【デザイン・工芸だけでなく】京都美術工芸大学 安定軌道へ【建築士になる近道にも】

2025年11月11日 火曜日

京都市を流れる鴨川の左岸、今は川端通となっている通り沿いの五条と七条の間に明治2年(1869年)に「下京第31番組小学校」が開校し144年の歴史を紡いできたのですが、平成26年(2014年)に近くの中学校と統合され、義務教育学校となりました。その跡地に移転してきたのが京都府南丹市園部町に2012年に工芸学部のみの単科大学として開学したばかりの京都美術工芸大学。2016年に建築学科の設置に併せてこの地に新たなキャンパスを作りました。2022年には工芸学部から建築学科を独立させて定員150名の建築学部ができました。

建築学部となった初年度の2022年度は150名の定員に対して163名の入学となりましたが、そこから連続して1回も定員割れを起こすこともなく、2025年度募集では196名(定員の1.31倍)の入学者となっています。大学全体としても250名の定員に対して293名の入学ですので、安定軌道に入った感じです。

因みにこちらの大学はグループ校として京都建築大学校という専門学校を持っており、Wスクールシステムによって2年修了時に建築士の受験資格を得られます。つまり在学中に建築士(一級、二級、木造)の資格を得ることも可能です。2024年度には在学中に一級に2名、二級に47名、木造に62名が合格しているそうです。というわけで、建築士をめざす皆さん、こういった道もあるよ、というお話でした。

【ついに】桃山学院大学 工学部 設置認可される【理系分野も擁する総合大学へ】

2025年10月30日 木曜日

2026年度から募集の桃山学院大学工学部の設置認可が10月28日になされました。大学が新たな学部を設置するというのは珍しい事ではありませんが、桃山学院大学は今まで文系の専門分野に特化した大学でしたので、理系バリバリの工学部を新たに設置するというのは相当ハードルが高かったと思います。

機械システム工学、電気電子システム工学、都市デザイン工学の3つの専攻が用意されており、定員は160名。大阪南部で工学分野を学べる大学は大阪公立大しか無かったので、地域の高校生にとっては朗報ですね。

【これはお得】追手門学院大学 公募制推薦入試【入学金が安いうえに待ってくれる】

2025年10月14日 火曜日

私立大学受験の場合、公募制推薦から考えると11月から3月まで様々な日程が用意されているのですが、合格の権利を保持するためには入学金の支払いが必要です。併願の組み立てによっては入学金の二重払い、三重払いが発生するケースもあります。そんな中で6月に文部科学省から私立大学に対して、入学しない場合は入学金を返還する方が望ましいという通知が出されたのですが、例えば桃山学院大学は23万円の入学金のうち、18万円は返還すると発表するなど、対応が広がりつつあります。

追手門学院大学の場合、そもそも入学金が16万円とお安いのですが、今年の公募制推薦では入学手続き締切日、つまり入学金納入の期日が1月8日と大幅に遅くなりました。これによって他大学の公募制推薦の併願として受験して合格した場合、その他大学の結果を見てから入学金を納めればよいので、入学金の二重払いが発生しないことになります。

というわけで、お得な併願作戦の一つとして使えますよ、というお話でした。

【うーむ】「学部・修士5年一貫」拡大、文科省が制度改正へ 文系院卒増やす【上手くいくかなぁ】

2025年10月10日 金曜日

「文部科学省は8日、学士課程と修士課程を5年一貫で修了できる大学を増やすため、制度を改める方針を示した。2025年度内に省令を改正し、26年度からの導入を目指す。特に学部卒業で社会に出ることが多い文系学生の大学院進学を促し、高度人材を増やす狙いだ。」(日本経済新聞Web版 10月8日12:14配信)

文部省(当時)は1991年に大学院重点化方針を打ち出し、大学院設置の自由度を高めました。これにより大学院が急増していくのですが、1996年の予算措置によってさらに大学院の定員が増加していきます。文部省と科学技術庁が統合し、文部科学省となった2001年頃から国際競争力強化を目的に博士課程中心の大学院教育改革を進めますが、残念ながら大学院への進学率は伸び悩んでいます。

特に文系分野では学部卒と修士卒の初任給の差が小さく、むしろ大学院卒の方が年齢を理由に就職には不利になるケースがあるということや、進行している少子化によって大学などの高等教育機関、研究機関が縮小していく中で、研究者としてのポストも限られるということが伸び悩みの理由として考えられます。

こういう中で、今回の文科省の方針は、大学院の学費の節約+年齢ハンディの回避、という点では評価できますが、出口としての研究者としてのポストが増えない限りは、大学院進学希望が増えるのは考えにくいと思います。MBAを取得して金融系企業でのコンサルティング業務、法科大学院を出て企業の法務関連業務といった、具体的な道筋が見えている分野もありますが、早く大学を卒業して就職し、具体的な業務を覚えたいという学生の方が多いような気がします・・・。

【締め切りは11月20日】関西学院大学「ランバス支給奨学金」【受験より先に奨学金の権利を確保!】

2025年10月8日 水曜日

3年前にもこのエントリーで紹介した関西学院大学の「ランバス支給奨学金」の申し込みが間もなく始まります。申請書類のダウンロードは既にできるようになっています。

この奨学金の面白いところは、受験前に予約できる、というところです。学費の支払いに不安がある場合、先に申請して、奨学金の権利を確保しておいてから受験するかどうか考えることができます。もちろん関西学院大学を受験しなくてもいいです。もったいないけど。因みに当然といえば当然ですが、大学そのものに不合格になったらいただけません。

ランバスさんとそのお墓については3年前のこちらのブログ(↓)をお読みください。いやぁ、すごい人がいたものだ。

【締め切り早いですよ】関西学院大学「ランバス支給奨学金」【11月中に申請してね】 « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ

そんないいシステムがあるのだったら申請しておくべきだった、と後で後悔しないように、関西学院大学を考えている受験生は早めにお申し込みください。

【現高1・2生、注目】大阪成蹊大学 データサイエンスチャレンジ2025【挑戦者募集中】

2025年10月7日 火曜日

阪急京都線相川駅近くの大阪成蹊大学にはデータサイエンス学部がありますが、この分野にも、もっと多くの高校生に関心を持ってもらおうということでしょうか、この大学の先生だけではなく、外部の先生方を審査員に招いてのコンテストが2026年2月8日に開催されます。出場するのは個人でもグループ(3名まで)でも良いらしいのですが、身の回りの様々なデータを掛け合わせた分析と、その利用方法などを5分以内のプレゼンで競う、というものです。

しかし、いきなりこのヒントだけで戦えといわれても、しり込みしてしまう高校生がいるのでは?と思っていたら、12月と1月にそのヒントとなるセミナーが開催されるらしく、こちらでデータの集め方や分析方法、仮説と検証の組み立て方などのヒントがいただけるそうです。ここで得たことを利用して、探究レポートを作っておけば、総合型選抜でも使えるのでは?(こっそり内緒話ですけど、他大学でも使えるのでは?)

というわけで、ひとまずここから参加してみてはいかがでしょうか。

【四国から】松山東雲女子大学 共学化【ついに女子大が消える】

2025年10月2日 木曜日

人口が急増し、進学率も上昇していた1950~60年代を中心に、全国的に女子短期大学の設立ブームが起きました。しかしバブル崩壊後、特に1995年頃より女子の4年制大学志向が進み、2000年代に入って、女子短期大学は募集停止か4年制大学への転換や、それに合わせるように共学化が進行してきました。四国でも、高知県に「高知女子大学」という県立の女子大学と女子短期大学が2つありましたし、徳島県には女子大学2つ(四国女子大学、徳島女子大学)と女子短期大学2つ、香川県にも女子短期大学2つ存在していましたが、いずれも募集停止か共学校となっています。愛媛県には聖カタリナ女子大学(現地では「せいかた」と省略)、と松山東雲(しののめ)短期大学(「しのたん」と省略)がありましたが、聖カタリナ女子大学は2004年に共学化。1992年に4年制に転換した松山東雲女子大学(「しのだい」)は今では四国唯一の女子大学となりました。因みにタレントの友近さんもここの卒業生です。

その松山東雲女子大学が2028年度より、男子にも門戸を開くことになったようです。心理学や教育学の分野を学びたい松山市及びその周辺に住んでいる男子にとっては一つ選択肢が増えたという点で、良い話だと思います。

ここからは鉄道ネタです。松山市の市街地には伊予鉄道の路面電車が走っていますが、その起点である松山市駅の付け替え工事がこの夏に完了したところです。郊外線からの乗り換えも便利になりました。鉄道駅舎ファンの皆さん、同じくこの夏にリニューアルした広島駅と併せてお楽しみください。

【大学入学共通テストで】京都橘大学 給付型奨学金【160万円プレゼント!?】

2025年9月30日 火曜日

京都山科区の京都橘大学は毎年のように建物か学部がリニューアル。現在もお隣でなにやら工事中(「ACADEMIC TERRACE」という地上7階、地下1階の建物となるらしい)という、進化の止まらない大学なのですが、気がつけば奨学金制度の方も進化していました。経済的な理由や成績上位者向けの各種奨学金が用意されており、みんな何かの対象になっているんじゃないの?といった充実ぶりなのですが、共通テスト利用合格者には年間40万円プレゼント(正確には学費が年間40万円割引)、4年間で160万円プレゼントといった太っ腹な企画です。つまり京都橘の共通テスト利用に出願・合格すればお得に通えるよ、という制度です。

高3生の皆さん。大学入学共通テストの出願をお忘れなく。その結果が160万円に化けるかも。

【2026年4月】大阪芸術大学を運営する法人が「大阪医療大学」を開学【30万円プレゼント付き】

2025年9月26日 金曜日

大阪府の南東部、南河内郡河南町にある大阪芸術大学は近鉄阿部野橋から約25分の喜志駅からスクールバスで約10分という、大阪市内から見ると距離を感じてしまう立地なのですが、芸術という分野だからでしょうか、いい意味で個性的な学生もいて、賑わっています。2024年5月1日現在5,717名の学生が2学部14学科に分かれて学んでいます。

この学校を運営しているのが学校法人塚本学院なのですが、1945年に大阪市平野区に設立した英語塾がルーツです。その後美章園に設置した各種学校が短大に昇格し、現在大阪芸術大学短期大学部の校舎がある東住吉区の矢田に本部を移転します。

さて、今回この法人が新たに医療系の大学を開学するということで、その場所も気になっていたのですが、どうやらこの矢田の施設を利用する形になりそうです。つまり近鉄矢田駅から徒歩5分ですので、大阪市内はもちろん、北河内や北摂からも楽に通学もできるロケーションです。設置するのは理学療法学科と看護学科で、初年度の定員はそれぞれ40名ずつの合計80名となっています。

1期生には開学記念として、全員に特別奨学金として30万円が支給されるそうです。ご興味のある方は是非調べてみましょう。

【2026年4月】コー・イノベーション大学(Co-Innovation University、通称:CoIU)開学決定

2025年9月25日 木曜日

飛騨高山に新たな私立大学が誕生します。その名も「コーイノベーション大学」。直訳すると、「共同革新大学」という感じですが、面白いのは名前ではなく、革新的なまなび方にありそうです。

まず、岐阜県のキャンパスに通うのは1年生だけ。2年次以降は日本各地に設けられた学習拠点を利用しつつ、全国で実践型のインターンシップに取り組みます。つまり、卒業時には、学生が実社会におけるキャリアを積んだ状態になれる、というのをめざしているようです。日本中を(海外も?)キャンパスに見立てた学びの場というわけです。

新しい形の大学となりますから、理解されるまでには時間がかかるかもしれませんが、面白そうですね。

「共創学部 地域共創学科」の単科大学としてスタートする予定です。