もないと思いますので、ここでは省略します)。

 勉強内容の理解において、まず基本中の基本となるのが、学校(塾)の「授業」をきちんと聞く、ということですね。不理解の原因の多くは、ここにあるように思われます。

 特に苦手教科について、あなたは初めから「難しい」「分かるはずがない」という前提で授業を受けていませんか。もしそうだとすると、自分から理解しようとしていない、ということになり、分かるものも分からなくなってしまいます。そもそも、「その教科が苦手だ」と、誰が決めたのでしょう。あなたですね。では、どうして苦手なのでしょう。「分からない、できない」からだと思います。では、どうして「分からない」のですか?「えーっと、苦手だから」これでは答えになっていませんね。

 苦手教科というのは、特に理由もなく最初から「苦手だ、嫌いだ」と思い込んでしまっている場合が多いようです。何の根拠もない単なる「思い込み」です。でも、そう思ってしまうと、その教科に対して前向きに取り組むことができなくなり、本当に「苦手、嫌い」になってしまいます。

 最初から「苦手だ」と思うのは損です。まずはその「思い込み」を取り去ってください。そして、一度授業を真剣に、今までに無いほど真剣に受けてみてください。「分かるはずだ」と強く思いながら。もちろん、いきなりすべてが分かり始めるわけではありませんが、あなたの中で、何かがきっと変わるはずです。

 それでも授業の中では、分からないこともたくさんあるでしょう。そんな時、あなたはどうしますか?「自分にも分かるはずだ」という確信を持っているならば、途中で投げ出したりはしないはずです。そう、「先生に質問する」ですね。

 これまた当然のことなのに、分からないところを「先生に質問する」人ばかりとは限りません。どうしてでしょう。「分からないところが多すぎるから」「恥ずかしい」「叱られるような気がする」などなど…。理由は色々とあるようですが、質問することが多すぎるからといって遠慮する必要はありません。先生は教えるのが仕事(義務)なのですから。また、恥ずかしがったり、恐れたりすることもありません。先生は、むしろそんなあなたを歓迎して、きちんと教えてくれるはずです。あなたの質問にいいかげんに対処したり、叱ったりする先生は、教師として失格です。でも、そんな先生は少ないと思います。あなたが「分からない」と素直に訴えれば、気持ちは必ず伝わりますよ。あなたが「分かる」まで、とことん「質問」してください。先生をあなたの味方にして、どんどん利用してください。

 授業を受ける際の心構えは、「自分にも分かるはずだ」という気持ちをもって、真剣に聞く、ということでしたね。もう一つ重要なことは「ノート」の活用です。

 授業内容や黒板の板書をノートに書きとめる人は多いと思いますが、そもそも何のためにノートをとるのでしょう。その目的が分かっていなければ、ノートは全く意味がありません。中には、板書をノートに写すことだけに専念し、先生の説明をほとんど聞いていない人もいるようです。また、ノートに書き写しただけで勉強した(理解した)つもりになっている、という人もいるようですね。

 何のためにノートをとるのでしょう。それは、授業で説明された内容を、自宅で復習するためですね。授業時間内に、すべての内容を頭に入れてしまうことはなかなか困難です。また、授業中に理解できたつもりでも、後になって忘れてしまうこともあります。そこで、授業内容が理解できているかをあらためて確認し、それをしっかり定着させるために、自宅での復習が必要となります。その際に、内容を思い出す手がかりとして、ノートを用いるのです。ですから、ノートは授業内容を自宅で再現できるように作らなければなりません。ノートをとったけれども、家でそれを見たときに何のことだか分からない、というのであれば、ノートをとった意味がありません。また、自分さえ分かればいいのですから、必要以上に丁寧に書かなくてもいいのです。

授業内容を後で思い出せるようにするには、ノートにどのように書けばいいのか、ということをよく考えて、ノートを作成してください。

 以上、今回は、勉強に必要な道具として「授業(先生)」と「ノート」について述べました。残る「参考書」と「問題集」については、機会を改めてお話させていただきたいと思います。