都道府県別「英語教育実施状況調査」②

2022年11月21日 月曜日

11月18日に続いて今回は検定を受けたことがある、という人の比率について調べてみました。縦軸は先生の中での比率、横軸は生徒の中での割合です。

教師ー生徒 検定受検率 相関.pdf

すると、やはり何となく相関があって、検定を受けたことがある先生が多い都道府県は生徒の受験率も高いように思います。なぜか秋田県が例外ですが、福井県は先生が引っ張っている様子がうかがえます。各都道府県によって検定に対する取り組みも違いますね、というお話でした。(こっそり業務連絡。入試に検定利用をお考えの大学は、地域によってその効果が異なりそうです。ご参考になさってください。)

都道府県別「英語教育実施状況調査」①

2022年11月18日 金曜日

文部科学省のHPを見ていたら、ちょっと面白いものを見つけてしまいました。

令和3年度「英語教育実施状況調査」の結果について:文部科学省 (mext.go.jp)

まあ、簡単に言えば都道府県別の英語教育の現状について調べたものなのですが、その中に、高校の英語教員の中でCEFER B2以上の検定を持つ先生の割合、高3生のCEFER A2以上の割合という表がありました。そのまま眺めていても面白くないので相関図を作ってみました。縦軸が先生の英語力、横軸が生徒の英語力を表しているとしましょう。

教師ー生徒 英語力 相関.pdf

おお、福井県は先生も生徒も頑張っているぞ。すげぇ。どんな取り組みをしているのか調べてみたいです。先生よりも生徒が頑張っている秋田県。いったい何が起こっているのでしょう。宮崎県は先生の頑張りが空回りか?

で、近畿圏はといえば、やはり伝統的に英語教育が盛んな兵庫県が先生も生徒も頑張っていて、滋賀県が出遅れているように見えます。(続く)

兵庫県 私立 小学校・中学校・高等学校 合同説明会

2022年6月13日 月曜日

神戸市西部を中心に広い範囲で読まれている「D-Journal」というミニコミ誌がありますが、時々教育関連の記事が掲載されることもあり、小中学生の保護者にも絶大な人気を誇っております。記事作成時にはこのブログの中の人も協力させていただいております。

そのD-Journalを発行している会社が主催の進路相談会が、須磨パティオ健康館で開催されます。

今回は小学校も3校、中高は今のところ12校が参加予定とのことです。個別ブース形式での説明会ですので、まだ受験学年でないご家庭でも、気軽にお話を聞いてみてはいかがでしょうか。当日参加も可能ですが、予約優先となっております。できれば予約をお勧めします。

統計から見る教育②

2022年4月28日 木曜日

この統計には各都道府県別のデータは無いのですが、各都道府県の県庁所在地のデータはありました。そこで、近畿2府4県だけ取り出してみて、同じグラフを作成してみました。

すると、これも私立中学校受験の比率が高い神戸市が「幼・小学校」の割合が高く、私立公立とも大学進学志向の強い奈良は「高校」での補習教育費が高くなっています。奈良県の大学進学率は全国7位(京都が1位、兵庫は3位、大阪は4位)と近畿圏でトップというわけではないのですが、大学系列の高校は少なく、受験をして進学する割合が高いのではないかとも考えられます。合計では大阪市の補習教育費が一番低くなっていますが、月額1万円の「塾代助成制度」があることを考えると、実際は「中学校」の部分が過小表示されているようにも感じます。

というわけで、地域によって求められる「補習教育」はかなり違いがあるのね、と感じたわけでした。

ゴールデンウイークに入りますので、このブログはしばらく休載となります。次回は5月9日に更新予定です。お楽しみに。

統計から見る教育①

2022年4月27日 水曜日

日本政府は膨大な統計資料を作成していますが、ちょっと面白いものを見つけましたので紹介します。今回は「家計調査」です。

家計調査 | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)

この調査は、「統計理論に基づき選定された全国約9千世帯を対象として、家計の収入・支出、貯蓄・負債などを毎月調査しています。」と説明されていますが、何にいくら使ったのか、という用途別の支出をまとめたものです。

学習塾という立場から、「補習教育費」に注目してみました。対象別の調査がなされているので、学齢層別に積み上げ棒グラフにしてみました。

まずは、地域別です。一番大きいのは関東。特に幼児教育~小学校の支出が他地域よりも大きくなっています。私立小学校受験、私立中学校入試が盛んな地域ですので、その影響もあるでしょう。東海、近畿と続きますが、いずれも私立中学校が多い地域でもあります。(続く)

【とても】札幌聖心女子学院中学校 高等学校 閉校のお知らせ【残念】

2022年1月7日 金曜日

以前このブログでも紹介した(札幌聖心女子学院 中学校・高等学校について « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ (kaisei-group.co.jp))北海道札幌市の寮を併設している女子校、札幌聖心女子学院に関するお知らせです。

新入生は先輩方と一緒に育つ素晴らしい環境に恵まれ、北海道だけでなく、首都圏や近畿圏からの生徒も学んでいるのですが、ここ数年定員割れとなっていたようです。今回学校から発表された内容は、中学の募集停止ではなく、中学、高校とも今年の入試が最後の入学生。3年後(2025年3月)には閉校するとの事です。つまり今年入学の中学生は3年後には他の高校への進学となります。

本日(1月7日)中学校入試が行われ、発表は1月8日。1月13日が入学手続きの締め切りですので、そこで最後の新中1生の人数が確定します。

学びの多様性がまた一つ失われることになり、とても残念です。

【自慢の】個別指導学院 フリーステップのオンライン授業【新サービス】

2020年4月17日 金曜日

実は、緊急事態宣言が出されてから、成学社の学習塾部門ではオンライン授業を導入していますが、今回は一足先に導入した個別指導学院フリーステップの双方向オンライン授業を紹介します。

まず、授業の様子から・・・ 授業時間になったら教室に出社している講師がタブレットにログイン。生徒にも事前に接続方法が伝わっています。

いつもは横に並んでの授業ですが、お互いの顔が正面から見えます。よろしくお願いします。

先生が自分の書いたノートを見せてポイント解説。今のタブレットやパソコンだとはっきり映っています。 生徒もいつものように質問しやすい環境です。実は先生は2人の生徒を同時に指導していますが、授業内容が教室チーフによってモニターされているので、どちらかの生徒に指導が偏るということもありません。

というわけで、あっという間の授業時間が終わってしまいました。先生からその時の理解度に応じた宿題を伝えてもらって・・・お疲れ様でした。ありがとうございました。

という感じのサービスを提供しています。「おうちにいよう」という不自由な環境を逆手に取って効率的な授業を提供していますよ、という自慢話なのでした。

【業務連絡】中室牧子氏講演会 教育講演会のお知らせ

2020年2月14日 金曜日

教育関係、特に学校関係の皆様へ、業務連絡です。こちらの講演会、相当面白そうな内容なのですが、時期が時期だけに当日空席が出そうです。そこで、よろしければ、当日中央公会堂までお名刺1枚お持ちになってお越しくださいませ。前半は中室先生のお話、後半は弊社のガイダンスとなっておりますので、できれば最初からご参加ください。 勿論、一般の方のご参加も歓迎しております。

詳しくはHPをご覧ください!(クリックで弊社HPへ移動します)

高円宮杯第71回全日本中学校英語弁論大会

2019年12月23日 月曜日

11月29日に東京有楽町「よみうりホール」で「第71回全日本中学校英語弁論大会」の決勝大会が行われました。この大会は1949年から始まり、後援には外務省や文部科学省、NHKなどがついているという日本最大かつ最も権威のある英語弁論大会です。 約10万人の中から各地区予選を勝ち抜いた151人が中央大会に進み、最初の2日間の間に27名に絞り込まれ、最終日の決勝大会で「高円宮杯」を目指すという大会です。持ち時間は5分。議題は自由ですが映像などは使用できませんので、まさに弁論のみの戦いです。

https://jnsafund.org/result20191129(公式ホームページより転載)

今年、この大会で優勝したのは和歌山の開智中学校の澤井さん。おめでとうございます。もちろんご本人の努力も大きいと思いますが、検定教科書をすべて利用し、とことん深堀りをする授業に加えて早朝読書や新聞を使った調べ学習など徹底した国語教育の成果なのでしょう。

近畿圏からはノートルダム女学院中学校の三林さんも7位に入賞しています。因みに三林さんは京都府代表として3年連続出場していますが、帰国子女というわけでも、渡航経験があるわけでもなく、(正確には中3の夏休みに3週間、学校での海外研修に参加したのみ)平素は学校 で行われているオンライン英会話を楽しんでいるという、話してみても普通に明るい女子です。但し、日本語でのプレゼン能力も高いお子さんで、生徒会でも副会長として活躍中です。

英語の4技能が重要だといわれていますが、中学校の時期にここまで英語が使いこなせるようになっていると、更に様々な問題意識を持つことができ、その後の進路選択にも活かすことができるでしょう。 このような大会に積極的にエントリーしているということも、学校選びの材料の一つではないでしょうか。

(こちらは和歌山の開智中学校・高等学校の前に掲げられている横断幕です。この写真も「中の人」撮影・・・。)

消費税と学費

2019年9月24日 火曜日

 来週火曜日には消費税率変更ということで、学校の授業料も上がるの?というご質問がありましたのでお答えしましょう。 国税庁のホームページ(https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/6233.htm)にこのように書かれています。

「消費税は商品の販売やサービスの提供などあらゆる取引を課税の対象としています。しかし、学校教育については、社会政策的配慮から授業料、入学検定料、入学金、施設設備費、在学証明書等手数料、検定済教科書などの教科用図書の譲渡を非課税としています。」

なんだぁ、関係ないのかぁ、と安心しながら読み進めていくと、

「参考書、問題集等で学校における教育を補助するための、いわゆる補助教材の譲渡については、学校が指定したものであっても、非課税にはなりません。」

タブレット端末購入が必要な学校の場合、その費用には課税されています。制服も体操服も課税対象ですから影響を受けます。

「給食代、スクールバス代として別途徴収している場合は、非課税にはなりません。」

通学定期も課税されているわけですから影響を受けます。また値上げされる学校食堂もあるでしょう。というわけで、増税の影響を最小限にするには電車を使わずに通える範囲の、制服が無い公立高校にお弁当を持って行くのが一番。ということになりそうですが、やはり学校の教育内容や理念などを総合的に見て、より御本人さんにふさわしい学校を探しましょう。