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開成教育グループ


2016 年 8 月 1 日 のアーカイブ

数学と科学・技術 その11

2016 年 8 月 1 日 月曜日

みなさん、こんにちは。暑い夏がやってきましたね。受験生にとっては、勝負の夏です。気持ちで負けないよう、頑張ってください。
さて、少し前に、日本初の新元素の発見と、その元素への命名「ニホニウム」のニュースがありました。今回は、元素の話をすることにしましょう。元素といえば、何よりも周期表です。高校の化学の最初の方で登場する、下のような表です。

「水平、リーベ、僕の船・・・」と覚えている人もいるでしょうか。元素をある順に並べると、周期的に同じ性質をもつ元素が現れる、という表でしたね。ところで、この表を初めて見たとき、どのように思ったでしょうか。実は、私は、「周期的といっても、かなり表が凸凹していて、それほど規則正しくはないのでは?」と思ったものですが、みなさんの感想はどうでしょうか。確かに、周期表は真四角の表ではなく、一見凸凹していますが、実は隠された規則性が潜んでいます。表の一番右側の元素を見てみてください。それらの原子番号を取り出してみましょう。
2,10,18,36,54,86,118
これは、どういう性質の数字でしょう。ぱっと見でわかるのは、すべて偶数だということです。そこで 2 で割ってみましょう。
1,5,9,18,27,43,59
別に何も変わらない、と感じる人もいるでしょうか。ところで高校の数学では、数字の並びのことを数列と名付けて、その性質を学びます。その中で、一見規則性はないけど、隣り合った数字の差を計算したら規則性が出てくるようなものを学びます。階差数列という考え方ですが、それを今の場合、計算してみましょう。5-1,9-5,18-9 とかを計算してみるのです。
4,4,9,9,16,16
あれ、綺麗な数字が出てきましたね。null ですから、まさしく規則的なわけです。さらにこの二乗で出てくる数字には次のような不思議な性質があります。
4=1+3
9=1+3+5
16=1+3+5+7
奇数を順番に足すと、二乗の数になるのです。高校数学のシグマの公式を使えば、
null
であることが分かりますが、絵で説明すると、下のようになります。
null
三つ目の絵で説明すると、赤:1個、青:3個、黄:5個を足せば、四角形の面積 3×3=9 になるという式です。
どうでしょうか。周期表には不思議な規則性が含まれていることに、納得できたでしょうか。実は、途中で2で割った理由や、なぜ奇数の和なのか、といったことについても、一般的に、すでに知られています。意欲的な高校の化学の先生に、「電子軌道」ということを習った人もいるかもしれませんが、詳しくは、大学に行ってから、の話になります。このように、数学は隠れた規則性を理解するのに利用されることがよくあります。よく学び、自分の知識の範囲を広げていってください。

開成ハイスクール数学科 村上 豊