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開成教育グループ


‘ブログ’ カテゴリーのアーカイブ

努力の秋

2014 年 10 月 6 日 月曜日

こんにちは!2学期最初の定期テストの時期ですね。開成ハイスクール日生中央・川西中央教室の生徒たちに話していることですが、この定期テストは1学期中間テストと並び、とても重要なテストです。ここで十分な結果が得られないと、その単元の延長である期末テストに多大な影響が出ます。そればかりか、1年の締めくくりである学年末テストへのモチベーション低下につながってしまいます。逆に、しっかりと好成績を残せば不安要素はなくなり、理想的な状態で学年末テストまで全力を出し切ることができるでしょう。高1・高2生のみなさんには、これまでの定期テストで経験した全てを生かし、結果にこだわってテストに臨みましょう。

 

高3生は、各志望校に特化した入試対策を行っている時期だと思います。開成ハイスクールでは、夏合宿や夏期講習で徹底して基礎固め・受験対策を行ってきました。その延長線上にあるのが、現在実施している、志望校別の実戦講座「志望校突破ゼミ」です。今こそ、出題形式別に実戦力・得点力を身につけて、志望大学合格の確信を揺るぎないものにしてほしいです。

みなさんの力は、これからも際限なく伸びていくでしょう。大学受験という大きな壁に立ち向かう中で、時には不安になり、挫けてしまうこともあると思いますが、私たち開成ハイスクールのスタッフが全力で支えていきます。みなさんは、今できることに全力を集中してください!

 

今を頑張るすべての高校生が素敵な秋を過ごせるよう祈っています。

 

開成ハイスクール数学科 光畑雄策

 

 

夏の成長からさらなる飛躍へ!

2014 年 9 月 22 日 月曜日

こんにちは。
夏期特別授業を終え、本当に高3生たちが「変わったな」という印象を受けています。 夏前は、単語を全然覚えていなかった住吉高校Aくんが、単語テストできちんと得点できるようになったこと。神戸大志望のBさんは、過去問の添削を求めて、私のもとに毎日来るなど、本当にみんな頼もしくなりました。
 そんな受験生たちをさらに強力に支援するために、開成ハイスクール・京大セミナーでは、「志望校突破ゼミ」という特別講習を実施します!本講座は、各教員の「志望校合格をより確実にするために」という熱い気持ちから生まれました。私自身も、センター対策のリスニングの講座を西田辺・茨木中央・草津駅前の各校舎で担当します。直前の伸びを確実なものとするために、秋で弱点補強を怠らないでくださいね。
 それと並行して、来る11/15・16日には高3の関関同立志望者と高2のトップレベル生を対象に、特別合宿を実施予定!私大対策・センター対策の英語・数学・国語など、みなさんの志望に応じて弱点補強できる最大のチャンスとなります。
 高3生は、完全志望別特訓で、普段の授業では出来ない志望校に特化した指導を集中して行うことで、みなさんの合格を「グッ」と近づける1泊2日となるでしょう。国公立志望者で「関関同立のどこを受けようか迷っている」というみなさんにもおすすめです!
 高2生は、京大・阪大・神大などの最難関大を目指すみなさんを対象に、どこよりも早く動き出します!「最難関を突破するために必要な勉強とは?」「そろそろ受験勉強を始めようと思うけど、どうすれば効率よくできるの?」「普段の授業でできないことを深くやりたい」これら全てを実現できる自信のラインナップです。
 すべてはみなさんの笑顔のために!

開成ハイスクール英語科

 

 

秋の気配

2014 年 9 月 15 日 月曜日

9月に入り、朝夕はずいぶん涼しくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。高校3年生のみなさんは、指定校推薦入試をはじめ、様々な形式の入試が始まっていきます。指定校推薦は、もちろんそれが第一志望で、それで合格できれば言うことはありません。学校や塾でも、「○○くんが、△△大学に合格が決まったらしいよ…」という会話が漏れ聞こえ始めます。しかし、全員が指定校推薦に選ばれるわけでもなければ、大部分の生徒が受験するセンター試験や、国公立大の二次試験はまだまだ先の話になります。焦らずに、自分のやるべきことをしっかりと自覚し、毎日を充実させてください。自分の近くで大学進学決定者が出ると、どうしても弱い心が目を覚まして、流されてしまいそうになります。そうならないでください。

 高校1・2年生のみなさんは、新学期が始まり、文化祭や修学旅行など、様々な学校行事がみなさんの生活リズムに変化をもたらします。もちろん様々なイベントは、クラスの絆を強くするなど、高校生活を充実させてくれます。ただ、問題はその後です。しっかりと気持ちの切り替えをして、来たる大学受験に向けての下地作りをしてほしいのです。模試の結果に一喜一憂することもあるでしょう。また時に、対人関係など勉強以外のことで悩むこともあるでしょう。それでも、みなさんに平等に与えられた時間は刻々と過ぎていきます。学校や塾で、3年生の先輩たちが今まで見せたことのない形相で、勉強に打ち込む姿を見て、自分たちの生活を見直してもらいたいのです。季節の変わり目は、生活の変わり目でもあるはずです。

開成ハイスクール英語科 濱田健太郎

 

 

夏の疲れを残さない方法

2014 年 9 月 8 日 月曜日

もう9月になりました。この夏もあっという間でした…。
夏の疲れは残っていませんか?

開成ハイスクール鶴橋教室の生徒を指導していて、「最近伸びてきたなぁ」と実感します。
第二回模試、英語の結果は…
元バスケ部キャプテンのK君は8割達成。
元ダンス部キャプテンのKさんも8割達成。
元テニス部のキャプテンのM君は9割達成。
まだ引退していないラグビー部のM君も8割達成。
彼らはまさに「文武両道」の生徒たちです。

さて、今重要なことは、夏の疲れを残さないこと。
食事にも気をつけてみましょう。

この時期は、疲労回復に効果のある食材を摂りたいものですね。
まず、たんぱく質です。
肉・魚類・卵・大豆製品に含まれていて、抵抗力がアップします。

次にビタミン・ミネラルです。
体の調子を整えます。
ビタミンの中でも、ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える代謝を助け、疲労回復に即効性があります。不足すると、エネルギー代謝が上手く行われず、だるさや疲労感が蓄積される原因にもなります。

ビタミンB1は、豚肉・うなぎ・レバー・枝豆・玄米などに多く含まれ、強い殺菌効力と疲労回復効果のある栄養成分アリシン(にら、たまねぎ、にんにく、生姜)と一緒にとると、吸収率がアップします。

また、ビタミンC(レモン、ブロッコリー、キャベツ、ゴーヤ、キウイフルーツなど)には、暑さなどによるストレスから身体を防御する働きや、疲れにも効果的です。ビタミンB1・Cは、摂りだめすることができないビタミンですので、普段から特に意識して摂りたい栄養素です。

夏の疲れを残さずに、充実した秋を過ごしましょう。
開成ハイスクール英語科 大道英毅

 

 

笑顔のメッセージ

2014 年 9 月 1 日 月曜日

 こんにちは。
 私たちの教室には、大学合格者の喜びの表情に、本人の一言を添えた「笑顔のメッセージ」というポスターがずらりと掲示されています。その最高の笑顔もさることながら、志望大学合格を見事に成し遂げた彼らの一言は、どれをとってもなかなかに含蓄のあるものばかりです。
 「不屈の闘志」(京都大学合格)。大学受験の厳しさを貫く一言ですね。特に「不屈の」という言葉に重みを感じます。その大切さを見事に言い表しているのが、「諦めたら不合格です」(京都府立医科大学合格)。事実、「最後まで諦めない」というメッセージは、かなり多くの人が記しています。これは当たり前のようでいて、大学受験の真実であり、志望校合格の絶対条件でしょう。
 「諦めない」というのは、「自分を信じる」(神戸大学合格)ということ。これも大学受験をいみじくも象徴する一言です。自らを信じ、「できる」という確信があればこそ、全力を尽くして無心に取り組み続けることができるのです。そうした受験生は、すでに「気持ちで合格」(大阪大学合格)しているのかもしれません。
 受験勉強の計画性という観点から、「大切なのはイメージ力」(神戸大学合格)です。計画立て、つまり合格のシナリオを描く際には、「何をいつまでにどの程度」すれば合格できるのか、ということを現実的にイメージできなければなりません。さらには、「今これをしなければどうなるのか」ということをイメージし、それを行動の動機付けとすることも大切です。
 目標達成のプロセスを、「計画立てとその実践」と定義するなら、それはまさしく「自分自身を操れる人間に」(大阪市立大学合格)なる、ということです。これは、受験期を通じて経験すべき、最も貴重なことではないでしょうか。もちろん、「生活リズムを崩さない」(滋賀県立大学合格)ことも忘れてはいけません。体調の維持・管理も、受験期の大きなテーマの1つですから。
 さあ、「早期行動開始」(慶応義塾大学合格)です。来年は、あなたの満面の笑顔に、意味深い貴重なメッセージが添えられることでしょう。

 

 

夏の思い出✩

2014 年 8 月 25 日 月曜日

早くも夏休みが終わりましたね。受験勉強真っ只中の高校3年生は、夏期の合宿・夏期講習と勉強漬けの夏休み、そして高校1・2年生は、夏休みの宿題に追われていたかもしれませんね。

 私の今年の夏の思い出は、何と言っても高3合宿です。開成ハイスクールとしては初めての合宿形式での指導となりました。「人生で一番勉強する2泊3日」を高校3年生に体験してもらえるようにプログラムを準備しました。
 実際の合宿では、ほとんどの人が朝5時から自習するなど、非常に充実した時間を過ごすことができました。また教員にとっても、いつも指導している生徒たちの違った一面を見ることができて良い経験となりました。

 私は、大学受験は「団体戦である」と考えています。もちろん、試験は一人で受験する個人戦なのですが、受験勉強は短期決戦ではなく長期戦です。高校2年生の秋~冬から本格的に受験勉強を始め、1年間以上かけて受験準備をします。期間が長い分、自分以外の周りの存在が重要になります。

 受験勉強をしている間に「もうやめたいな…」「志望校を下げようかなと…」と思うこともあると思います。このときに支えになるのが親・仲間・先生です。

 合宿では、一緒に受験勉強に取り組む仲間・先生を得ることが可能です。これこそが合宿指導の一番の成果なのかもしれません。受験勉強が終わり、大学生になり社会人になり、大学受験を振り返ったときに「開成ハイスクールの合宿は良かったな」と思ってもらえることが、私たちにとって一番嬉しいことかもしれません。

 これから秋になり、高校3年生には模試のシーズンが訪れ、なかなか思うように判定が出ないこともあるかもしれません。しかし、この夏休みの勉強は決して無駄にはなりません。周りの仲間と支え合い、先生に頼り、受験勉強を乗り切っていきましょう✩

開成ハイスクール数学科 前田佳邦

働き蜂の法則(理論)

2014 年 8 月 18 日 月曜日

よく働く優秀な働き蜂100匹をひとつに集める実験があります。
そうすると、100匹全員が働き、良い巣になると思いませんか??
ところが・・・
実際には、一生懸命に働くのは、25匹くらいで、
約50匹は、そこそこ働くが全力は出さない、
残りの25匹くらいは、怠けて働かないのです。
人間が集団を作っても同じような傾向がみられます。
このような法則を働き蜂の法則(理論)と呼んでいます。

さらに、この実験には続きがあり、
怠け者の働き蜂を100匹集める実験もしています。
そうするとおもしろい事に、
そのうちの25匹は一生懸命に働くようになったのです。
このように、よく働く:普通:怠け者の比率は、25:50:25になるのです。
これも働き蜂の法則(原理)の興味深いところです!!

この話って人間にもある程度当てはまると思います。
有名進学校に通っている人でも、気を引き締めないと怠け者になるし、
どんな環境でも、働き者なら上位を目指せます。
つまり、どんな環境でも成功する人は成功するということです。

開成ハイスクール英語科 津留天然

数学と科学・技術

2014 年 8 月 11 日 月曜日

みなさん、こんにちは。暑い夏真っ盛りですね。体調には十分気を付けてください。
 さて、高校1年生のみなさんは、夏休みを満喫している頃でしょうか?それとも、夏休みの宿題に追われて、それどころではない状況でしょうか?高校に入って、勉強が難しくなり、いろいろと苦労している人もいると思います。数学では、高校1年生の最初の難関である「二次関数」という分野がありますが、十分マスターできたでしょうか?二次関数は今後の高校数学の多くの分野で繰り返し扱われます。喉元過ぎればなんとやら、という気持ちでいると痛い目に合いますので、注意をしてください。
 ところで、二次関数のグラフは、別名「放物線」と呼ばれています。物体を放り投げたときに、物体の通る道筋(軌跡)が放物線になるのだ、と聞いていることでしょう。「ふーん」と思うだけの人もいるかと思いますので、実際に物体(スーパーボール)を放り投げて画像で撮ってみました。下の2つの画像を見比べてください。

 すこし画像が粗いですが、左が実際の物体(スーパーボール)をスローモーション撮影したもので、右側がコンピュータによる放物線の軌跡です。少しタイミングがずれていますが、しばらく眺めていると、二つの動きがほぼぴったり動いていると見える時があると思います(ずれてしまっているのは、技術上の問題で、実際はぴったり一致します)。いかがでしょうか?物体の落下する様子など、普段、気にも留めない人の方が多いでしょうが(ガリレオの落下の法則は、今からわずか400年ほど前、人類の歴史では比較的最近に発見されています)、このように、何気ないところに、数学が使われて応用されています。
 夏の花火なども、その例です。きれいに打ち上げるには、タイミングを合わせないといけませんが、「一、二、三、はいっ」という掛け声で打ち上げるのではなく、計算によって打ち上げられています。ここでは花火を打ち上げるわけにはいきませんので、タイミングを合わせて、放物線を3つ、コンピュータで描いてみました。

 そして、このタイミングをもとに、開成のキャラクターを 「打ち上げて」 みました。

 どうでしょうか?数学も工夫次第で、いろいろな応用ができます。みなさんも、将来いろいろなことを学び、応用できるように、地道な勉強を続けることを忘れないでください。

開成ハイスクール数学科 村上 豊

夏休み中のおすすめイベント

2014 年 8 月 4 日 月曜日

こんにちは!夏休みも中盤にさしかかる頃ですね。いかがお過ごしでしょうか。

7/19~7/21に実施された「高3夏期合宿」も十分な成果を上げて無事終了しました。高1・2生は,合宿に参加していた高3生のその後の気迫あふれる空気を感じ,追い付き追い越せと勉強しております。自習室にも今まで以上に緊張感が立ち込め、よい相乗効果が生まれているようです。

さて,話は変わりますが,夏休み中に行われるイベントで,高1・2生に是非参加してもらいたいのが「オープンキャンパス」です。もうすでに始まっている大学もありますが,今からでも間に合います。大学紹介はもちろんのこと,体験授業や研究室・施設の公開,現役大学生による相談会,さらには学食の試食会など,さまざまなイベントが催されています。自分の行きたい大学の雰囲気を味わえる絶好の機会ですし,自分の将来の志望を再確認したり,勉強のモチベーションアップにも繋がります。この時期ならではのこの機会を、有効に活用してください。

 

開成ハイスクール数学科 鈴木悠太

2015年入試はやはり「回転+拡大」?

2014 年 7 月 28 日 月曜日

来年度は数学で新課程の入試が始まる.数学Iには「データの分析」が入り,数学Cが廃止され「行列」や「1次変換」はなくなる.そのかわり,数学Ⅲには「複素数平面」がまたもや復活する.「複素数平面」は一度消え,復活し,また消え,また復活した.それに対して,「1次変換」は登場し,消え,復活し,また消えた.前回は「行列」は残ったが,今回は「行列」まで消えてしまった.しかし,こんなにコロコロ変えるのは,いったい何のためなのか?参考書の売上を確保するためか?文部科学省のお役人が「複素数平面」マニアなのか?それにしても「行列」や「1次変換」を高校数学から全面的に消滅させると,今年度の受験生は大学入学後に「線形代数学」でこれまでの受験生よりもはるかに苦労するのだろうな,と先のことまで考えてしまうが,まずは大学に入学しないと話にならない.

こういう年度の前後の受験生は気の毒である.旧課程最後の受験生は浪人をできるだけ避ける選択をしようとし,新課程最初の受験生は,過去問がなくて困る.なお,私も旧課程最後の受験生だったし,浪人したから,新課程最初の受験生でもあった.だから,不安な気持ちは分からないこともない,と言いたいところだが,私のときは,一浪は別に珍しくなく (私の高校のクラスは半数が浪人している),ゆとり教育への進行中だったので,「新課程の受験生は,君たちよりもはるかにできないから,変に妥協して大学に入学するより,思い切って (?) 浪人して,それで本当に行きたいところに行きなさい」などと変な煽られ方をしたぐらいなので,今とは深刻さが違うだろう.

さて, 2015年度の入試がどうなるかを考えてみる.今回とよく似た事例は,1997年度入試であろう.この年から「1次変換」が「複素数平面」に切り替わった.この前後におけるいくつかの大学の対応を列挙してみる.なお,当時は旧課程の「1次変換」も新課程の「複素数平面」も文理共通の範囲であったことには注意されたい.当時の入試は「1次変換」の百花繚乱時代でもあった.私が受験したときも4問中2問が「行列」「1次変換」といった具合であった (なお,残りの2問はいずれも「解の配置問題」である.ひどい偏りである).あと,「1次変換」と「複素数平面」とで共通している内容は,平面上での点の回転+拡大移動を扱えるという点である.つまり,回転+拡大の問題は,どちらの知識でも扱えるということである.

 

1. 東京大学: 1997年度はさりげなく出題していない.1998年度に回転+拡大の問題が出題され (ただし,「1次変換」のアプローチの方がやや有利か),本格的な「複素数平面」を知らない限り解けない問題は1999年度に初登場する.

 

2. 京都大学: やはり複素数平面の知識がないと解けない問題は1999年度にやっと初登場する.1998年度にも複素数に関する問題が出題されているが,これは複素数平面の知識は必要ない.なお,1996年度入試を総括する当時の「大学入試懇親会」において,京都大学の先生が,旧課程と新課程の共通部分,すなわち,回転+拡大でアプローチできる問題を出題すると言われていたらしいが,直後には出題されてはいない.あと,参考までに旧課程最後の1996年度入試に,まさにその回転+拡大でどちらでもアプローチできる問題が出題されていた (これは必ず解いておくべし.京都大学は過去問をよく研究している受験生にはご褒美が出る — すなわち類似の問題が出題されることがよくある).一応,それがその後の京都大学の傾向を示唆したものと見られていたのだが……

 

3. 大阪大学: 1997年度,1998年にすぐさま回転の問題が出題されている.これらはどちらの課程の受験生でも対応可能ではあったが,97年度は旧課程やや有利,98年度は新課程が完全に有利な設定に思える.複素数平面の知識がない限り解けない問題は2001年度に初めて登場する.そもそも大阪大学は,回転+拡大が大大大好きな大学なので,別に新課程でなくても出題される可能性は高いといってよい.

 

4. 神戸大学: 1997年度に,複素数平面を知らずには解けない問題がいきなり出題されている (逆にレベルは標準的だが).選択問題にもなっていない.その後もほぼ毎年出題されている.ということで,かつての神戸大学は,複素数平面が大好きな大学であったのだが…

 

5. その他: 北海道大学は1997年,98年度には選択問題として出題した.東北大学は2000年度になって初めて出題された.一橋大学はいきなり1997年度に必須問題として複素数平面の問題を出題.東京工業大学は 1999年度に初めて出題された.名古屋大学は1998年度に初めて出題,しかしその後はほぼ毎年出題.九州大学は1997年度から選択問題の一つとして出題された.それ以外には,1997年度入試に限ると,横浜国立大,岡山大,高知大などで比較的難し目の問題が出題されていた.

 

正直言って,もっと回転+拡大の問題が多いかと思っていたのだが,意外に少なかった.回転+拡大以外に目立った問題は,複素数平面上の三角形に関する問題であった.ということで,新課程入試では複素数平面上の回転+拡大に加えて,三角形の形状問題についてもとくに注意が必要である.でも,やはり最初の2年間は,一部の大学を除いて,比較的穏健な出題をしようとしているということもわかる.

しかし,センター試験は,概ね新しいことをやるときには何かが起こることが多いので (私のときには数学で事件が起きた.これによって人生を変えられた人も周りには多かった),少々のことで動じない図太さが今年の受験生にはとくに必要です.夏に勉強して,図太くなってください.

 

開成ハイスクール 片岡尚樹