2019年7月26日
大阪府守口市にある「大阪国際大学滝井高等学校」は90年前に「帝国女子薬学専門学校」の附属校として作られた高等女学校でしたが、50年ほど前に校地が4車線道路である内環状線(国道479号線)にぶった切られて狭くなったので、その代わりに大和田に分校を作り、それが今の「大阪国際大和田中学校・高等学校」という共学校になったという歴史があります。
因みに「帝国女子薬学専門学校」の方は松原市に移転して「大阪薬科大」に昇格、その後高槻市に移転して3年前に同じ高槻市の「大阪医科大学」、「高槻中高」と法人合併、その勢いで高槻中高の立派な校舎ができました。一方大阪薬科大の移転前の松原市の校地は、今の近鉄の一部だった大阪鉄道(近鉄は複数の会社を統合したから今でも軌道の幅が統一されていません。第3セクターになった線も含めると3種類!)が作った「大鉄学園」という工業高校(男子校)が共学化し普通科になった「阪南大学高等学校」が使っています。マニアックですみません。
それはさておき大阪国際大学滝井はこのように創立以来実学を重んじる伝統があり、薬学進学や幼児保育、看護のコースが設けられています。また、学校が費用をほぼ負担してくれる交換留学制度など、国際教育にも力を入れています。
ところで世界的電機メーカーであるパナソニックは門真市が本社ですが、近隣の守口市や淀川を渡った茨木市、高槻市にも大きな工場があって、そのために守口市にも茨木市にも「松下町」が存在します。しかしパナソニックは生産拠点を海外に広げていますので、国内の工場が不要になる、というわけで守口市松下町の約2万6千㎡の土地が空きました。そこに目を付けたのがそこから500mしか離れていない大阪国際滝井。そちらを手に入れて2017年からグラウンドなどスポーツ施設として使っていたのですが、そこに大阪国際大和田が引っ越してくることになりました。そんなに近くに来るのだったらいっそのことまとめた方が合理的、という判断になったのでしょう、この2校が統合されることになりました。但し、女子校が共学校と一緒になると共学校になりますので、女子校として入学した生徒はそのまま女子校のまま、つまり大阪国際滝井は高3生が居なくなるまで今の校地で授業を行い、コース編成などは新たな学校に引き継ぐという方向で調整が行われているようです。
2021年には新しい校舎が完成する予定だそうですので、今の高1以下の大阪国際大和田の生徒は真新しい校舎で授業が受けられることになりそうです。また新情報が入りましたらここでお知らせします。


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2019年7月25日

以前このエントリーでも紹介した神戸市灘区の大きな女子校、親和中学校から入試に関するニュースが届きました。3年前に適性検査型入試を導入、昨年からは英語を中学入試の選択科目に加えるなど、入試改革を積極的に推進している学校ですが、次年度入試ではさらに「プレゼンテーション入試」を導入するとのことです。ひとまず初年度は総合進学コースのみ若干名専願のみという募集です。
通知表や各種資格・検定なども点数化して加点するとのことですので、自己推薦型入試に近いのですが、なんといっても60秒程度の日本語でのプレゼンテーションで決めるというわけですから、受験する方も戸惑うと思います。しかし、さすが親和、そのための「模擬プレゼンテーション入試」を11月下旬~12月上旬に予定しているそうです。さらにそれまでの学校説明会では在校生による「プレゼンテーション」の参考動画を見ることができるそうです。
お題ももう決まっています。
「私の得意なこと」
「私の長所」
「私の夢」
のうちいずれか、とのことです。
詳細は学校ホームページをご覧いただければと思います。

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2019年7月24日
この春大阪南港に開校した「大阪市立水都国際中学校」では、新中1が学んでいますが、数学や理科も英語で授業をするという、公立とは思えない進んだ考えの学校です。
定期テストも理科はCBT(紙の代わりにコンピューターやタブレットを使って行われるテスト)で行われ、半分は英語での出題で、しかも細胞内組織に関する問題は高校の生物レベルであるなど、刺激的な教育活動が行われていることがうかがわれます。
というわけで、8月末にこちらのオープンスクールが行われます。どのような学校なのかを直接確認してみてはいかがでしょうか。


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2019年7月23日
大学入試は年明けだと思っている高校生の皆さん。実はもう大学入試は始まっていますよ。実は指定校推薦はそろそろ進路指導室などに掲示されていると思いますし、1学期の成績を元に校内選考もそろそろ始まる時期です。
一方指定校には入っていない場合はAO入試という方法も考えられますが、実際にどの程度の人がAO入試で入学しているのでしょうか。
文部科学省のサイトに「国公私立大学入学者選抜実施状況」という資料がありましたので、過去8年間の推移をグラフにしてみました。

すると、御覧のように全体の10%弱が秋までにすでにAOでの入学を決めているということになり、しかもその割合は毎年上がっています。まだまだ国公立では少ないのですが、今後大学入試が変わるのに合わせてその割合も上がってくると思います。
特に高2以下の皆さんは、AO入試についてもリサーチしておくことが必要でしょう。

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2019年7月22日
以前このエントリーでも紹介した、ミッション系の共学校である堺市の賢明学院が、先週木曜日に関西学院大学と提携にかんする調印が行われたと発表されました。

現段階で発表されている内容によりますと、理工系の学部に70名の推薦枠が確保できたようです。
それに伴ってコースも再編されますが、高校の「関西学院大学特進サイエンスコース」は35名2クラスで編成されるそうですので、このコースに入ると全員関西学院大学に進学できるということになります。
また中学校も2コース制となりますが、その中の「理数コース」が実質「関学コース」となりそうです。
私立中学校入試では、まだ先の見えない大学入試改革に伴う混乱を心配してか、関西では関関同立附属や係属校へ受験生が集まる傾向にありますので、今後の志望動向には注意が必要です。

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2019年7月19日
近畿大学のオープンキャンパスに行こうと考えている高校生諸君への裏情報です。
「特濃ミルク8.2」というUHA味覚糖が作っているキャンディーがありますが、まあそれはそれでおいしいのですが、どうやらそれを食べているうちに「8.2・・・ハニー?→はちみつ?」というダジャレから、はちみつを入れたらおいしくなるんじゃね?と大阪らしい発想をした大学生が居たそうです。それが近大生だったものですから行動を起こします。実は広島にある近畿大学工学部化学生命工学科の山本淳教授は遺伝子解析結果を病気の診断や予防に生かすという研究をしている医学博士なのですが、はちみつ酵母の研究もしているうちに、ミツバチを飼うことに。さらにその餌を工夫することで香りや健康によい成分を強化するなどスーパーはちみつの研究・開発を行っています。

だったら、このはちみつを「特濃ミルク8.2」に混ぜればいいのでは?という商品企画を考えてこの学生たちはUHA味覚糖の社長にプレゼンを行ったそうで、ほお。それなら作ってみよう。だけどひとまず近畿大学の生協だけで試しに売ってみて様子を見てみよう。となったそうです。そもそも近大とUHA味覚糖のコラボは今までにもいくつかあったのですが、『ぷっちょ「近大マンゴー」』のようにちょっと微妙なものもありましたので、ここで皆さんに紹介する前に私が人柱になりますよ。
お~?思ったよりおいしい。普通の「特濃ミルク8.2」よりおいしいです。確かに上品なはちみつの香りがします。喉にも良さそうです。
というわけで、これはそこら辺のコンビニでは手に入りませんので、オープンキャンパスに訪れた際には生協にお立ち寄りの上、お土産としていくつか買って帰りましょう。

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2019年7月18日
東京池袋に本部を持つ立教大学についてです。2020年にはAI人材育成に特化した大学院を開設するなど時代の最先端を走っている大学ですが、2021年入試(今の高2が受験する入試)から、全学部日程で「英語の試験をやめる」と発表しました。つまり英語の学部検定を得点化して加算するので、大学独自の英語の試験は必要ないとの考え方です。文学部のみ英語の試験を課す日程が1日残っていますが、実質大学入試で英語が消えるというわけです。しかもスコア有効期限は2年間とのことですので、・・・高2の皆さんへ、もう入試始まっていますよ~。
外部検定利用に消極的な大学もある中で、このように積極利用する大学もあるというお話でした。同じような大学が今後でてくるかも、です。


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2019年7月17日
今春の須磨学園の大学合格実績についてですが、京都大学24名。この数値は兵庫県下では甲陽の49名、灘の48名、長田の27名に次ぐ実績で、もはや進学校として疑う人はいないと思いますが、今年からこの法人が夙川中学校・高等学校の運営も行うことになりました。

この「夙川中高」はかつて西宮市の閑静な高級住宅地、甲陽園の駅の近くにあったスポーツも盛んな女子校である「夙川学院」でした。2016年にポートアイランドに移転、共学化しましたが募集的にも厳しく、どうなるのかなと心配しておりましたが、今回神戸学院大学と校地を交換するような形で次は兵庫区の会下山(えげやま)に再移転し、校名も「学院」がなくなり「須磨学園・夙川中学校・高等学校」として再出発を切りました。(「夙川学院」と区別するために「須磨学園・夙川中学校」を省略して学校の先生方は「スマシュク」と呼んでいます。ということは今までの須磨学園は「スマスマ」でしょうか。懐かしいです。
それはさておき中学入試で驚きの募集要項が発表されました。
夙川中学校の1月18日午後入試を「須磨学園中学校」で行うとのことです。つまり、午前中は須磨学園を受験して、同じ校舎で午後は夙川中学校を受験できるというわけです。しかも、夙川中学校の入試問題も須磨学園の先生が作成するとのこと、つまり難易度は変わるでしょうが傾向は同じなので、別の対策も必要ないという優しさです。また、そのあとの日程を連続して受験すれば次第に加点されていくというシステムも・・・。これで須磨学園受験生がこの2校以外を併願受験する確率は下がることでしょう。なかなか素晴らしいアイディアですね。
7年後の夙川高等学校の大学合格実績が楽しみでもあります。

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2019年7月16日
尼崎市東部、大阪府豊中市と1キロメートルほどの場所にある女子校である【百合学院中学校高等学校】の学校説明会に参加して来ました。
幼稚園、小学校も併設されているこの学校は、募集定員がそれほど多くはない学校ですが、そのサイズ感を生かしたきめ細かい生徒指導が特徴的な学校です。中1から始まるキャリア教育、キリスト教の教えをベースにした心の教育、世界平和や環境問題に関する探究授業など、一人ひとりにしっかりした人生設計に役立つ内容を教育されている印象でした。
会の始まりは、在校生による英語での学校紹介。続いて、大学進路実績の説明。国公立大、有名私立大に進んでいることを紹介され、卒業生全体の約34%が公募推薦、約26%が指定校推薦で入試を受けているとのことでした。進学先は4年生大学に77%、短期大学に12%の生徒が進級したそうです。
新テストを視野に入れた思考力育成にも力を入れています。特に[探究]の授業に力を入れておられ、高1で週1コマ、高2で週2コマをあてて段階的に「答えの無い問題」(地球温暖化や国際問題など)に取り組む力をつけています。また、基礎学力育成も通信添削を行うなど中学生の段階から重視しています。これら詳細については、是非、オープンスクールなどに参加して体験してみてください!





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2019年7月12日
大阪府の北摂豊中市、阪急宝塚線・豊中駅や大阪モノレール・少路駅からはスクールバスで通える女子校【梅花中学校高等学校】の学校説明会に参加して来ました。
1878年(明治11年)に創立した学校で、現在では大学進学からキャリア教育まで幅広い指導を実施されています。近年に大学進学を目指す『アドバンスコース』と将来のキャリアを目指す『リベラルアーツコース』を設定されました。それぞれのコースで多彩な指導が用意され自分が目指す将来を実現するのにピッタリの内容を学べるようになっています。
学校の特徴としては、やはり以前に[英語科]が設置されていたノウハウを活かし、近年の英語需要に満足できる施設の充実と指導が用意されているのが印象的です。
「English Only Space」という英語専用エリアや食堂ではCNN放送が、中庭ではBBC放送が流れているそうです。
是非、オープンキャンパスに参加して充実した設備と指導を体験してみてください。



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