大阪府 公立高校一般入試2019概況(旧1学区)

2019年3月11日 月曜日

今朝は大阪府立高校の一般入試が行われています。その出願は3月5日に締め切られましたが、その次の日(3月6日)に大阪府教育委員会より公表された志願者数を元に、今年の大阪府立高校の状況を見てみましょう。

大阪府は学区制がありませんが、学校数が多いため、旧4学区に分けて紹介します。

 

※従来の学区に属さない普通科単位制の学校などは所在地で各学区に割り振っています。また、工業科など専門学科のみの学校は省略しています。

まず、各学区で入試難易度順に学校を並べ、その横に出願途中の中間集計と、最終集計を並べています。右端には直近3か年の出願者数から募集定員を引いた、理論上の不合格者数を並べています。

まず、昨年度は1.13倍と落ち着いた倍率になっていた北野高校が、1.33倍と厳しい倍率になっています。それも含めた上位3校は、中間集計から最終締め切りまでの間に、それぞれ3名ずつの追加出願しかなく、初日に志願者のほぼ全員が出願したことがわかります。豊中高校は理論上の不合格者は151名とかなり厳しい戦いになりそうです。

昨年度は200名近い不合格者が出た春日丘高校は多少落ち着きましたが、それでも旧学区内最高の1.51倍となっています。このように高倍率だった学校の揺り戻しもありますが、総じて黄色で塗ったセルが上に移動している、つまり上位校ほど厳しい戦いになっていることがわかります。全体倍率は昨年の1.24から1.22と若干落ち着きを見せています。(続く)

追手門学院中学校 入試関連イベント

2019年3月8日 金曜日

大阪府茨木市の追手門学院は駅から少し距離があり、スクールバスが必要でしたが、以前このエントリーでもご紹介したとおり、大学の一部と中学校・高等学校が駅から徒歩圏内に移転します。現在建設中で、建物は姿を現し、最後の仕上げに入っています。周りの道からも大きな建物もそびえたっているのが見えます。

下の画像のように、豪華クルーズ船のような新校舎の完成予想図が送られてきましたが、特徴的なのはその外観だけではなく、新たな学びに対応したレイアウトや設備などが準備されるとのことです。

そのお披露目会も含めて、主に土曜日を使っての入試関連イベントが開かれます。

小学生と保護者の皆さんは、学校のホームページで詳細を確認の上、一度見に行ってみましょう。

 

 

 

松蔭中学校・高等学校にお邪魔してきました(その4)

2019年3月7日 木曜日

松蔭中学校の入試では英語を選択することも可能になっています。つまり、ある程度の英語力のある生徒さんも入学するわけです。そこで中1英語を担当なさっている先生は、英語力に差のある生徒さん方への対応がむつかしいだろうな、と思っていましたが、中1段階から二つの「ストリーム」と呼ばれる別カリキュラム集団に分けるという改革を行うそうです。英語以外の科目で入学してきた生徒さんには初歩からの英語を、英語で入学してきた生徒さんにはそれ以外の科目の授業を強化するというのは合理的ですね。それに伴い、高校のコース分けも1年間前倒しされ、英語力がもともとある生徒さんには英検準1級を、そうでない生徒さんにも英検2級レベルの英語力養成を行おうというものです。

途中でコースを変えることができるのか、コース分けの基準は、などといった詳細は今後検討の上、発表されるとのことです。学校HPで説明会の日程などご確認ください。4月、5月の説明会については事前申し込みは不要とのことです。

松蔭中学校・高等学校にお邪魔してきました(その3)

2019年3月6日 水曜日

図書館も行ってみました。生徒さんを本に引き付ける工夫が半端ないです。

手書き手作りのポップで満ち溢れています。文字の本だけでなく、漫画も含めてテーマごとの展示やドラマや映画の原作コーナーなど思わず手に取るきっかけを作る工夫を見て、以前このエントリーで紹介した近畿大学のアカデミックシアターを思い出しました。見学していると司書の先生が「松蔭中高図書館案内」というパンフレットを下さいました。図書館専用のパンフレットがあること自体驚きですが、蔵書も102,365冊、CD1,457枚、レコード2,632枚、雑誌約50タイトル・・・などなど図書館を大学と共用していない中高としてはおそらくトップレベルの点数です。

文庫・新書コーナーも充実しており、岩波ブックレットは刊行されているすべてが所蔵されているとのことで(「ここは国立国会図書館か?」と心の中で突っ込みを入れたあなたは図書館関係者)基本はNDCの分類法に従っていますが、このコーナーは独自の分類番号(筆者を頭文字のアルファベットと数字で表記されたもの)によって整然と配架されています。カード式の目録はありませんが、OPAC端末が導入されていますから不要なのでしょう。これらの膨大な蔵書と最新の検索システムを導入するためにはそれなりの予算が必要だったはずですが、読書量を通して思考力と表現力を育成しようという学校の姿勢が明確に表れているように思えます。ちなみに4名の司書の資格を持つ先生が常駐していらっしゃるとのこと。うらやましい限りです。

50冊以上読んだ生徒さんには「ゴールドカード」と「オリジナルブックカバー」がプレゼントされるそうです。いいなぁ。(続く)

松蔭中学校・高等学校にお邪魔してきました(その2)

2019年3月5日 火曜日

英語教育にも力を入れており、ネイティブの先生も数名いらっしゃいますし、オンライン英会話を行うためのパソコンルームも完備されています。日本語禁止の部屋はカーペットが敷かれていてリラックスできるようになっていますが、この4名はお行儀よく正座しています。

文系のイメージの強い学校ですので、ここまでは想像の範囲内ですが、実は理科の実験室は4つあり、実験助手も常駐でそれぞれ活用されています。

化学実験室には島津のドラフトチャンバーが鎮座。(ここで、「おーっ」と心の中で叫んだあなたは化学系)ガラス棚には色とりどりの金属塩の入った瓶が化粧品売り場のように整然と保管(というより展示?)されています。

地学の部屋には小型プラネタリウム(これは折りたたまれている状態)と天体望遠鏡2種(反射と屈折)と鉱物標本がありました。学校内に合宿所もあるらしく、お泊りの天体観測会も行われたとのことです。学校外に宿泊所を持っている学校は少なくありませんが、寮のある学校を除いて、京阪神の中高で学校内に合宿所があるのは私が知る限り、大阪星光とここだけです。(学校の先生方への業務連絡です。うちにもあるよ、という情報があればお知らせください)

さすが女子校らしく家庭科関連も充実しています。こちらは被服の部屋。ミシンやアイロンが整然と置かれています。

授業中の美術室です。全員美大志願者かと思うくらい真面目に課題に取り組んでいます。こんな整然とした美術の授業を見るのも初めてです。廊下には外部の美術展で入賞した作品が展示されていました。今の美術の先生も精力的に創作活動を続けている芸術家だそうですが、戦前の一時期、かの小磯良平氏もここで講師をしていたそうです。ちなみに校歌の作曲者は「赤とんぼ」「うさぎのダンス」の作曲でも有名な山田耕筰氏というハイスペックぶりです。

やはり伝統校としての蓄積でしょうか、人文科学、自然科学、社会科学、芸術、生活力の何かに重点を置いて伸ばすのではなく、人として全部養成しようという体制が出来上がっています。大切な哲学も中1から高3まで設置されている聖書の授業を通して育成していくという徹底ぶりです。(続く)

松蔭中学校・高等学校にお邪魔してきました(その1)

2019年3月4日 月曜日

神戸市灘区の王子公園から北側は学校が集中している文教地区です。そもそも王子動物園を含む王子公園は関西学院大学発祥の地ですが、その山手に神戸海星女子学院中高大、神戸龍谷中高、県立神戸高校、市立葺合高校が半径500メートルの範囲に集中しています。その中心に位置するのが松蔭中学校・高等学校です。

今年で創立127年。これより古い兵庫県の女子高は神戸女学院と親和女子だけです。つまりこの近辺のどの学校よりも歴史のある学校です。白いワンピースの夏服が有名で、毎年衣替えの頃に新聞に季節ネタとして写真が掲載されることでも有名ですね。

まず、玄関を入ってびっくり。古い建物と聞いていましたが、とてもきれいです。職員室前には広い廊下があります。窓際にはベンチも。質問に来た生徒さんたちもじっくり待つスペースがあります。その前には華道部の生徒さんによる生け花が飾られています。

自習室も御覧の通りです。中学生用と高校生用に分かれており、授業後自由に使えるのだそうです。ところで、お手洗いもすべて改装されており、「音姫」完備とのことです。(続く)

立命館大学 追加合格

2019年3月1日 金曜日
2月28日16時に立命館大学の追加合格(1回目)が発表されました。
まだ国公立の発表がでていない時期ですが、かなりの人数が繰り上がっています。
惜しくも不合格だったという受験生も、確認してみてはいかがでしょうか。繰り上がっている可能性があります。
対象の学部・日程・繰り上がった人数は以下の通り
法学部(2/1~2/4) 60名
産業社会学部(2/1~2/4) 現代社会92名 メディア44名 スポーツ9名 福祉15名
国際関係学部(2/1~2/4) 24名
映像学部(2/1~2/4と2/7) 81名
経済学部経済専攻(2/1~2/4) 53名
スポーツ健康科学部(2/1~2/4) 24名
理工学部(2/2~2/3) 電気電子工49名 ロボティクス10名
情報理工学部(2/2~2/3) 67名
食マネジメント学部(2/1~2/4と2/7~2/8、センター利用3教科型) 158名
特に産業社会と食マネジメントはかなりの規模になっています。このように追加合格が出ると、次の偏差値帯の大学で辞退者が増えるなど、その他の大学にも影響が出ますので、注意が必要でしょう。

関西8大学(「関関同立」「産近甲龍」)今年の難易度

2019年2月28日 木曜日

私立大学入学定員厳格化の影響で年々ハードルが高くなる私立大学入試ですが、そろそろ大勢が判明してきました。開成教育グループからも多くの受験者がいますので、その合格率からの分析です。

「関関同立」の4大学に関して今年は同志社が多少難化、それ以外はほぼ昨年並みではないか、という感じです。2016~2018年で合格者数を数千名も減らし難化していた立命館大学も、学部による差はありますが、全体的に2019年度入試ではほぼ去年並みだといえます。

 

一方「産近甲龍」は混戦模様です。公募推薦入試からすでにハードルが上がっていた近畿大学、一般入試でも難化、甲南も多少アップしたとみられます。一方、京都産業大学は定員増に伴って多くの合格者を出すことができ、全体的に昨年並みですが、経済・経営、京都文化など一部の専門分野は合格最低点が上がっているようです。

まだ途中段階でのデータですが「関関同立」合格者(実人数)のうち、17.6%が「産近甲龍」で不合格となっていますので、この2つの大学群の難易度差は縮まっているとみるべきです。しかもその内訳をみるとやはり近畿大学が約半数を占めています。中には第一志望ではないので十分な対策をせずに受験したというケースもあるかもしれませんが、近畿大学に限らず、どの難易度の大学であっても受験に際してはそれなりの準備が必要だということはお伝えしておきたいと思います。

報徳学園中学校 説明会

2019年2月27日 水曜日

兵庫県西宮市の北東部、武庫川の近くの静かな住宅地の中の、普通の中学校3つ分くらいの広大な敷地を誇る男子校、報徳学園から説明会の案内が届きました。

その名も『報徳学園中学校ってどんな学校!?』という説明会です。

スポーツ強豪校としても有名ですが、国公立への合格者も多く輩出するなど進学校としての実績も素晴らしいものです。

進学校としてのカリキュラムに加えて、これからのグローバル社会に対応するための国際教育など時代を先取りした教育も始まっています。野球部、ラグビー部、バスケットボール部はもちろん、柔道部、スキー部など運動部に加えて文化部も盛んなのですが、その活動を通じての教育効果もあるのでしょうか、生徒さんたちは大変礼儀正しいイメージがあります。今回の説明会ではこれらの教育内容や施設の見学に加え、祝日ですが部活をしている在校生の姿を見ることもできるでしょう。ついでにお天気が良ければ隣接する武庫川河川敷にも行ってみましょう。最初に書いたようにグラウンドも十二分に広いのですが、ここも報徳学園生にとって絶好のトレーニング場となっております。

というわけで、こちらも事前申込制となっていますので、学校ホームページよりお申し込みください。

追手門学院大手前中学校 プレオープンスクール

2019年2月26日 火曜日

こちらも早めの入試関連イベントです。夏休みには小学生を集めての勉強会を開催するなど、子ども目線での企画力でも定評のある追手門学院大手前中学校ですが、3月9日には楽しそうな体験授業が用意されています。大阪城のすぐ近くという地の利を生かしたミステリーツアーや世界大会出場で有名なロボットプログラミングなど魅力的な内容ばかりです。

なるほど、子どもは喜びそうですが、保護者は?と思った方、ご心配ありません。保護者対象の講演会も用意されています。なんと講師はあの「ビリギャル」の母(通称ああちゃん)。どんな子育てをなさったのでしょうか、興味深いですね。

(画像をクリックするとPDFが開きます)

というわけで、3月9日のこちらのイベント、結構人気が出ると思いますので、お早めに学校のWebサイトよりお申し込みください。