• 【「関西8大学大研究」コラボ企画】近畿圏私立大学2026年度入試を振り返る【京都産業大学・理系】

    (昨日の続き)

    一方、理系では分野ごとに異なった動きとなりました。

    【出願・合格者数】学部単位での合計数ですが、共通テスト利用を除く一般選抜の出願数を見ると、理学部は38名減、生命科学部は12名減に対し、情報理工学部は325名増となっています。それに対し、合格者数は理学部3名減、生命科学部6名減とほぼ変わらずとなりましたが、情報理工学部は104名の減少となっています。それに伴い競争率も昨年の4.1倍から6.6倍へとなりました。

    【トピックス】人数だけを見ると、情報理工学部が一気に難化した、と判断しそうになるのですが、合格最低得点率はほぼ変わっていません。つまり学力上位の受験者が増えたのではなく、合格ラインよりも下の出願が増えただけ、と判断することができます。一方これまで一人勝ち状態(?)だった理学部の宇宙物理・気象学科は倍率、合格最低得点率共に低下しており、他の募集単位との差が小さくなってきています。同じ理論で行けば、こちらは学力上位生の志願が減少していることになります。それでも理系の中では最も合格最低得点率が高く、それなりの準備が必要であることには変わりありません。

    詳しくは7月12日に新大阪丸ビル別館にて開催予定の「関西8大学大研究」でお知らせします。お楽しみに。

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  • 【「関西8大学大研究」コラボ企画】近畿圏私立大学2026年度入試を振り返る【京都産業大学・文系】

    出願数の昨年比較など、ざっくりした情報は以前お知らせしていますが、その詳細が明らかになってきたので順次紹介したいと思います。

    大学によって、最新情報が出てくるタイミングが異なりますので順不同ということでご覧ください。今回は京都産業大学です。

    【出願・合格状況】全学部の合計数ですが、一般選抜の前期+中期で、昨年比126%、人数にして5,000名以上、共通テスト利用も含めると7,774名の増加です。それに対し合格者数は昨年比94%と絞り込みましたので難化したことになります。

    【トピックス】多くの募集単位で合格最低得点率が2ポイント以上上昇しています。特に2年前には合格最低得点率が59.0%とお手頃感があった外国語学部のアジア言語学科は昨年度61.5%➡今年度64.0%と連続して上昇しています。また、今年から募集のアントレプレナーシップ学環は30名募集(一般選抜では20名)と人数は少ないですが、133名の出願に対して、合格者数は23名、合格最低得点率も69.7%と文系最難関となりました。次年度以降の動きにも注目です。

    詳しくは7月12日に新大阪丸ビル別館にて開催予定の「関西8大学大研究」でお知らせします。お楽しみに。

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  • 【認可申請中】大手前大学 情報学部 開設【新たな分野に挑戦!】

    大手前大学の名は、大阪城の西側のエリアである大手前に由来します。戦後間もない1946年に今の追手門学院小学校のすぐそばの偕行社(旧帝国陸軍幹部の親睦組織)の跡地に開かれた文化学院がルーツです。その後移転して服飾を学べる女子短期大学と栄養系の専門学校となりました。(この専門学校は2024年のNHKの朝ドラ「おむすび」のロケ地としても使われました。確かにNHK大阪から近いし・・・)

    1966年には4年制の大手前女子大学を併設し西宮の夙川にキャンパスを開設。2000年には大手前大学と名称変更し共学化。現在では「国際日本」「現代社会」「経営」「建築&芸術」「健康栄養」「国際看護」の6学部を擁する大学へと成長しています。

    これに加えて、「情報」学部の2027年設置に向けての準備が進められているようです。

    守備範囲がわかりにくい「情報学部」ですが、工学系のプログラミングやクラウドコンピューティング、AIなどを学ぶ分野、バーチャルリアリティーや3D造形など既存の芸術系の延長の分野、文化と感性、発達と感性、デザイン心理など、心理学的アプローチを行う分野を想定しているそうで、文理融合というより文理横断型(大学HPによると、「文理複眼?」)カリキュラムになりそうです。

    もちろんITパスポートなどビジネスで必要とされる資格取得も想定しているようです。

    詳しくはオープンキャンパスで聞いてみましょう。

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  • 【愛知工「業」大学ではございません】愛知工科大学 2027年度より募集停止【技術系人材育成がピンチ?】

    最初に誤解が無いように説明しておきますが、1912年に設立された私塾をルーツに持つ名古屋市の愛知工業大学は名前は似ていますが、関係ありません。野球でも有名な愛工大名電中高も愛知工業大学の附属ですから関係ございません。

    1987年に設立された愛知技術短期大学を前身として、2000年に設置された愛知工科大学と併設の愛知工科大学自動車短期大学の募集停止が5月1日に発表されました。

    工学部のみの単科大学で自動車・電気系の技術者養成が中心に行われてきましたが、短大で2級自動車整備士を取得し、そこから愛知工科大学の3年次に編入すると1級自動車整備士と学士号が取得できるという日本唯一の教育システムを持っている一方で、NHK大学ロボコンでは2003年に全国優勝、ソーラーカーフェス2005でも総合優勝を果たすなど、高い技術力でも知られています。

    2010年には宇宙システム研究所を開設するなど、宇宙ビジネスも視野に入れた分野にも広げていました。しかし収容定員950名対して、約半数の494名しか在籍しておらず、経営的に厳しいとの判断に至ったようです。

    技術立国日本として、技術系人材育成の教育機関が減ることは大変残念なことだと思います。今からでも運営を引き継ぐ学校法人が現れることを願ってやみません。

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  • 私立大学に交付される経常費補助金と科研費

    去年の9月にこのブログで科研費のランキングを発表しましたが、それ以外にも大学は政府からの補助金が支給されています。そこで、今回は私立大学に限って、経常費補助金と科研費の合計金額が上位25位になる大学に関して、経常費補助金(2025年度)令和7年度 私立大学等経常費補助金交付状況の概要|私学振興事業(助成業務)|私学事業団と科研費(2025年度実績)3-4-1_r7_0516.pdfを掛け合わせてグラフを作成してみました。関西の大学名のみ赤色にしています。

    すると、経常費補助金のトップは早稲田大学ですが、科研費を加えると慶應義塾大学がトップとなります。合計金額は約123億円!さすがです。

    2位の早稲田大学も約119億円ですからこの2大学は他の私大と規模が違います。やはり早慶は私学の中で別格だといえるでしょう。

    関西では、関関同立+近畿大学がランクインしています。理系学部の定員割合が高いことも影響しているのでしょうか、近畿大学が「関関同」を抜いています。

    こういった視点も大学選びに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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  • 定員を充足できない大学・短期大学(その2)

    (昨日の続き)

    続いて短期大学の現状についてデータを拾ってみました。

    こちらは2006年からの短期大学の定員充足率と定員割れ校の割合ですが、ご覧のように短大の平均充足率はここ20年間100%を超えることはありませんでした。また、2020年を境に急激に定員割れの学校が増加し、2025年では9割以上の短大が定員を割り込んでいます。

    半世紀以上に渡って日本の発展を支える人材育成として存在感を示していた短期大学ですが、今後は医療系など新たな分野への進出か、ダウンサイジングかの選択が迫られる状況となってきているようです。

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  • 定員を充足できない大学・短期大学(その1)

    2025年時点で日本には専門職大学も含めて812校の大学と292校の短期大学が存在しています。[e-Stat(政府統計の総合窓口)学校基本調査(学校基本調査 令和7年度 高等教育機関 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口)より]先進国としては珍しく、その8割近くが私立大学なのですが、大学の新設・学部の新設・定員増などで高まる高等教育ニーズに応えてきました。しかし、2018年からは18歳人口が減少に転じ、大学進学率は上昇しているとはいえ、人口減少率が勝ってしまった3年ほど前からは大学進学希望者に対して定員が過剰となっています。その結果、残念ながら定員を満たすことができない大学も増えてきました。

    リクルート進学総研による実態調査(2025年入試実態調査(大学・短期大学)_リクルート進学総研)によると、その定員割れの学校が2022年から急激に上昇している様子がわかります。2006年を1として、志願者数を相対値で表したグラフも作ってみました。

    2025までのデータしかありませんが、大学は2006年比で1.2~1.3付近となっています。一方、短期大学の志願者数は2006年の2割以下となっています。

    設置別にみると、国公立での定員割れの校数割合は5%前後と少ないのですが、私立大学のなんと6割以上が定員を満たすことができていません。

    (続く)

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  • 第115回 看護師国家試験 結果 (その2)

    (昨日の続き)

    看護師国家試験の受験資格が得られる大学は現在日本にちょうど300校ありますが、近畿圏には53校あります。そこで過去10年の平均合格率を計算してランキング形式にしてみました。平均合格率98%以上の24校です。過去10年の間に大学名・学部、学科名が変わっている大学も少なくありませんが、現在の名称を使用しています。

    まあ98%といえばここ10年平均で50人に一人しか不合格を出していないということですから、その教育力・指導力の高さがうかがえます。看護師をめざしている皆さんは、こういった数値も大学選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。

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  • 第115回 看護師国家試験 結果 (その1)

    ここ数日国家試験の結果をいろいろと分析してみましたが、実は国家試験によってその受験者数が全く異なります。

    ご覧のように獣医師の国家試験というのは1,000名規模ですが、歯科医師はその3倍弱、医師は獣医師の10倍ほど、薬剤師は12倍程度となります。そして看護師の国家試験はなんと63倍もの規模となっています。看護師の受験資格は専門学校や短期大学などでも得られますが、平均すると合格率は90%前後で、学校による違いはそれほど大きくはありません。

    但し、既卒者の合格率は3割前後と、一度試験に合格できなかった人にとっては厳しい割合となっています。(続く)

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  • 第119回 歯科医師国家試験結果(その2)

    (前回の続き)

    それでは今年の大学ごとのランキングを発表しましょう。単年度順位だと医歯薬系の予備校が掲出していたりしますので、こちらは過去10年分の平均順位が高い10大学に限り、その順位の推移を駅伝の順位変動のグラフと同じような形に表してみました。

    1位独走を続けるのは東京歯科大学。千代田区神田にあるこの大学は日本最初の歯科医学校である高山歯科医学院をルーツに持つ超伝統校で、私立歯科大の御三家(その他の二つは日本歯科大、大阪歯科大)としても知られています。2020年に慶應義塾大学への統合に向けた動きもありましたが、結局合併の話は無くなったようです。2位は昭和医科大学歯学部、近年安定して上位となっています。3位は岡山大学歯学部。こちらも上位常連校です。というわけで、歯学部をめざす皆さんはこれらのデータも参考にしてみてはいかがでしょうか。

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