【日本は】OECD国際成人力調査 結果発表【世界トップレベルだぜ】(次は今回発表の第2回)

2024年12月16日 月曜日

10年ぶりの第2回PIAAC(Programme for the International Assessment of Adult Competencies=国際成人力調査)には、31か国・地域から約16万人が参加しました。(調査期間:令和4年9月~令和5年8月)日本では無作為に抽出された5,165人が調査に参加しました。(調査期間:令和4年9月~令和5年4月)

詳細については文部科学省・国立教育政策研究所のHPに公開されていますが、その結果について国別のランキングを作成してみました。

第1回目と同じく3分野の順位を加えて、その少ない順を「総合順位」としてみました。

日本は頑張ってはいますが、第2位。首位は前回2位だったフィンランドに明け渡しました。フィンランドの人口は500万人ほど、つまり日本の20分の1ほどの国ですが、大学入学資格試験(日本の大学入学共通テストに近いもの)は年に2回行われ、すべてCBT(コンピュータを使ったテスト)で、しかも記述問題もある、という徹底ぶりです。前回4位だったスウェーデンやノルウェーも追い上げてきています。スカンジナビア半島が熱い!

前回最下位、今回下から2番目のポーランドは1990年代から市場経済化に舵を切りましたが、教育への予算支出が他の欧州諸国よりも少なく、教師の給与も低いといわれています。特に地方では学校の設備や教員確保も厳しい状況のようです。そんな中でも職業教育や技術教育には力を入れています。高等教育機関への進学率も上がっているようですから、次第に各国に追いついてくるでしょう。

今回から参加のチリはいきなり最下位。 政情不安を生むほどの経済格差の大きさが学力格差を生んできたといえますが、 義務教育は12年間で、公立は授業料無料となっているなど、日本よりも教育に対しては恵まれています。大学進学率も向上しており、今後は大きく改善してくることでしょう。

【日本は】OECD国際成人力調査 結果発表【世界トップレベルだぜ】(ひとまず10年前の第1回)

2024年12月13日 金曜日

PIAAC(Programme for the International Assessment of Adult Competencies=国際成人力調査)は、成人の基礎スキルや問題解決能力を測定するためにOECD(経済協力開発機構)によって実施されている国際的な調査です。調査対象は16歳以上65歳以下の無作為に選ばれた個人です。その目的は、成人のスキルが労働市場や社会での成果にどのように影響を与えるかを理解し、政策立案のためのデータを提供することです。2011~2012年に24の国と地域が参加して第1回目の調査が行われました。但し3分野のデータがすべてそろったのは20か国でしたので、その20か国のランキングを作ってみました。OECDの資料にはありませんが、独自に3分野の順位を加えて、その少ない順を「総合順位」としてみました。

ご覧のように、3分野すべてで日本が首位(!)という結果でした。(続く)

都道府県別「英語教育実施状況調査」②

2022年11月21日 月曜日

11月18日に続いて今回は検定を受けたことがある、という人の比率について調べてみました。縦軸は先生の中での比率、横軸は生徒の中での割合です。

教師ー生徒 検定受検率 相関.pdf

すると、やはり何となく相関があって、検定を受けたことがある先生が多い都道府県は生徒の受験率も高いように思います。なぜか秋田県が例外ですが、福井県は先生が引っ張っている様子がうかがえます。各都道府県によって検定に対する取り組みも違いますね、というお話でした。(こっそり業務連絡。入試に検定利用をお考えの大学は、地域によってその効果が異なりそうです。ご参考になさってください。)

都道府県別「英語教育実施状況調査」①

2022年11月18日 金曜日

文部科学省のHPを見ていたら、ちょっと面白いものを見つけてしまいました。

令和3年度「英語教育実施状況調査」の結果について:文部科学省 (mext.go.jp)

まあ、簡単に言えば都道府県別の英語教育の現状について調べたものなのですが、その中に、高校の英語教員の中でCEFER B2以上の検定を持つ先生の割合、高3生のCEFER A2以上の割合という表がありました。そのまま眺めていても面白くないので相関図を作ってみました。縦軸が先生の英語力、横軸が生徒の英語力を表しているとしましょう。

教師ー生徒 英語力 相関.pdf

おお、福井県は先生も生徒も頑張っているぞ。すげぇ。どんな取り組みをしているのか調べてみたいです。先生よりも生徒が頑張っている秋田県。いったい何が起こっているのでしょう。宮崎県は先生の頑張りが空回りか?

で、近畿圏はといえば、やはり伝統的に英語教育が盛んな兵庫県が先生も生徒も頑張っていて、滋賀県が出遅れているように見えます。(続く)

兵庫県 私立 小学校・中学校・高等学校 合同説明会

2022年6月13日 月曜日

神戸市西部を中心に広い範囲で読まれている「D-Journal」というミニコミ誌がありますが、時々教育関連の記事が掲載されることもあり、小中学生の保護者にも絶大な人気を誇っております。記事作成時にはこのブログの中の人も協力させていただいております。

そのD-Journalを発行している会社が主催の進路相談会が、須磨パティオ健康館で開催されます。

今回は小学校も3校、中高は今のところ12校が参加予定とのことです。個別ブース形式での説明会ですので、まだ受験学年でないご家庭でも、気軽にお話を聞いてみてはいかがでしょうか。当日参加も可能ですが、予約優先となっております。できれば予約をお勧めします。

統計から見る教育②

2022年4月28日 木曜日

この統計には各都道府県別のデータは無いのですが、各都道府県の県庁所在地のデータはありました。そこで、近畿2府4県だけ取り出してみて、同じグラフを作成してみました。

すると、これも私立中学校受験の比率が高い神戸市が「幼・小学校」の割合が高く、私立公立とも大学進学志向の強い奈良は「高校」での補習教育費が高くなっています。奈良県の大学進学率は全国7位(京都が1位、兵庫は3位、大阪は4位)と近畿圏でトップというわけではないのですが、大学系列の高校は少なく、受験をして進学する割合が高いのではないかとも考えられます。合計では大阪市の補習教育費が一番低くなっていますが、月額1万円の「塾代助成制度」があることを考えると、実際は「中学校」の部分が過小表示されているようにも感じます。

というわけで、地域によって求められる「補習教育」はかなり違いがあるのね、と感じたわけでした。

ゴールデンウイークに入りますので、このブログはしばらく休載となります。次回は5月9日に更新予定です。お楽しみに。

統計から見る教育①

2022年4月27日 水曜日

日本政府は膨大な統計資料を作成していますが、ちょっと面白いものを見つけましたので紹介します。今回は「家計調査」です。

家計調査 | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)

この調査は、「統計理論に基づき選定された全国約9千世帯を対象として、家計の収入・支出、貯蓄・負債などを毎月調査しています。」と説明されていますが、何にいくら使ったのか、という用途別の支出をまとめたものです。

学習塾という立場から、「補習教育費」に注目してみました。対象別の調査がなされているので、学齢層別に積み上げ棒グラフにしてみました。

まずは、地域別です。一番大きいのは関東。特に幼児教育~小学校の支出が他地域よりも大きくなっています。私立小学校受験、私立中学校入試が盛んな地域ですので、その影響もあるでしょう。東海、近畿と続きますが、いずれも私立中学校が多い地域でもあります。(続く)

【とても】札幌聖心女子学院中学校 高等学校 閉校のお知らせ【残念】

2022年1月7日 金曜日

以前このブログでも紹介した(札幌聖心女子学院 中学校・高等学校について « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ (kaisei-group.co.jp))北海道札幌市の寮を併設している女子校、札幌聖心女子学院に関するお知らせです。

新入生は先輩方と一緒に育つ素晴らしい環境に恵まれ、北海道だけでなく、首都圏や近畿圏からの生徒も学んでいるのですが、ここ数年定員割れとなっていたようです。今回学校から発表された内容は、中学の募集停止ではなく、中学、高校とも今年の入試が最後の入学生。3年後(2025年3月)には閉校するとの事です。つまり今年入学の中学生は3年後には他の高校への進学となります。

本日(1月7日)中学校入試が行われ、発表は1月8日。1月13日が入学手続きの締め切りですので、そこで最後の新中1生の人数が確定します。

学びの多様性がまた一つ失われることになり、とても残念です。

【自慢の】個別指導学院 フリーステップのオンライン授業【新サービス】

2020年4月17日 金曜日

実は、緊急事態宣言が出されてから、成学社の学習塾部門ではオンライン授業を導入していますが、今回は一足先に導入した個別指導学院フリーステップの双方向オンライン授業を紹介します。

まず、授業の様子から・・・ 授業時間になったら教室に出社している講師がタブレットにログイン。生徒にも事前に接続方法が伝わっています。

いつもは横に並んでの授業ですが、お互いの顔が正面から見えます。よろしくお願いします。

先生が自分の書いたノートを見せてポイント解説。今のタブレットやパソコンだとはっきり映っています。 生徒もいつものように質問しやすい環境です。実は先生は2人の生徒を同時に指導していますが、授業内容が教室チーフによってモニターされているので、どちらかの生徒に指導が偏るということもありません。

というわけで、あっという間の授業時間が終わってしまいました。先生からその時の理解度に応じた宿題を伝えてもらって・・・お疲れ様でした。ありがとうございました。

という感じのサービスを提供しています。「おうちにいよう」という不自由な環境を逆手に取って効率的な授業を提供していますよ、という自慢話なのでした。

【業務連絡】中室牧子氏講演会 教育講演会のお知らせ

2020年2月14日 金曜日

教育関係、特に学校関係の皆様へ、業務連絡です。こちらの講演会、相当面白そうな内容なのですが、時期が時期だけに当日空席が出そうです。そこで、よろしければ、当日中央公会堂までお名刺1枚お持ちになってお越しくださいませ。前半は中室先生のお話、後半は弊社のガイダンスとなっておりますので、できれば最初からご参加ください。 勿論、一般の方のご参加も歓迎しております。

詳しくはHPをご覧ください!(クリックで弊社HPへ移動します)