2020年11月16日
2021年度公立高校入試の試験範囲についてのお話です。 公立高校入試の出題除外(入試問題に出さない単元)についての情報が、各都道府県の教育委員会から発表されていますので、その情報をまとめてみました。(教科書のページ数のみの表記など、表現方法がまちまちですので、一部表現が不正確な部分があるかもしれません。各地域の受験生は必ず各都道府県の教育委員会発表の文書で出題範囲をご確認ください。) 〇というのは出題範囲、△はその単元の中の一部が除外、▲は複数日程のうち、一部の日程では除外、×は全日程で除外という意味です。地域による差がある5科目18単元のみこの表に記載しています。
まず、都道府県別の除外状況を見てみましょう。(この表の右端に〇の数を記入しています。〇が多い場合は青く、少ない場合は赤い色を付けています。たとえば秋田県では除外範囲は無い、つまり例年通りの試験範囲ですよ、という意味になります)北海道・三重・埼玉・大阪が最も〇が少なくなっています。これらの道府県は中学校での授業の遅れがあまり取り戻せていないと判断したということですが、入試範囲から外れている部分は、学校の授業で取り扱うといわれても、演習量は明らかに少なくなると思われますので、その道府県の高等学校はその単元の学びなおしが必要になると思われます。特に、数学で「三平方の定理」が除外されている地域では、私立高校も範囲除外にするケースも多く、高校での数学の理解度に差が生まれる可能性があります。また、2年生の3学期に扱うことが多い「確率」の単元に関しては長崎県が除外としています。3月1日から突然全国で休校となったわけですから、他の地域でも同じように授業時数が不足していると思うのですが、3年生に入ってからその単元に時間を取った学校はあまりなかったのではないでしょうか。そう考えると、むしろ試験範囲から除外している都道府県が少ないことにも疑問を感じます。(続く)
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2020年11月13日
阪急正雀駅、JR岸辺駅から徒歩圏内の「大阪薫英女学院」は英検合格者を多数輩出していることで知られている女子校です。(現時点で、86.2%の生徒が英検準2級以上に合格、英検1級合格者も4名!)と、ほぼ全員上級合格という、学校ぐるみで英検に真面目に取り組んでいます。もちろんこの学校では30年も前から本格的な留学制度が整備されていることでも有名です。
今年はコロナ禍の影響で、お隣の阪急正雀工場での「阪急レールウェイフェスティバル」は春・秋とも中止という悲しい状況ですが、薫英の「留学フェア」は例年通り開催されます。スカイプを使って留学先とのライブ中継や先輩による体験談など盛りだくさんなイベントです。今は海外への移動は大変ですが、長い目で見れば国際化・グローバル化の流れは止まることはありません。事前申し込み制となっていますので学校ホームページからお申し込みください。 お帰りの際は正雀工場の横を通ってみましょう。運が良ければ運び込まれたばかりの新型1300系を見ることができるかもしれません。
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2020年11月12日
中学入試プレテストもそろそろ終盤となってきました。
英語イマージョン教育(英語の時間以外も英語漬け)+PBL(課題解決型学習活動)+ICT活用(情報機器などの利用)といった最先端の教育が特徴の、箕面市のアサンプション国際高校の3年生がなんとフランス語の全国大会で15人しか選ばれないファイナリストにエントリーされたとのこと。この学校はいろんな力を身につけてくれるようです。こういった学校には中学から入学したほうが得るものが多いと思います。
というわけで、今年最後の中学入試プレテストのご案内です。詳しくは学校のホームページをご覧ください。
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2020年11月11日
ところで、大阪府の教育委員会のホームページにあるのは、このような表です。
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/6221/00000000/syutudaihanni.pdf
まあ、教科書ごとに具体的なページ数まで記されたわかりやすい表です。ところが、埼玉県教育委員会から示されたお知らせはこちら。
明らかに中学生が見ることを意識して親しみやすいデザインで作られています。公文書の雰囲気を出すためか角印が押してありますが、その角印でも遊んでいます。
https://www.pref.saitama.lg.jp/f2208/documents/r3rifuretto.pdf
因みに東京はこちら。こちらも中学生向けのデザインです。(画像はなくリンクだけです)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/exam/files/r3_leaflet/03syutudaihani.pdf
同じように神奈川県もイラスト入りです。(こちらもリンクだけ)
https://www.pref.kanagawa.jp/documents/24739/r3syutudaihanni.pdf
千葉県も2021年度から公立高校入試制度が大きく変更されますが、そのための説明ページも中学生が見る前提でのデザインです。ほんの数年前までは中学生以下はスマートホンなどの情報端末やパソコンを持っていない前提で、ネットでは保護者向けの発信が主だったのですが、これからの時代は直接中学生や小学生が見る可能性が高いため、このような表記やデザイン上の工夫が必要なのかもしれません。
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2020年11月10日
2020年2月27日に、政府から3月からの一斉休校要請が出されました。その後、5月の段階的な分散登校を経て、学校の授業が平常通りに戻るまでの間、多くの学校ではいつものような授業を行うことができませんでした。夏休みの短縮や土曜登校なども行われましたが例年より授業時間数が減少するのはやむを得ない状況です。 各地域の公立高校入試に関してその状況に対応すべく、各都道府県の教育委員会から試験範囲の削減が発表されています。そこで首都圏の4都県と近畿圏+当グループが展開している徳島の公立高校の状況を調べてみました。 その中で、特に差があるのが数学の単元でしたので、表にまとめてみました。 (表の中の記号の意味:〇=出題範囲、△=一部日程で削減対象、×=全日程で出題範囲外)
ご覧のように、首都圏では埼玉県、近畿圏では大阪府が最も削減単元が多く、和歌山県が最も少ない(例年通りの範囲)と差があります。空間図形の重要ポイントの一つ、「三平方の定理」の有無によって、高校入学後の三角関数の理解度に差が出る可能性もありますので、範囲から除外されている地域の受験生は入試が終わってからでもいいので、三平方の勉強をお勧めします。3年後に迎える大学入試は全国区の戦いとなりますので・・・。
(出題範囲の詳細は必ず各都府県の発表をご確認ください)
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2020年11月9日
卓球の伊藤美誠さんの出身校としても知られる、大阪市此花区の昇陽高等学校ですが、確かにスポーツの盛んな学校です。男子サッカー・バスケットボール、女子も卓球は当然としてソフトテニス・新体操・などの強化クラブもあり、プロアスリートも多く輩出しています。 このような学校ですが、次年度からさらに大学進学とITビジネスの分野を強化する方向でのコース制のリニューアルが行われます。 その中で注目すべきなのは進学コースが、難関大学を目指す「進学Ⅰコース」、アスリート進学を目指す「進学Ⅱコース」、文武両道を目指す「進学Ⅲコース」と、 同じように進学を目的としていても、その作戦によってコースを分けるというのは大変合理的だと思います。
以前このエントリーで紹介した外部施設「城山キャンパス」に水捌け抜群の人工芝を敷き詰めたサッカーコートも完成し、本格的なトレーニングに励むことができる環境も整っています。というわけで、体験入学は次の週末から。詳しくは学校HPをご覧ください。
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2020年11月6日
京都市の南東部、JR・京阪・地下鉄の山科駅からバス、またはちょっと坂を登ることになりますが地下鉄椥辻(なぎつじ)駅から徒歩圏内の京都橘大学に関するお話です。 2021年4月から何と一気に3学部(経営学部・経済学部・工学部)を新設する認可申請を行い、この度認可されました。問題なく定員増と併せての認可です。初めて理工系の工学部を設置するというのも驚きですが、専門分野は実験・実習設備が比較的コンパクトな情報工学と建築デザインからのスタートとなります。
京都橘大学は1967年の「橘女子大学」の開学から含めると53年の歴史がありますが、2001年までの34年間は文学部のみの単科女子大でした。それが2005年の共学化あたりからいきなり攻めまくる大学に変身します。
次年度の新学部を含めると、改組を含めこの15年の間に9学部を誕生させたことになります。つまり2年に1学部よりも早いペースです。つまり京都橘大学の学部新設ペースは、以前このエントリーで紹介した大和大学(7年間で5学部!)並みということになります。 時代の変化に合わせて学部の設置を進めていくのは歓迎されるべきことですが、決して簡単なものではありません。その準備をハイペースで継続しているということからも、関係する皆様の並々ならぬ熱意を感じるのでした。
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2020年11月5日
今年は、例年開催されている合同説明会や、学校ごとのオープンスクール・説明会など学校を知る機会が、特に年度の前半では少なくなってしまいました。しかし、学校の特徴をあまり知らずに入学することによって、学校生活が楽しめないという事態はできるだけ避けなければいけません。しかし、学校の実力テストや定期テスト、模擬テストの準備など、受験生にとっても忙しい時期になってきました。 そこで、人気急上昇中の浪速高等学校・浪速中学校は、逆に先生方が各地域に出張して個別相談に応じていただける「サテライトミーティング」を開催します。 7会場で開催予定となっています。学校の良いところや入試に関する疑問などを直接聞いてみましょう。詳しくは学校のHPでご確認ください。
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2020年11月4日
先日、このエントリーで京都産業大学が学内に新型コロナウイルス感染症(covid-19)の原因であるSARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)の存在を特定するためのPCR検査センターを設置したと紹介しましたが、続いて武庫川女子大学薬学部にも検査センターを設置したとのニュースが入ってきました。考えてみれば医学・薬学・生命科学系の研究室にはたいていPCR装置があって、扱える人もいるはずで、検査のために新たに追加購入したとしても装置そのものは1台100~200万円程度から、あとは検体採取のためのブースや検査キットがそろえればできるはずです。
一方、関西空港内にあるクリニックでもPCR検査ができるようになりましたが、ここを運営しているのは近畿大学医学部です。いやぁ、感染拡大を恐れて学内立ち入りを制限して事態の収束を待っている大学が大半であるのに対して、この3大学は真っ向からコロナ禍に立ち向かうぞ、という姿勢が潔いです。
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2020年11月2日
先月、このエントリーで法人統合の記事を書きました (https://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/juniorhigh/37003.html)が、ついに学校名の変更が発表されました。2021年4月、つまり今年の受験生は「京都先端科学大学附属」初めての入学者になるわけです。学校名の変更が中学入試2か月前、高校入試3か月前のこのタイミングで発表されるというのは異例なのですが、これも「永守学園」の改革スピードを象徴しています。
制服はどうなるの?コース制や教育内容などどのように変更されるの?校章は?校歌は?等これから順次発表されてくると思います。目が離せませんね。
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