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開成教育グループ


‘ブログ’ カテゴリーのアーカイブ

「できる」という前提

2015 年 1 月 12 日 月曜日

こんにちは。

目標達成には、「あきらめない」ということも大切ですね。あきらめないで取り組み続けるその行き着く先こそ、目標の達成です。そのためには、何が必要なのでしょうか。

そのうちの1つは、「できる」という確信だと思います。人は、端(はな)から「できない」と思っていることに対しては、全力を尽くさないものです。当たり前のごとく「できる」と信じているからこそ、その結果を具体的にイメージでき、それが現実化するまで注力するのです。

いつも述べているように、大学受験も目標達成のプロセスです。合格という最終目標に到達するまでに、中期目標や短期目標、日々の課題に至るまで、様々な数多くの目標を達成していかねばなりません。それぞれの目標を設定する際、それに対して「できる」という確信を抱けるかどうかが成否を左右します。日々の課題も同じです。目の前にある演習問題や暗記課題に取り組む際に、「できる」という前提で臨むかどうかが成果の差を生じさせるのです。そしてもちろんその根底には、志望校に合格「できる」という盲信ではない確たる信念が、常に存在していなければなりません。

 

「できる」という前提が結果を変える―私はその具体的事例を、大なり小なり、数えきれないほど見てきました。

センター試験、すべての問題に「できる」という姿勢で臨んでください。

 

 

数学と科学・技術 その3

2014 年 12 月 29 日 月曜日

みなさん、こんにちは。めっきり寒くなりましたね。風邪などひいていないでしょうか?受験では、体調管理がもっとも重要になります。気を付けてください。
さて今回は、数学と音の話をしたいと思います。みなさんの中には、音楽を聴いたり、実際自分で音楽を演奏したりしている人がたくさんいると思いますが、どうして、音楽を理解していない楽器からあんなにきれいな心地よい音がでるのでしょう。「えっ、音を鳴らせるから楽器なんじゃない?」と思う人もいるかもしれませんが、実は、いつ音を鳴らしても同じ音を出すというところに、数学が使われています。皆さんは、音が空気を伝わってくるということはご存じだと思います(空気のない月や宇宙では音が聞こえないと聞いたことがある人もいるでしょう)。この、空気を伝わる音は、高校で習う三角関数であらわされることが知られています。

sin2πft

ここで、 f と書いているものが重要なのですが、それは周波数と呼ばれ、1秒間に何回空気が振動するかを表します。音でいうと、これが音の高さを表していて、値が大きいほど高い音、小さいほど低い音になります。国際的には f=440Hz がラの音だと決まっています(ただしこの音は、楽器を鳴らしたときの音色があるラではなく、むしろ、テレビの放送が終わった後に時々流れるピーという音に近いです)。ラ以外の他の音についても値が決められていて、下の表のようになります(小数点以下一位まで記しています)。

音程 ファ
周波数(Hz) 261.6 293.7 329.6 349.2 392.0 440.0 493.9 523.3

現在の音符は、ドレミファソラシドを繰り返していますが、上の表でもわかることとして、左側のドと右側のドは、周波数で2倍の違いになっています。一般に、1つ高い音(1オクターブ)で2倍の周波数になるというのが基本です。
さて、音を数字で表して一体なんの利点があるのでしょう。人によっては、「そんなことをしたら情感が失われる」と思う人もいるかもしれません。ところが、数字で表すことで、たとえば調律をすることができます。今、二つの高さが近い音(周波数 f と f’)があるとしましょう。この状況は数式では、

sin2πft+sin (2πf’ t)

で表されます。ところが、三角関数の所で習う和積の公式(導けるようになるよう指導されている人もいるでしょう)を使うと

2 sin π(f+f’ )t cos π(f-f’ )t

と変形できます。ここで f=440×2 (通常のラの1オクターブ高いラ)、f’=293.7×3 (楽器でレの音を鳴らせば、この周波数の音も自然に出ます。レの3倍音と呼ばれます)だとしてみましょう。すると、f’-f=1.1 となります。すでに三角関数を習っている人は、cos at の周期が 2π×(aの逆数) であることを習ったと思いますが、それを使うと上の式の cosπ(f-f’ )tのところの周期が 2÷1.1 でおよそ2 になることが分かります。これは音で言うと、実は1秒間に 2 回うなり(ゥワーン、ゥワーンと聞こえる音)となって耳に入るということがわかっています。実際に調律をするときは、このうなりの回数が1回でも3回でもなく、2回だということを利用しています。こうしてラとレの音を調整し、他の音に関しても、同じようにうなりを使って調整し、最終的にドレミファソラシドのすべての音を正しく出るようにしているそうです(上に書いた例はわかりやすくするため、実際の調律とは少し変えて説明しています)。
いかがでしょうか。数学と音楽などは全く別の方向を向いているものと思っている人の方が多いと思いますが、こんなところに関係があったりします。そして音を奏でる楽器を作る技術として使われているのです。数学と音楽の関係は他にもあります。なぜドレミファソラシドなのか、ということにも数学的理屈があったりします。そこでは指数関数が使われたりします。一度調べてみるとおもしろいことが見つかるかもしれません(古代ギリシャ時代から現在まで続いている歴史を発見できます)。もちろん、数学を使って音楽を鑑賞しないといけないわけではないですが(私もそんなことをしているわけではないですが)、情感だけでなく、知性をもって物事に向き合っていくことで、気づかぬうちにいろいろな能力を身につけることができます。

開成ハイスクール数学科 村上豊

 

 

過去問は早めに

2014 年 12 月 8 日 月曜日

今年もあと一ヶ月と少しだというのに,まだ冬が近いと思えぬほど温かい日々が続いていますが・・・と,ここまで書いたところ,12 月になって急激に寒くなってきました.なにゆえ,こんな気候が厳しい季節に入試をするのか,といった疑問もありますが,とにかく受験生の皆さんは体調管理を十分にしてください.

さて,2 年生の皆さんは,概ね数学の IA,IIB がすべて終了したぐらいではないかと思います.このあたりで,自分が受験しようとしている大学の入試問題に是非挑戦してもらいたいです.人によって考え方は違うとは思いますが,過去問を直前まで「お取り置き」しておく必要は全くありません.それどころか,早めに自分の志望大学のレベルや傾向を知っておく方が,これからの一年間に何をするべきかを確認できます.「そんなもの,難しくてできるわけがない」という人もいますが,それは当然のことです.重要なのは,レベルを体感することであり,自分の足りなさを自覚することです.3 年の秋になってからやってみて,できなかったら本当に落ち込んでしまうでしょう.時間配分を考えるためにも過去問を残しておかないと,いう人もいますが,厳密に時間配分を考えないといけないのはセンター試験ぐらいでしょう.それも全部残しておく必要はありません.

入試まであと半年という時期でも,まだ入試を見たこともやったこともないという人は結構います.そういった人たちは,もうその時点で出遅れています.もう一年しかありません.新年に際し,これからの一年間に取り組むべきものをはっきりさせるためにも,冬休みにはぜひ過去問にあたって欲しいです (もっと早くてもいっこうに問題はありません).

開成ハイスクール 片岡尚樹

 

 

努力の天才

2014 年 12 月 1 日 月曜日

こんにちは。
高校1年生・高校2年生のみなさんに見てもらいたいものがあります。
以下のリストは私が担当している、ある高3生の2014年5/31~6/6の1週間の学習記録です。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
5/31(土)
13:30-15:00 京阪数学テキスト3問
15:00-16:30 倫政黄色本20ページ
16:30-17:30 倫政問題集4ページ
17:30-18:45 倫政黄色本20ページ
18:50-22:00 数学の授業

6/1(日)
9:00-9:30 古典単語315 1~72
9:30-11:30 数学4問
11:30-11:50 微分積分の公式の確認
13:30-15:30 倫政の黄色本 20ページ
15:30-16:20 センター論説文1問
17:10-18:10 センター漢文4問
18:20-18:50 シス単 600~725
18:50-20:30 漢文の授業
23:00-24:30 センサー地学10ページ

6/2(月)
7:05-7:35 シス単600-850
16:30-18:50 地学センサー10ページ
18:50-20:30 倫政黄色本40ページ
20:30-21:10 数学3問
21:20-21:40 センター小説文1問
21:40-22:10 現代文記述プリント
23:45-24:30 倫理問題集4ページ
24:30-24:45 古文単語
24:45-25:00 ヴィンテージ

6/3(火)
7:00-7:15 古文単語
7:15-7:30 シス単
16:30-17:00 英語の要点
17:00-18:00 倫政黄色本10ページ
18:00-18:35 地学センサー8ページ
18:50-22:00 英語の授業
22:10-22:30 センター論説文1問
25:30-26:00 英語和訳問題

6/5(木)
7:00-7:30 シス単
(空き時間活用)センサー地学3ページ
16:10-17:10 センサー地学7ページ
17:10-18:05 塾の国語の宿題
18:05-18:35 センター論説文1問
18:50-22:00 国語の授業
23:30-25:00 古典講読の予習
25:00-25:30 倫政黄色本10ページ

6/5(木)
7:00-7:30 シス単
(空き時間活用)センサー地学3ページ
16:10-17:10 センサー地学7ページ
17:10-18:05 塾の国語の宿題
18:05-18:35 センター論説文1問
18:50-22:00 国語の授業
23:30-25:00 古典講読の予習
25:00-25:30 倫政黄色本10ページ

6/6(金)
7:00-7:30 ヴィンテージ
(空き時間活用)倫政黄色本10ページ
     地学センサー3ページ
16:25-16:30 地学センサー1ページ
16:30-18:10 センター数学6問
18:10-18:40 センター小説文1問
18:40-19:30 古典文法の確認、漢文句形の確認
19:30-19:40 フォーカス和訳
19:40-20:45 塾の英語の授業の復習
20:45-21:20 現代文2次対策プリント
21:20-21:50 日本史復習
11:45-12:20 シス単3章
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

さあ、みなさんはどういった印象を持ちましたか?
まだ受験勉強を始めたばかり…の高3生としては、かなりやり込んでいると言えます。
この生徒は高校2年生のときから担当していますが、勉強に対して非常にストイックに取り組んでくれています。
そんな彼女はいま、模試で大阪大学の合格圏内。

受験生に対して唯一平等に与えられているもの、それこそが「時間」です。
全国の中高一貫校生・浪人生・公立高校生と戦わなくてはならない大学入試では、スタートの早さが何より重要です。
上記の生徒は本格的な受験対策を高2の夏の終わりから始め、私との面談で決めた課題を必ずこなしていました。

…とは言え、何事もやり始めの頃は不安定なものです。自転車に乗れるようになったときのことを思い出して下さい。漕ぎ出しではフラフラして転ぶこともありますが、スピードが出てくると走行状態を維持できますよね?
勉強もそれと同じです。「勉強するのが普通」という感覚をいかに早く身につけるかが勝負の分かれ目です。

この生徒に「どうしてそんなに頑張れるの?」と聞いたことがありますが、「するのが普通になっているから、しないと何か不安になる」という答えが返ってきました。確かに、習慣になっていること、例えば入浴や歯磨きを怠ると、嫌な気分になりますね。

各教室では、受験について担当の先生が親身になって相談を受け付けます。
早期に対策を始めて、ライバルに一歩差をつけましょう!

 

 

推薦入試本格化

2014 年 11 月 24 日 月曜日

一昔前の感覚では、大学の推薦入試はごく一部の優秀な生徒が出願するものであって、多くの高校生には関係ないという風に思われていたのではないでしょうか。
しかし今日では、非常に多くの受験生が利用する出願形態の一つです。ここではそのなかの公募制推薦入試についてお話しします。公募制推薦入試って何?という方に簡単に説明しておきますと、

① 大学側の提示した条件面を満たしていること(たとえば平均評定値が3.8以上)
② 出身高校の推薦がもらえること

この2つの条件を満たせば誰でも出願できる制度です(がんばって高校生活を送っていれば大多数の生徒が該当するのではないかと思います)。しかも、併願に制約がない場合がほとんどです。

もちろん志望校の受験機会が増やせるとあって、倍率はかなり高いものにはなります。しかし今年も、この制度を利用して既にいくつかのうれしい知らせが届いています。

この時期に大学生になれる権利を手に入れた高3生は、それが本命の大学であれば、その先は残りの高校生活を満喫できますし、本命の大学でなくても、気持ちに余裕がうまれ、その後の受験勉強により一層打ち込めることでしょう。

高1生のみなさんは、ちょうど文系・理系の選択などが終わり、ひと段落している頃かもしれませんが、来たるべき受験に備えて、この時期から情報収集を始めてみてはいかがでしょうか。

開成ハイスクール英語科 濱田健太郎

 

 

インフルエンザの予防

2014 年 11 月 17 日 月曜日

とうとう11月です。
今年もあと数ヶ月で終わりですね。
受験生のみなさんはインフルエンザの予防接種をうけましたか?

インフルエンザにかからないようにするために日頃からバランスのよい食事も大事です。
肉や魚、卵などのタンパク質を多く含んだ食品、ビタミンやミネラルが豊富な野菜、果物をまんべんなく食べるようにしたいですね。

納豆や山芋に含まれるムチン(ネバネバの成分)は、人の体内では気管や消化管、目などの粘膜の表面をカバーし守ってくれています。
風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくくする効果があります。

ビタミンA・C・Eは、免疫系を構成するT細胞をはじめとした免疫細胞の働きを高め、体の免疫機能の低下を防ぐことがわかっています。
ビタミンAはレバーや緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃなど)など、ビタミンCは果物やブロッコリーやピーマンなどの野菜、ビタミンEはアーモンドやピーナッツなどに多く含まれます。

また、酸化ストレスを除去する酵素の構成成分である亜鉛やセレン(ミネラル類)をとることで、免疫細胞の機能低下を防ぐこともわかっています。
亜鉛はレバーやカキ、ココア、ごま、大豆など、セレンはイワシやカレイなどの魚、コンブ、大豆などに多く含まれます。

1・2年生はもうすぐ期末試験。
体調に気をつけて乗り切りましょう!

開成ハイスクール英語科 大道英毅

 

 

好きな言葉は何ですか?

2014 年 11 月 3 日 月曜日

自宅の周りの木々が色づいてきました。いよいよ受験の季節が訪れつつあります。みなさん、インフルエンザの予防接種の予約などをして、体調管理に努めてください。

先日、教室で高校1年生の生徒から「先生の好きな言葉はなんですか」と質問を受けたのですが、私は答えることができませんでした。

 普段の生活の中では、「好きな言葉が何か?」ということを考えないので、いい機会だなと思って真剣に考えることにしました。しかし、まったく思いつきません。困ったな、と思いながら考えていると、大学生のときに好きだったバンドの歌詞が浮かびました。
Break out our little world, stand up on your feet.
という歌詞です。

 そういえば、私の携帯のメールアドレスもこの歌詞をもとにして作成しています。そこで、なぜこの歌詞が好きなのかを考えてみました。
 好きな理由は、この歌詞のポジティブなところです。また、「挑戦する」という意気込みが感じられるからです。明日は1週間ぶりに、質問をした高1の生徒に会うので、「先生の好きな言葉は‘挑戦’です。」と答えたいと思います。

開成ハイスクール数学科 前田佳邦

 

 

「ヤル気」の維持

2014 年 10 月 27 日 月曜日

こんにちは。
受験勉強を、弛まず順調に続けていくには、当然ながら「ヤル気」を維持することが必要です。では、「ヤル気」はどこから生じるのでしょう。言うまでもなく「自分の中から」ですね。そして、自らに「ヤル気」を喚起させるには、そのための意識的な工夫も必要です。
人間は、自らの取り組みに対する「成果」を実感したとき、それが動力となり、さらに意欲的にその取り組みを続けていくことができます。「成果」は「報酬」と言い換えてもいいでしょう。報酬が与えられればこそ、積極性が生じるのです。
そこで、日々の取り組み、受験勉強の成果を実感する具体的な方法を紹介します。日記を付けるのです。一日の終わりに、科目ごと「今日は何を扱い、何ができるようになったのか」を書き留めていくのです。できなかったことではなく、プラスの成果として「できるようになったこと」に焦点を当ててください。
こうすることで、1日の終わりに「達成感」を抱くことができ、その自覚が明日への意欲を生み出すのです。受験勉強は目標達成のプロセスです。「今日の取り組みによって、目標に1日分近づくことができた」という成果を毎日実感できればこそ、「ヤル気」を絶やさず目標に向かっていくことができるでしょう。

 

 

数学と科学・技術 その2

2014 年 10 月 20 日 月曜日

みなさん、こんにちは。このブログの原稿を書こうとしていた時に、嬉しいニュースが入ってきました。青色LEDの発明で、日本人3人がノーベル物理学賞を受賞しました。そこで今回は、このことについて書いていこうと思います。
 みなさんが、この原稿を読んでいる画面には、さまざまな色があります。では、青色がなければどうなってしまうのでしょう。少し実験してみました。下の画像を見てください。このブログのバナーです。

もしこの画像に青色が使えなかったとしたらどうなるでしょう。青いところが消えるだけでしょうか?実は次のようになります。

全体が黄色くなってしまいました。これは、パソコンの画面などのように、光っている物の色は、赤緑青の光の三原色からできているためです。赤緑青の三色がそろって初めて白色ができ、青色をなくすことで、赤と緑が混ざった黄色が見えているのです。ノーベル賞の受賞理由に「白色光源を可能にした青色LED」というようなことが書かれていますが、青い色を使うことで白色ができていることがわかると思います(実際、みなさんが見ている色は、青色LEDの青そのものではない可能性の方が高いですが、ここでは、そのことは置いておきます)。
 では、青く光ればそれでいいのでしょうか?そうではありません。青い色が弱いと白くできません。下の画像をみてください。青い色をだんだん強くしています(そうは見えないかもしれませんが・・・)。

「青色30%」

「青色50%」

「青色70%」

「青色100%」

そして、この青い色を強くしていく、というところに実は数学が使われています。詳しいことは省略しますが、数学Aで学ぶ記数法(n進法)が利用されています。鈴木先生もひとつ前のブログで記数法の話をしていますね。このように、単に青く光ったというだけでなく、青い色を数字に変えて制御できるようになったことが大事なことです。実際、色を、数字を使って制御することで次のようなこともできます。次の画像をみてください。ブログ記事の入口のところにいる、「マチルダ先生」です。服の色が変わっていっているのがわかると思います。これは、青色だけでなく、赤や緑の色の割合も制御することで実現しているのです。

 いかがでしたでしょうか。みなさんが今学んでいることは、実は色々なところで関連しあい、日常の中で使われています。学ぶことで、先人の知恵を吸収し、色取り豊かな人生を歩んでください。

開成ハイスクール数学科 村上 豊

 

 

記数法

2014 年 10 月 13 日 月曜日

こんにちは!今回は記数法についてお話ししたいと思います。

記数法とは,適当な文字や記号と一定の規則を用いて数を表す方法のことを言います。数学や情報の授業で習うのですが,先日テスト勉強していた生徒Aさんが「16進法の計算ができない。こんなの意味あるの?」と言っていました。確かに,3進法や16進法など普段の生活で使うことはほとんどないでしょうし,0~9までの10個の記号で数を表す10進法に慣れているので,他の方法で数を表して計算するのは,時間と労力が要ります。

しかし,実は普段の生活でも10進法以外のものが使われているのです。たとえば,「時間」です。時間は,秒・分・時という単位で表されていて,60秒→1分,60分→1時間,と変化していき,さらに日・週・月・年などさらに大きな単位も存在します。60で新しい単位(桁)に変わるということで60進法と言えるでしょう。では,この60進法の概念はいつ・どこで生まれたのでしょうか?

60進法は古代バビロニアで紀元前2000年ごろから使われ始め,星の運行計算などの天文学が飛躍的進歩を遂げました。60という数が使われた理由は,一説によると60は,2,3,4,5の最小公倍数であるので,要するに4つの基本的な数で割り切れることで計算が容易になるからと言われています。ただ,この秒や分の概念は,あまりにも細かくそれを知る術がなかったので,当時の一般市民には根付かなかったようで,認知されるようになったのは,時計が発明された16世紀終わりごろだそうです。

およそ4000年前に発明されたこの時間の概念が,現代まで使われているなんて驚きですね。このように,無意味に思えるようなものでも歴史を調べてみると,意外な発見に巡り合うことができ,少しは楽しく思えるかもしれません。

 

開成ハイスクール数学科 鈴木悠太