• 定員を充足できない大学・短期大学(その2)

    (昨日の続き)

    続いて短期大学の現状についてデータを拾ってみました。

    こちらは2006年からの短期大学の定員充足率と定員割れ校の割合ですが、ご覧のように短大の平均充足率はここ20年間100%を超えることはありませんでした。また、2020年を境に急激に定員割れの学校が増加し、2025年では9割以上の短大が定員を割り込んでいます。

    半世紀以上に渡って日本の発展を支える人材育成として存在感を示していた短期大学ですが、今後は医療系など新たな分野への進出か、ダウンサイジングかの選択が迫られる状況となってきているようです。

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  • 定員を充足できない大学・短期大学(その1)

    2025年時点で日本には専門職大学も含めて812校の大学と292校の短期大学が存在しています。[e-Stat(政府統計の総合窓口)学校基本調査(学校基本調査 令和7年度 高等教育機関 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口)より]先進国としては珍しく、その8割近くが私立大学なのですが、大学の新設・学部の新設・定員増などで高まる高等教育ニーズに応えてきました。しかし、2018年からは18歳人口が減少に転じ、大学進学率は上昇しているとはいえ、人口減少率が勝ってしまった3年ほど前からは大学進学希望者に対して定員が過剰となっています。その結果、残念ながら定員を満たすことができない大学も増えてきました。

    リクルート進学総研による実態調査(2025年入試実態調査(大学・短期大学)_リクルート進学総研)によると、その定員割れの学校が2022年から急激に上昇している様子がわかります。2006年を1として、志願者数を相対値で表したグラフも作ってみました。

    2025までのデータしかありませんが、大学は2006年比で1.2~1.3付近となっています。一方、短期大学の志願者数は2006年の2割以下となっています。

    設置別にみると、国公立での定員割れの校数割合は5%前後と少ないのですが、私立大学のなんと6割以上が定員を満たすことができていません。

    (続く)

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  • 第115回 看護師国家試験 結果 (その2)

    (昨日の続き)

    看護師国家試験の受験資格が得られる大学は現在日本にちょうど300校ありますが、近畿圏には53校あります。そこで過去10年の平均合格率を計算してランキング形式にしてみました。平均合格率98%以上の24校です。過去10年の間に大学名・学部、学科名が変わっている大学も少なくありませんが、現在の名称を使用しています。

    まあ98%といえばここ10年平均で50人に一人しか不合格を出していないということですから、その教育力・指導力の高さがうかがえます。看護師をめざしている皆さんは、こういった数値も大学選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。

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  • 第115回 看護師国家試験 結果 (その1)

    ここ数日国家試験の結果をいろいろと分析してみましたが、実は国家試験によってその受験者数が全く異なります。

    ご覧のように獣医師の国家試験というのは1,000名規模ですが、歯科医師はその3倍弱、医師は獣医師の10倍ほど、薬剤師は12倍程度となります。そして看護師の国家試験はなんと63倍もの規模となっています。看護師の受験資格は専門学校や短期大学などでも得られますが、平均すると合格率は90%前後で、学校による違いはそれほど大きくはありません。

    但し、既卒者の合格率は3割前後と、一度試験に合格できなかった人にとっては厳しい割合となっています。(続く)

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  • 第119回 歯科医師国家試験結果(その2)

    (前回の続き)

    それでは今年の大学ごとのランキングを発表しましょう。単年度順位だと医歯薬系の予備校が掲出していたりしますので、こちらは過去10年分の平均順位が高い10大学に限り、その順位の推移を駅伝の順位変動のグラフと同じような形に表してみました。

    1位独走を続けるのは東京歯科大学。千代田区神田にあるこの大学は日本最初の歯科医学校である高山歯科医学院をルーツに持つ超伝統校で、私立歯科大の御三家(その他の二つは日本歯科大、大阪歯科大)としても知られています。2020年に慶應義塾大学への統合に向けた動きもありましたが、結局合併の話は無くなったようです。2位は昭和医科大学歯学部、近年安定して上位となっています。3位は岡山大学歯学部。こちらも上位常連校です。というわけで、歯学部をめざす皆さんはこれらのデータも参考にしてみてはいかがでしょうか。

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  • 第119回 歯科医師国家試験結果(その1)

    歯科医師国家試験の結果も厚生労働省から発表されています。昨年3月にこのブログで紹介したときは久しぶりには久しぶりに合格率7割台を回復、と書きましたが、今年は61.9%と厳しい結果になりました。因みに新卒の合格率は80.2%ですが、既卒は4割~2割程度と大きく開いており、その差は年々大きくなっています。なかなか、厳しいですね。

    (続く)

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  • 第77回 獣医師国家試験結果(その2)

    (きのうの続き)

    厚労省は大学ごとの受験者数、合格者数も発表していますので、平均受験者数80名以上の規模の大学(つまり私立のみ)で合格率ランキングを作成してみました。順位の数値の分母は全体の17校です。

    すると、急伸したのは北里大学。昨年度15位と低迷していたのですが、109名受験101名合格、合格率92.7%で今年は首位となりました。東京都武蔵野市の日本獣医生命科学大学も昨年の16位から5位へと急上昇しています。一方、岡山理科大学は2年目の卒業生が受験した昨年は全体で12位、私学では2位と健闘していたのですが、今年は15位、私学6校中5位となりました。とはいえ、109名受験86名合格、合格率78.9%とそれほど大崩れしたわけではありません。むしろ他の私学が頑張った、ということでしょう。

    「動物の医療」だけでなく、「公衆衛生」「食品安全」「研究」など幅広い分野で活躍できる獣医師の需要は日々高まってきています。生き物が好きな皆さんは獣医師という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。

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  • 第77回 獣医師国家試験結果(その1)

    2026年度に行われた獣医師国家試験の結果が厚生労働省から発表されています。

    その結果を元に分析してみました。

    まず、全体の受験者数、合格者数、合格率の推移を過去8年間まとめてみました。

    すると、新しく設置された岡山理科大学の獣医学部の卒業生も参加するようになった第75回から受験者数は伸びています。実は獣医師国家試験の受験資格が得られる大学は日本に17校しかありません。国立は10校、公立は大阪公立大学だけの1校、私立は6校で、一つの国公立大学から獣医師国家試験を受験するのは年間30名前後ですから、100名以上の受験者を送り出している岡山理科大学のインパクトは大きいわけです。

    一方合格者数は横ばいですから、今年の平均合格率は68.4%と少し狭き門になってきています。(続く)

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  • 【立命館大学が】立命館大学大学院 宇宙地球フロンティア研究科 設置へ【宇宙へ】

    ブログが止まっている間にいろいろあった一つがこのニュースです。立命館大学が新たな分野の大学院を作る予定であることがプレスリリースされました。

    国内最大級の宇宙系大学院誕生へ 大学院「宇宙地球フロンティア研究科(仮称)」設置構想を発表 2028年4月開設予定 |立命館大学

    今春デザイン・アート学部を立ち上げた立命館大学ですが、今まで宇宙とかに全然関係なかったのになぜかな?と思っているあなた、実は立命館大学には総合科学技術研究機構というのがあって、宇宙探査の研究をしている先生方が既に在籍していらっしゃるのですよ。その先生方が大阪関西万博でも期間限定のブースを設置して、研究成果をアピールしていたのですよ。

    というわけで、今回大学院からの設置となりますが、あらたな専門分野が立命館大学にさらに増えますよ、というお話でした。

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  • 第111回(2026年) 薬剤師国家試験の状況と大学ごと合格率(近畿圏の13大学)

    3月25日に今年の薬剤師国家試験の合否が発表されました。

    薬剤師養成課程の就業年数が6年間になって14年経ちますが、そこからの平均合格率を計算してみました。最近の薬剤師国家試験は厳しくなったという噂もありますが、ご覧のように合計では70%をちょっと下回るくらいで安定しています。因みに現役だけですと今年の合格率は86.3%ですから、それほど狭き門というわけでもありません。

    全国には74の薬学部がありますが、その内近畿圏には14大学に薬学部が設置されています。但し姫路獨協大学は薬学部の学生募集を停止していますので現在生徒募集している13大学に関して全国74大学の中での合格率ランキングをグラフにしてみました。

    今年の近畿圏での1位は京都大学。結構順位の変動が大きいのですが、ここ7年間で初めての首位です。2位は立命館大学。薬学部設置は2008年。最初の卒業生が出たのがちょうど10年前ですから歴史が浅いのですが、初めて京都薬科大学を合格率で上回りました。

    3位は近畿大学。こちらは近年安定した高順位となっています。4位が5年前に大阪医科大学と統合した大阪医科薬科大学。5位が京都薬科大学となっています。薬学部を志望している皆さんは、こういった指標も学校選びの材料の一つとして参考にしてみてください。

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