【勝手に】同志社と立命館を比べてみました【同立戦】(その2)

2020年5月29日 金曜日

新卒求人市場の活況に伴い人気の高かった商学系で比べてみました。同志社商学部と立命館経営学部の比較です。立命館には「食マネジメント」という経営学に近い学部もありますが、2018年度新設とまだ歴史も浅いので今回は除外しています。今年の募集定員は同志社419名、立命館795名です。

立命館のこの学部は2015年にびわこくさつキャンパスから大阪いばらきに移転しましたので、毎年1万人近くの志願者が集まるようになりました。しかし、2019年入試で定員を30名減らしたのに受験生が反応しすぎたのか、志願者が1割ほど減少し、今年はその反動で増えましたのでご覧のように乱高下しています。英語力(特に単語力と長文読解の力)がある受験生は実質倍率が安定している同志社のほうが安心して受験できるかもしれません。

最後に、心理学系です。立命館は2016年から文学部の心理学科を独立させる形で「総合心理学部」を大阪いばらきキャンパスに作りましたので、そこからの比較になります。募集規模は今年での比較で同志社は75名、立命館は280名と4倍近い違いがあります。

最初の2年間は安定して立命館が勝っていますが、2018年に定員を5名増やした同志社が受験生に安心感を与えたのでしょうか、志願者が251名も増えて、実質倍率で一気に立命館に追いついてきました。しかし、そこでの難化が次年度の模試判定に影響したのでしょうか、2019年度には立命館に流入、2020年度には両校とも難関の心理分野から受験生流出という状況です。というわけで、広報については大学として頑張ってね、ではなくて専門分野としての心理学の魅力発信が求められています。但し下がったといっても両校とも5倍近い実質倍率ですから、心理学を勉強したい受験生はそれなりの覚悟と努力をお願いします。

夏の甲子園も中止とのニュースが入ってきましたが、大学野球も、今年の関西学生野球の春季リーグ開幕が延期され、無観客試合もしくは中止の可能性もあります。今春入学して「同立戦」で盛り上がろうと思っていた学生の皆さん、メガホンをヘルメットに貼り付けて原付で都大路を爆走するのは今しばらくお待ちください。

【勝手に】同志社と立命館を比べてみました【同立戦】(その1)

2020年5月28日 木曜日

140年以上も前、京都御苑の北側の薩摩藩邸(当時の地主は相国寺)の広大な跡地を大政奉還後、京都府が接収、民間に払い下げられ、それを手に入れたのが新島襄というわけで今の場所にある同志社大学と、京都御苑の西側に120年前に誕生した「京都法政学校」を前身とする立命館(その後衣笠球場の跡地に移転)は何かとライバル。両校野球部の試合「同立戦」の応援合戦も名物なのですが、昨日までまとめた学部ごとの一般入試の実質倍率を比較して、「勝手に『同立戦』」をしてみました。(いやいや、それを言うなら「立同戦」でしょう、と心で突っ込んだあなたは立命館出身・・・)

まず、双方伝統の法学部での比較です。今年の募集定員は同志社484名、立命館720名となっています。ご覧のように実質倍率は2015年から2018年はほぼ同じような動きをしていますが、2019年に志願者が増え、合格者数を減らした同志社が一気に難化。但し、それ以外ではやはり似たような動きをしています。ということで、同志社にとっては2019年度の圧勝以外はほぼ引き分け状態です。

次に本当は少し専門分野がずれるのですが、同志社の政策学部と立命館の政策科学部を比べてみました。これも今年の募集定員は同志社204名に対し、立命館は410名と約2倍の規模になっています。両校ともグラフの形は似ていますが、全体的に大阪いばらきキャンパスの地の利も味方につけた立命館が必ず上に来ています。しかし2020年は立命館が下がって、同志社が上がり、同率となりました。いよいよ同志社逆転のチャンスです。広報の皆さん、頑張ってください。(続く)

【コロナに】ノートルダム女学院中学高等学校(Webで)オープンスクール【負けるな】

2020年5月27日 水曜日

今春の卒業生は97名という規模の学校ですが、現役で京都大学2名を含む国公立へ6名、関関同立21名、上智3名などかなりの高確率で難関大学への合格実績を出している京都のノートルダム女学院中学校高等学校では、このコロナウイルス感染症の影響で各校が休校を余儀なくされている中で、4月15日から実技教科も含めてオンラインでの授業が提供されています。したがって勉強面での遅れは心配ないわけですが、実際に集まることは難しいため、部活は難しい状態です。そこで、毎年恒例の定期演奏会も、無期延期状態のオーケストラクラブの生徒さんのために顧問の先生が作曲ソフトで、ZARDの「負けないで」をオーケストラバージョンに編曲して、楽譜と音源を部員に配信、そして出来上がったのがこの動画です。

というわけで、部員さんたちが「コロナに負けるな」というメッセージと共にお伝えくださいました。元気が出ますね。

緊急事態宣言が解除されたといっても、生徒さんや受験生の安全と健康を第一に考えたこのノートルダム女学院ではオープンスクールをWebで開催します。参加希望者は学校のホームページよりお申し込みください。何千人申し込んでも感染リスクはゼロです。交通費もかかりませんから、小中学生女子は是非ご参加ください。

同志社大学 文系10学部一般入試倍率推移(その2)

2020年5月26日 火曜日

但し、学部ごとの動きを見ると、かなり乱高下があります。確かに2018年度は実質倍率が最高を記録した学部も多いのですが、各学部の線を見るとジグザク。つまり前年度の結果を見て、逆の動きをするという隔年現象がみられる学校であるともいえます。

例えば2018年度には文化情報学部、政策学部が難化したわけですが、その時に最も実質倍率が低かった法学部が2019年度に大きく跳ね上がるなど、極端な動きをします。ここ2年で全体では実質倍率は低下傾向にありますが、その中で2020年度に再び最低倍率となった法学部や、例年よりも低くなった商学部は、2021年度には、逆に要注意だといえるでしょう。但し例外として今年はこのコロナウイルス感染症の影響で全体的に国際系・観光系の学部・学科はマイナスに振れるところが増えると考えられるため、グローバルコミュニケーション学部はもう一段階落ち着いた倍率になるかもしれません。 まだ学校の授業も始まっていない今の段階では何とも言えませんが、同志社大学の場合は複数日程で受験学部を散らすなど、リスク分散型出願をお勧めします。

同志社大学 文系10学部一般入試倍率推移(その1)

2020年5月25日 月曜日

先週に続きまして、同じNHKつながりで・・・。7年前にもなりますが、大河ドラマ「八重の桜」で福島県からの受験生が増えたという(大学関係者談)同志社大学も同じように分析してみました。(おうちにいるとテレビ漬けになってきたよ) まず、志願者数と合格者数の推移を見てみましょう。

ご覧のように、2018年が志願者数のピーク。文系の10学部(神学部も文系ですが、募集人数が30人前後と少ないので除外しています)合計で、3万5千人近くが出願しましたが、今年は2万7千ほどと、その時の4分の3近くまで減少しています。一方、合格者数は2019年が底で、今年は少し持ち直していますので、ここ6年間で見ると2018年~2019年が狭き門、今年は昨年よりも少し緩んだ感じです。因みにこの10学部の定員の変化は単年度平均で1%ほどですので、その影響は考えなくてもよいと思います。というわけで、この流れで行けば、来年は多少強気で出願するのも有り、かも知れません。(続く)

早稲田大学 文系9学部 一般入試倍率推移(その2)

2020年5月22日 金曜日

他の難関大学でも同じような現象が見られましたが、大学入試センター試験が最後となった2020年度入試に向けて、2019年度から志願者が減少しています。何としても浪人は避けようとする「超安全志向」でしょうか。一方定員厳格化による合格者減の動きも一段落、各学部とも倍率に歯止めがかかってきました。したがって、2020年度の入試の実質倍率は落ち着いてきたようです。但し、そんな中で最難関の政治経済学部は高め安定、法学部、国際教養も要注意、といった状況です。

あと、2017年度から文学部は50名、文化構想学部は70名の「英語4技能試験」を利用する募集枠を設けたため、その分一般入試の定員枠が狭くなったのですが、この年の受験生はそのニュースを知らなかったのでしょうか、知っていても過去データを基にした模擬試験の判定を信じたのでしょうか、いずれも前年度よりも多くの出願があり、結果的に実質倍率が高騰しました。定員枠の変更というのは実質倍率に大きな影響が出ますので、早稲田大学に限らず、大学受験生はそのニュースにも敏感になってもらいたいと思います。

余談ですが、(その1)のほうでNHKが早稲田を応援しているように書きましたが、NHKの別番組「歴史秘話ヒストリア」では福沢諭吉を取り上げていました。さすが公共放送NHK、局内でバランスを取っているようです。

早稲田大学 文系9学部 一般入試倍率推移(その1)

2020年5月21日 木曜日

なぜかNHKの朝ドラで応援してもらっている早稲田大学のお話です。(見ていない方向けに先週末からのあらすじを超簡単に説明しますと、昭和初期、作曲家古関裕而をモデルにした若き主人公が早稲田の第一応援歌「紺碧の空」の作曲を依頼される、というくだり)早稲田大学といえばご存じ慶應義塾と並んで日本最難関私立大学なわけですが、募集単位の大きい文系の9学部の一般入試を例にとって私立大学定員厳格化と首都圏の定員抑制が実質倍率にどのように影響したのかを見てみましょう。

2015年から6年間についてみてみました。定員厳格化が始まった2016年から難化が始まっています。2015年から2016年にかけて合格者数はこの9学部合計で1167名減っていますが、出願は逆に3355件増えています。このような傾向は2018年まで続きました。やはりトップ校受験者層は簡単に志望校を下げないということでしょうか。(続く)

【うちで踊ろう】大阪国際大和田中学校・高等学校 「ボトルフルートチャレンジ」【おうちで説明会も】

2020年5月20日 水曜日

以前このエントリーで学校の移転計画について紹介した「大阪国際大和田中学校・高等学校」に関するお話です。こちらの吹奏楽部は昨年の「開成進学フェア」のミュージックフェアにも出場してくれた礼儀正しくて元気な皆さんなのですが、春の定期演奏会も開催できず、吹奏楽部コンクールの中止も発表され・・・と今までの努力が形に残らないという大変かわいそうな状態になっていました。実はこの吹奏楽部、各自の担当楽器を練習するだけではなく、水を入れて音程を調整した空き瓶を、一人1本か2本ずつ持ってその音のタイミングになったら横から吹いて音を出す、という、空き瓶を使ったハンドベルのような練習もしており、その成果はミュージックフェアでも披露していただきました。今回のStay Home状態で脚光を浴びたのはこの技術。おうちにいても、ビンはあるぞ、そんなに大きな音は出ないので近所迷惑でもないぞ、というわけで、星野源の「うちで踊ろう」に合わせて演奏してみて、編集したらみんなで演奏したように見えるのではないか。と企画したここまでは良いのですが、集まった動画を見ると、それぞれ互いに人の音が入っていない状態で演奏しているわけですからタイミングは悪い、音程もあっていないなど、想像以上の困難が・・・。そこを何度も修正してできた動画がこちら。

というわけで、なかなかのクオリティーです。皆さん楽しそうですね。先生も楽しんでます。というわけで、できるだけ引き続きおうちに居ましょう。

因みにこちらの学校でもオンライン説明会が実施されます。 お申し込みは学校のHPをご覧ください。おうちでどうぞ。

浪速高等学校・中学校 オンライン個別相談会

2020年5月19日 火曜日

部活の戦績も、大学合格実績もうなぎのぼりと人気上昇中の浪速高等学校・浪速中学校ですが、まだまだ外出がはばかられる状況の5月中には オンライン個別相談会を実施するそうです。実はここ数か月間、直接人が集まることが難しい今の状況が続いていることで、ご家庭のインターネット環境やオンラインに関するスキルが向上し、そればかりか映り込み用に背景の壁の装飾や観葉植物のセッティングにこだわるなど、独特な文化が発達してきています。そんな今、 オンライン個別相談会はもはや生徒・保護者にとって大歓迎な企画といえるでしょう。

こちらの学校ではZoom中継での相談会を企画しているようです。予約制となっておりますので、学校のHPからお申し込みください。人気の秘密を学校の先生方から直接聞いてみましょう。

【悲報】全日本吹奏楽コンクール・全日本マーチングコンテスト中止【吹奏楽も】

2020年5月18日 月曜日

先日、このエントリーで「全国高等学校総合体育大会」(インターハイ)の中止をお知らせしましたが、先日、日本吹奏楽連盟より、吹奏楽の「甲子園」全日本吹奏楽コンクールと、マーチングの「甲子園」全日本マーチングコンテストの中止が発表されました。緊急事態宣言もそろそろ解除なので、なんとかなるか?と期待していたのですが、残念ながら今年の全国大会は無くなりました。地域ごとのコンクールは地域ごとの判断となるそうですが、例えば大阪の中高生は3か月間楽器を吹いていないわけですから、ここでコンクールやります、といわれてもなかなか実力を出し切るのは難しいかも知れません。全国大会だけでなく、地区大会も無くなれば、特にコンクールで引退すると決めていた卒業学年向けに、気持ちの区切りになるイベントを企画していただきたいものです・・・(涙)。