【校風の違いは】大阪の府立高校の歴史【ルーツの違い?】

2023年10月25日 水曜日

大阪府には全日制の高等学校が254校ありますが、設置者別にみると、府立が154校と最も多くなっています。因みに国立は1つ(大阪教育大学附属は3か所にありますが、まとめて1校というカウント)市立は3校、私立は96校です。

大阪府/大阪府の学校数・生徒等数・教職員数等(きょういくハンドブック) (osaka.lg.jp)参照。

さて、大阪の府立高校にもそれぞれ歴史があるのですが、戦前(厳密には学制改革前)の旧制中学校(男子校)や旧制女学校をルーツに持つ学校が40校ほどあります。わかる範囲で、まとめてみました。「現校名」に関しては、統廃合が繰り返され、そのまま学校を引き継いだケースだけではありませんが、参考までということでご覧ください。旧制中学校をルーツに持つ学校を水色、旧制女学校をルーツに持つ学校を薄オレンジ色で塗って、創立が古い順に並べてみました。

文理学科を設置している10校に☆をつけています。すると、10の文理学科設置校のうち、旧制中学校をルーツに持つ学校が9校占めていることがわかります。これは全国的にも同じような傾向がみられます。

それはさておき、旧制女学校の流れをくむ学校は、夕陽丘高校の音楽科や咲くやこの花高校の演劇科といった学科や、登美丘高校や佐野高校のダンス部、河南高校の和太鼓部といった部活動など、文化面でも目立っている学校が多いような気がします。戦後80年近くになりますが、校風というものは綿々と引き継がれているのかもしれません。 というわけで、学校を選ぶときにはその歴史にも注目してみましょう、というお話でした。

【来週は】報徳学園中学校 入試関連イベント【学園祭だ】

2023年10月24日 火曜日

昔は各小学校の校庭に、二宮金次郎(尊徳)の銅像またはブロンズ像がありましたが、薪を背負いつつ一心不乱に書物を読んでいる姿、いったいその書物には何が書かれているのかが気になって、像によじ登ったあなた。反省してください。

それはさておき、この二宮金次郎(後に武士の位を授けられて尊徳となります)は農民でありながら小田原藩士服部家の財政立て直し成功をきっかけに生涯に数百もの村の再興を果たした農政家、実業家(というより、このような枠をはみ出した思想家)だったのですが、その「以徳報徳」の思想を教育に生かそうというのが、この報徳学園なのです。

スポーツ強豪校としても有名ですが、この春も京都大学の理系に3名合格するなど、理系進学にも強い進学校としても知られています。

というわけで、男子校の雰囲気を感じるにはやはり学校行事を見るのが一番、ちょうど次の日曜日、学園祭が開催されます。小学生男子の皆さん、予約不要ですので、一度のぞいてみてはいかがでしょうか?

【高校選びに】関関同立に強い高校はどこだ?【付属・系属校以外で・・・】

2023年10月23日 月曜日

ことしもそろそろ大学入試が本格的になる季節となってまいりました。今年の大学受験生もそろそろ本気モードになってきていると思います。大学受験の世界では、大学入試センター試験が、大学入学共通テストに代わるなどその環境は変化していますが、関西の難関4私大「関関同立」はこれらの影響を受けず、高い人気を誇っています。

そんな中で、多くの推薦枠を持っている付属や系属校・系列校の高校や中学校は志願者が集まり難易度も高め安定なのですが、それ以外の高校からの関関同立の合格状況はどうなっているのでしょうか。といわけで、近畿2府4県の高校をランキング形式で紹介します。「大学入試全記録『高校の実力』完全版」(毎日新聞社)に掲載のデータを参考に作成しましたので、各高校がHPなどで公表している数値と異なる場合があります。ご了承ください

高校の卒業生数による影響を補正するために、合計合格者数を卒業生数で割った「占有率」でのランキングです。私立大学は一人で複数回合格できますので、上位では占有率が100%を超えています。 合格総数が卒業生数を上回っている、つまり占有率が100%以上の62校を紹介しておきましょう。

ご覧のように、上位11位は公立高校が占めています。大阪府立茨木高校は同志社と立命館でも多くの合格者を出し1位。大阪府立豊中高校、西宮市立西宮高校と続きます。4位が兵庫県立尼崎稲園高校。普通科ですが単位制で、最後の半年は受験準備に時間をかけることができるというメリットを生かして堂々のランクインです。

公立としては珍しく5万冊以上の蔵書がある図書館と50mの競技用公認プールも完備、俳優の堤真一氏の母校でもある西宮市立西宮東高校が5位。部活動も盛んですが、難関私大にこんなに多くの合格しているのですね。

付属・系属校の生徒ではないけど関関同立を目指している中学生諸君、ひとまずこのリストにある高校を目指しましょう。

【イベントチラシはわちゃわちゃしていますが】近畿大学の研究力【実は真面目】

2023年10月20日 金曜日

そもそもですが、大学というのは教育機関ですが、研究機関でもあります。その研究機関としての評価は、わかりやすいところでノーベル賞や、数学でいえばフィールズ賞のような世界的な評価を表す賞もありますが、それほどではなくてもその大学の研究室から発信された学術論文が、世界でどのくらい引用されたか、などで研究の質を知ることもできます。

それも含めて得点化して「世界大学ランキング」というのを作成している組織がいくつかあるのですが、大きいところでは「Times Higher Education(THE)」「Quacquarelli Symonds (QS)」「Academic Ranking of World Universities(ARWU)通称:上海ランキング」などがあります。その中でも権威が高いTHEのランキングはよくマスコミにも取り上げられています。

さて、近畿大学のTHE世界大学ランキング2024では1001~1200位と、世界の中ではまだまだのように見えるのですが、日本最高位が東京大学の世界29位、以下、第2位が京都大学の55位、第3位が東北大学の130位、第4位が大阪大学の175位、第5位が東京工業大学191位と国立大学が続きます。初めて私立大学が出てくるのは601~800位の慶應義塾大学と順天堂大学で、801~1000位に早稲田大学、東京医科大学、と東京の私立大学に占められています。というわけで、近畿大学の1001~1200位というのは、西日本で最高位、ということになります。

この度、近畿大学の生物理工学部のHPに、研究成果が学術調査機関から評価された、とのニュースが載っていました。

生命情報工学科 浅居正充教授らの論文が、学術調査機関 Advances in Engineering 社の “Key Scientific Article” に選定されされました。 | TOPICS | 近畿大学 生物理工学部・大学院 生物理工学研究科 (kindai.ac.jp)

これは光の干渉に関する基礎研究なのですが、この知見を利用すると透明人間(?)が作れるかも、といった夢のある内容です。近畿大学から、今年も楽しそうなオープンキャンパスのお知らせが何度か届きましたが、このように日々最先端の研究もおこなわれている真面目な大学なのですよ、というお話でした。

奈良県 高校授業料実質無償化 大型公共事業見直しで財源活用【公立でも私立でも】

2023年10月19日 木曜日

NHKニュースウェブ(奈良県 高校授業料実質無償化 大型公共事業見直しで財源活用|NHK 奈良県のニュース)に奈良県の高校授業料支援に関するニュースがありました。

簡単にまとめると、県内の高校(公立も私立も)に通う、世帯年収910万円未満のご家庭には63万円か、学校の学費の低い方を公費負担。所得制限以上でも条件によっては最大年額5万9400円支援。というわけで、助かるご家庭も多いと思います。どこからお金がでてくるのか疑問でしたが、大型公共事業の見直しで生まれた財源を活用、つまり地方債など将来に残る借金では無いのでひとまず安心。

一方、大阪府の大阪府民に対する、世帯年収制限の無い支援策に参加する奈良県の私立高校に関する情報はまだ入ってきていません。また、気を付けておきます。

【調べてみました】全国 女子大学の入学状況【計算もしてみました】

2023年10月18日 水曜日

埼玉県の男女別学の県立高校に対し、県の第三者機関が早期に共学化するべしとの勧告を出したというニュースを見ました。近畿圏では和歌山の海南市立海南下津高校(2024年3月閉校)以外の公立高校はすべて共学となっていますので、埼玉や千葉に、今もなお男子校、女子校の公立名門校が残っているのは不思議な感じがします(GHQによる戦後処理に関し西日本と東日本で差があったことも一つの理由ですが、その歴史はここでは割愛します)。

一方私立に関しては、近畿圏でも男女別学の学校が少なくありません。しかし、共学化する動きは続いています。

さて、大学も例外ではなく、女子短期大学が4年制大学に昇格するタイミングで共学化する流れもありましたが、最近では神戸親和大学や鹿児島純心大学のように4年制の女子大学が共学化するケースもみられます。

そこで、女子大の生徒募集状況は本当に厳しいのか?という疑問を感じたので、強い味方、旺文社の「大学の真の実力情報公開BOOK」で全国69の女子大のデータを調べ、地域別に集計してみました。

各地域の各年度、上から「入学定員」「入学者数」「充足率」の順に並べ、2018年からのデータを作ってみました。2018年の中国・四国はデータが揃っていませんでしたので率は出していません。

まず、全国の数値をみると、充足率が次第に下がってきているのがわかります。特に2023年度入試では、平均充足率が86.1%と厳しい状況となっています。

薄く緑色でセルを塗っているところは全国平均を下回っている地域です。このようにみると、首都圏は下がってきているとはいえ、まだ充足率90%を維持していますが、それ以外の地域は軒並み平均以下となっています。

というわけで、冒頭のニュースに絡めて考えると、首都圏は公立も含めて男女別学の高校が多いので女子大への入学者数の減少は緩やかで、その他の地域の高校は共学校が支配的なので女子大がピンチになっている、という仮説も成り立ちます。

というわけで、首都圏の女子大関係者の皆さん、埼玉県に男女別学を無くさないように陳情に行きましょう。

【秋の訪れとともに】関西大学 入試説明会【キャラバン隊がやってくる】

2023年10月17日 火曜日

金木犀の花が香る季節となってまいりました。「金木犀」と聞いて堀内孝雄の「君のひとみは10000ボルト」の歌詞を思い出したあなた、谷村新司の訃報に気落ちなさったことでしょう。

それはさておき10月末から11月は、関西大学入試センターの入試広報グループの皆様にとっては大変お忙しい季節となっております。というのは近畿各地での合計15回もの入試説明会があるからです。年に1回の「関西8大学大研究」や「開成進学フェア」ごときで大変だぁ、とか言ってちゃダメですね(反省)。

今回は事前申し込み不要、参加費無料となっておりますので、ご都合の付く日を見つけて、最寄りの会場に行きましょう。会場によっては「二十一世紀(?)のジャンヌダルク」が駆けつけてくれるかも。

興國高等学校 「KOKOKU体験フェスティバル」

2023年10月16日 月曜日

大阪環状線 寺田町駅近くの興國高等学校は生徒数が2000名超のマンモス男子校で、スポーツの強豪としても知られています。普通科が「アドバンス」、「アスリートアドバンス」、「アカデミア」、「キャリアトライ」のコースに分かれ、それに普通科ではない「ITビジネス科」の合計5つの学科とコースが設置されています。つまり教育目標やカリキュラムの異なる5つの教育機関の集合体のような学校です。

今年も11月に「KOKOKU体験フェスティバル」が開催されます。

授業体験が8種類、運動クラブ体験が19種類、文化クラブ体験が7種類の合計34種類から選べます。しかも体験後には食堂で丼やうどんのご提供があるようです。お申し込みはお早めに。詳細・申し込みは学校HPをご覧ください。 オリジナルTシャツのプレゼントもありますよ。

【みんなで願おう】雲雀丘学園「メタセコイア ライトアップ」プロジェクト【おひとり様1,000円より】

2023年10月13日 金曜日

阪急宝塚線雲雀丘花屋敷駅から専用改札を通るとすぐの雲雀丘学園からこのようなご案内が届きました。

年末ともなるとキリスト教系の教会や商業施設はもちろん、駅前や一般の住宅などでも電飾によるライトアップがなされ、季節感を盛り上げてくれるわけですが、雲雀丘学園でも12月に校舎前にある大きなメタセコイア(ヒノキ科の落葉針葉樹)の木をライトで飾ろうとなったようです。但し単に他所がやっているからウチも、という話ではなく、終わりの見えない世界各地で発生している軍事衝突、地震や洪水といった自然災害などで失われた多くの命への鎮魂と平和への祈りを込めて、という極めて純粋かつ高潔な動機のようです。このような「思い」がありますから、どこかのスポンサーがお金をドンと出して設置しました、というのではなく、クラウドファンディングという形で多くの人の力で実現したい、とのことです。しかし、10月11日時点で目標額300万円に対し、集まっているのは51万円ちょっと。達成率17%と低調です。このままでは木の下の方しか光りません。このブログを読んだあなた、この考えに賛同できるのであればご協力ください。詳しくは2次元コードをご覧ください。

個人的には目標以上にお金を集まったら、阪急電車から見える側もガンガンライトアップして欲しいと思います。

【大学入学共通テスト】龍谷大学 共通テスト利用入試【ともかく受けよう】

2023年10月12日 木曜日

昨日、追手門学院大学の共通テスト利用入試について書きましたが、龍谷大学からも追手門を追いかけるかのように共通テスト利用に関する案内が送られてきました。

ポイント1

共通テスト利用入試に英語資格検定をみなし得点として利用することができます。英検のCSEスコアが2300点以上ならなんと100点満点とみなされます。ありがたや~

ポイント2

共通テスト利用入試の受験料は2出願まで20,000円、5出願まで30.000円。お得ぅ~

ポイント3

共通テスト利用による合格者数は全合格者に対する割合が、近年増えてきています。昨年度は4割ほどを占めています。使えそう~

というわけで、昨日と同じオチになりますが、共通テストは受けておきましょう。で、受けるからには準備しておきましょう。