【開成教育グループからの】昨年より出願数が増えた大学ランキング①【出願数比較】

2020年4月13日 月曜日

2020年度大学入試と2019年度の大学入試を比較してみました。その中で出願数が50件以上増加した大学をカウントダウン形式で紹介します。本日は15位から11位まで

2018年度に学部改組によって生まれた「社会学部」「教育学部」の話題性と、文学部の安定した人気で15位にランクインした京都の大谷大学、割合で昨年よりも3割近くの志願増です。難易度上昇中の京都橘や京都文教の心理からの流入も考えられます。

同じく京都の佛教大学がランクイン。今年度は「超安全志向」という全体状況の中で関関同立近は志願者数を減らしましたが、滋賀・京都の教育系を志向する受験生は佛教大学への志願変更が見られます。

これまた、同様な理由で、大阪では近畿大学が摂神追桃に流入すると考え、その受験生が公務員試験対策などでも定評のある大阪経済法科大へ出願したと考えられます。出願は156%ですが、入学は200%でしたので、外的な要因というよりも大学の魅力が伝わって受験生が増えたということでしょう。

理工学部の認可から、理系の受験生が純増した大和大学が次にランクインします。今後さらに社会学部の設置も構想中とのことですので、次年度もさらに受験生が増えていくことでしょう。

11位の大阪産業大学は今年で開学55年目の比較的若い大学ですが、情報システム系の学部を8年前に関西で初めて設置、3年前には国際学部を新設するなど話題性の多い大学で、近畿大学から逃れた層が、桃山学院と併願という選択を増やした影響が考えられます。(続く)

【どうなる】英語民間試験の扱いについて【こっちもピンチ】

2020年4月6日 月曜日

新型コロナウイルス感染症の影響が、来年度入試にも出てきそうです。 3月のGTECも中止、4月実施予定だった「英検1day S-CBT」も中止、TOEFLに至ってはアメリカの事務所が閉鎖されているため、スコアの送付も行われていないという状況のようです。昨年11月に突然、文部科学大臣によって英語共通テストへの英語外部試験の利用延期が発表されましたが、あくまでも結果論ですが、中止表明はどうやら正解だったようです。

しかし、大阪府公立高校入試のように民間試験による取得スコアや級を「見なし得点」として利用されるケースや、立教大学のように一般入試のほとんどの募集単位で英語という科目を外して外部検定を利用するという場合など、外部試験の結果があれば有利、または必要な入試を考えた場合、年度後半の日程に受験生が集中する可能性があります。というわけで、世の中が正常化してからの話ではありますが、希望の会場が満席になる前に、早めに申し込みをするようにしましょう。

近畿大学 2020年度入試で狙い目となった学部・コースは?

2020年4月3日 金曜日

2020入試でも出願者数が日本一になった近畿大学の入試についてです。 どこの模擬テストでも、過去の成績と昨年の合否結果をもとに合否判定をしており、その結果を見てから出願しますので、難易度に変化がなければ、どの学部でも似たような合格率になるものですが、今年はどうだったのでしょうか。開成教育グループからは54の学部・学科・コースへの出願がありましたが、そのうち40件以上の出願がなされた27学科・コースについて合格率を計算してみました。(合格率=合格件数÷出願数で計算していますので分母には受験しなかった数も含まれています)

ご覧のように経営、経済が上位を占めています。つまりこの棒グラフが長い学科・コースでは昨年よりも難易度が下がったと考えられます。ここ数年は「文高理低」といわれるように文系学部・学科の人気が高まり、難易度が上がる傾向がありましたが、ここに来てひとまず揺り戻しが来たようです。 一方、合格率が低い募集単位を見てみると、建築や心理は専門性の高さから強気の出願が多いので、合格率も例年このようなものですが、理工の情報、生命科学、化学が昨年よりも難化したようで、昨年までのデータをもとに出願してもなかなか合格通知が来なかったようです。出願件数が少ないのでこのグラフには載せていませんが、農学部の農業生産や広島の工学部、福岡の産業理工の建築・デザインなども昨年よりも厳しい結果になっています。

次年度に向けては、このような理系回帰現象に加え、今年のコロナウイルス騒動の影響による、国際・観光系から通信・データサイエンス系への志願者の流入、さらにバイオサイエンス系の人気再燃も考えられます。過去の情報だけでなく、今年は特に模試の志願動向にも注目する必要があるでしょう。

2020大学入試の「超安全志向」を検証する

2020年4月1日 水曜日

このエントリーでも紹介した2020大学入試の超安全志向についてのお話です。

国公立大学の結果がそろそろ集計できましたので、まとめてみました。開成教育グループから今年国公立大学(省庁大学校含む)を出願したのは昨年の1356件に対して1304件。4%ほど減少しています。一方合格者は昨年360件に対して386件(昨年同日比ですので公表している数値よりも少なくなっています)と7%増です。つまり出願に対する合格率はご覧のように昨年の26.5%に対して29.5%と向上しています。ところが、実は前期で合格したので後期は受験しないというケースも含まれますので、実人数で計算してみました。するとなんと今年は国公立受験生の48.2%(約半分!)が合格通知を手にしたということがわかります。

ということで、国公立まで粘った受験生はよかったね、というわけです。ご覧のように当グループから国公立受験生は若干減りましたが、京大の合格者は同数、阪大は1.5倍と増えており、私立でも早慶上理が昨年の10名に対して42名合格と、首都圏の難関にも果敢に挑戦!というわけで安全志向の逆を行くウチの生徒たちなのでした。

新型コロナウイルス感染症に対する大学の対応(3月30日13時時点)

2020年3月30日 月曜日

いまだ出口の見えないコロナウイルス感染症ですが、大学側の対応をまとめてみました。首都圏の大学はオリンピック延期の発表を受けて、7月~8月に前期試験をずらし込む方針の発表が始まりました。一方関西では京都産業大学は昨日のマスコミ報道を受けて5月10日まで学生の原則立ち入り禁止を発表しました。但し、発症した学生が立ち寄ったと思われる施設はすでに消毒済みとのことです。一日も早い沈静化を願うばかりです。

2020東大・京大入試 近畿圏進学校の結果(速報値)

2020年3月26日 木曜日

 サンデー毎日3月22日号に「東大、京大合格者高校別ランキング」が掲載されていましたので、近畿圏の進学校25校の様子をまとめてみました。 実数比較だと規模の大きい学校が有利になりますので、合格件数を卒業生数で割った「占有率」で並び替えてみました。  

 すると1位は毎年常連の灘。東大も京大も昨年より増やしています。2位が東大寺。京大で6名落としましたが、東大と京大に学年の半数近くが進学しています。前年との差にも注目してみましょう。北野、天王寺、奈良、神戸といった各地の公立トップ校が大きく伸ばしてきています。私学では西大和が大躍進。実数では東大寺を超えました。一方大阪私学の雄、大阪星光が東大+京大の実績を大きく落とし、実数では大阪桐蔭に負けるという状況になっています。  

 まだ各校集計の途中ですので数値の修正があると思います。ひとまず参考としてご覧ください。 (空欄は現時点で数値が確認できなかったものです。0とは限りません。)

新型コロナウイルス感染症に対する大学の対応(3月23日18時時点)

2020年3月23日 月曜日

さすがに3月もあと1週間ということで、授業開始時期についての大学の姿勢も出揃ってきました。オンライン授業を最初に発表したのは立命館大学でしたが、立教も関西大学も導入を発表しています。一方、ホームページに具体的な日程を表明していないのはこの18大学の中で、法政大学、京都産業大学の2校。他の手段で学生には日程が伝わっているのかもしれませんが、外部から見ることができるページからは確認できませんでした。しかし、さすがに入学式はどの大学も中止。一斉のガイダンスなどもできないところが多いようですので、場合によっては今年の新入学生は大学の「使い方」を理解するのが例年より数か月遅くなるかもしれません。

近畿大学合格者の進学先

2020年3月19日 木曜日

昨日に引き続き、今日は近畿大学合格者についてまとめてみました。現時点の当グループから近畿大学への合格件数は525名で、これまた昨年最終の483名をすでに上回っています。実人数は278名です。この278名の進学先はこの通りです。

近畿大学は関西大学、立命館大学の併願として公募推薦入試が使われるケースもありますので、近畿大学への進学者は4割ほどです。ただし関関同立に続くのは国公立となっています。13%ほどが国公立に進学していますので、専門分野にもよりますが国公立大学の併願校という使われ方が普通になってきました。つまり一昔前に比べると受験者層が上がったことがここからもわかります。ちなみに現時点で「浪人」を決意している人数は、昨年とほぼ同数です。英語外部試験の利用や共通テストへの記述式の導入が見送られるなど、大学入試の変更が限定的で、浪人することによるデメリットが少なくなったことも作用してか、最後まで強気勝負をする受験生も一定数残っていたようです。

立命館大学合格者の進学先

2020年3月18日 水曜日

まだ、国公立の後期日程が発表されていませんが、 現時点での進学先をまとめてみました。当グループからの立命館大学の合格件数は本日時点で422名と、昨年最終の397名を上回っています。実人数では193名です。その193名の本日時点での進学先はこの通り。

以前このエントリーで紹介したように、当グループからの合格者は、その大学に進学する率が高いのですが、立命館大学合格者でも約半数の89名が立命館大学に入学します。残りは同志社大学に14名と続きますが、その次は大阪市立大学、神戸大学、滋賀大学、大阪大学、京都工芸繊維大学と近畿圏の国公立が続きます。というわけで、今年度入試でも立命館大学は国公立の併願校という使われ方が多かったのね、というわけでした。

新型コロナウイルス感染症に対する大学の対応(3月17日時点)

2020年3月17日 火曜日

新型コロナウイルス感染症の影響で大学も卒業式も中止、縮小するなど大きな影響が出ていますが、入学式、および新年度授業開始に関する情報をまとめてみました。 まず、入学式については慶應義塾のみ、「延期」という表現を使っていますが、いずれも中止となっています。

授業開始に関しては、ここに挙げた14大学のうち、3大学がすでに開始日の繰り下げを発表しています。しかし早稲田発表の4月20日であっても、東京オリンピックが始まる7月24日までに文科省が推奨する15回の授業を開講するのは絶望的な日程ですので、何らかの特例措置が発表されるのを見越しての決定でしょうか。面白いのは立命館大学で、4月5日から開講はしますが、約1か月間はWEBでの配信で行うそうです。これなら15回以上の授業も保証できるというわけでしょう。 (大学関係の方への業務連絡です。授業開始に関する新情報がありましたらお手数ですが、お知らせいただけると助かります。)