龍谷大学付属平安高等学校・中学校について(データ分析編)

2016年10月20日 木曜日

中学入試プレテストについての記事にもプレテストの受験者が多いと紹介した「龍谷大学付属平安高等学校・中学校」をもう少し詳しく見てみましょう。

 

この学校は浄土真宗西本願寺派の寺院の子弟を教育するための学校をルーツに持つ140年の歴史がある伝統校です。元は男子校でしたが、2003年から共学化、3コース制にし、2008年からは「平安中学校・高等学校」という校名を現校名に変え、龍谷大学との連携が強化されます。その後、校地拡張や設備のリニューアル、大学進学校としての改革が進められました。2015年には法人としても龍谷大学と合併し、名実ともに「龍谷大学付属」となりました。

まず、この学校のすごいところは情報発信力です。

生徒の学びの様子に関しては、コースごとの男女の人数はもちろん、年間行事予定から学年・コース別の教育課程、部活加入人数(各学年男女別)、入学者の出身小学校、中学校別人数、大学合格も150校以上の大学の過去5年間の合格者数を一覧にするなど、もはや質問の余地がないほどの膨大なデータが示されています。図書館の蔵書数まで公表されています。

このデータ収集・分析は教務活動に生かされています。数学の習熟度別授業の効果測定や、年間読書冊数や英検取得状況などの数値と学力の伸びとの関係を見るなど、今までは一部の先生が職人芸として行っていたものを、学校全体の取り組みとして共有化することで、今の生徒の能力を最大限に引き出す教育活動に応用されています。その結果、大学合格者数も昨年度は京都大学をはじめとする国公立大に40名合格、関関同立早慶上理90名、これに龍谷の307名を含む産近甲龍+GMARCHは377名、関西8大学合計で467名と、高校入試ではワンランク上のレベルの公立高校をも圧倒する実績をたたき出しています。(続く)

 

文部科学省 SGH中間評価

2016年10月19日 水曜日

文部科学省は、語学力やコミニュケーション力などに優れた人材育成を進める高校『スーパーグローバルハイスクール(SGH)』の取り組みについて初の中間評価を公表しました。4校が最高評価を受けた一方、2校は計画見直しなどの対応が必要とされました。
事業がスタートした2014年度にSGHに認定された56校(国立4校、公立34校、私立18校)の最初の2年間の取り組みを、同省の有識者が6段階で評価しました。指定期間は5年間で14年度に最大1600万円、15年度は1200万円が助成されています。
最高の「優れた取り組み」の評価は、東京都の渋谷教育学園渋谷高校、愛知県の名城大付属高校、島根県の県立出雲高校、広島県の広島女学院中高校の4校が受けました。
このうち、出雲高校は、日本の文化の海外発信、商店街活性化などの課題研究を生徒がグループで行っており、教材開発や地域との連携などが「地方の県立高の取り組みとして高く評価できる」「意欲的な取り組みが随所に見られる」などと評価。名城大付属高校は、中小企業の国際化などの課題学習の前後に生徒にアンケート調査を行う評価法などが「全国に発信すべき取り組み」などと評価されました。
一方、6段階中5番目の評価で、計画変更の対応を迫られたのは、千葉県の渋谷教育学園幕張高校と大阪府の府立北野高校。渋谷教育学園幕張高校は、「食」の研究を通した交渉っ力育成などに取り組んだが、「育てたい能力が明確でない」などと指摘され、課題研究や海外研修を行う北野高校は、「生徒の成長の検証が不十分」などの指摘を受けました。両校は「今後、改善を図りたい」と話しているそうです。
SGHの指定は、毎年行われ、16年度までに計123校が指定されています。(読売新聞より)

(文科省HPより編集)

近畿圏 中学入試 プレテスト情報(10月後半~11月上旬)

2016年10月18日 火曜日

私立中学校のプレテストが本格化してきました。

前回に引き続き、10月後半から11月上旬に実施を予定している学校名を挙げておきます。

御覧のように、昨年同時期開催のもので、参加人数がわかっている学校名には色を付けています。昨年は龍谷大学付属平安中学校が900名以上の参加者を集めています。

学校名を赤文字表示しているところは昨年同時期にプレテストを実施していなかった学校です。

学校によってはプレテストの結果と実際の入試結果の相関を公表している学校もあります。そのうちの1校、11月3日と5日にプレテストを実施する「常翔学園」は、プレテストの成績をS,A,B,C+とCという5段階で判定していますが、昨年度の入試ではS,A,Bのランクに入っていた受験生は、当日も見事全員合格を勝ち取ったそうです。特にこの学校のプレテストは傾向や難易度が本番に極めて近い試験だといえるでしょう。また、C+やCとランク付けされた生徒もここから巻き返しを図り、多くが合格したとのことです。プレテストで課題がはっきりしたために対策がし易かったということでしょうか。特にこの学校は希望者には結果が手渡しされますので、そこでのアドバイスが有効だったのかもしれません。まだ受験準備ができていないのでプレテストは受験したくないという方もいるかもしれませんが、プレテストによって合格の可能性を大きく上げることができますので、まずは受験してみましょう。

 

開成進学フェア2016 終了しました

2016年10月14日 金曜日

このコーナーでも何度か告知した「開成進学フェア2016」ですが、滋賀会場(9月18日)、大阪会場(9月22日)、東京会場(10月9日)の全日程が終了しました。

 

今年も各会場昨年を上回る来場者を迎え、各コーナーは熱気にあふれていました。

 

今年から滋賀会場に設置した「公立高校『先輩にきいてみよう』」についてです。滋賀県の公立高校(9校)に実際に通っている高校生や卒業生が1校あたり2~3名机に座って中学生から学校生活や受験についての質問を受け付けるというコーナーです。実際に高校生が上手に応対できるのか心配でした。しかし、始まってみると、さすがどちらもわがグループの生徒たち、すぐに仲良くなって中学生の質問に一生懸命答えているではありませんか。しかもあちらこちらから笑い声も上がっています。設定時間が終わってからもあちらこちらで楽しそうに、さらに先輩の話を聞くグループが残っていたのが印象的でした。

 

「Kaisei Autumn Music Fair」は滋賀会場で3校、大阪会場で6校に出演していただきました。各校の気迫に満ちた素晴らしい演奏を聴かせてくれました。来場者からは学校の部活動のレベルの高さや、規律のとれた行動に感動の声が聞かれました。出演してくれた皆さんも自分の演奏が終わった後に他校の演奏を聴くなど、いい刺激を受けていたようです。

 

個別にブースを設けて説明している私立高校の先生も大変です。大阪会場では104校の私立中学校、高等学校にご参加いただきましたが、朝10時から夕方の4時まで休憩もなく説明を続けた先生もいらっしゃったようです。設定時間終了後も説明を続けていらっしゃる学校もありました。本当にありがとうございました。
 

東京会場は今年2年目の開催です。私立学校31校、都立高校14校にご参加いただきました。分析会や説明会など、効率よく回って、学校の先生に熱心に質問する来場者の姿が目につきました。首都圏は学校数も多く、特徴的な取り組みを行っている学校も多いのですが、選択肢が多い分、学校選びも大変だなと感じました。

 

今回の「開成進学フェア」を通して、今までよりも具体的に学校の取り組みや特徴をお伝えすることができたのではないでしょうか。また、その学校の生徒も参加する「Kaisei Autumn Music Fair」や「ためしてハッケン まなびステーション」などのイベントを通じて、受験生のモチベーションも上がったのではないかと思います。

来年もさらにパワーアップした「開成進学フェア」を企画したいと思います。来年以降受験を迎える小中学生とその保護者の方は、是非お楽しみに。

(滋賀会場 参加校一覧)

(大阪会場 参加私立校一覧)

(東京会場 参加校一覧)

 

 

枚方地区入試説明会が開催されます

2016年10月13日 木曜日

日時:2016年10月16日(日)
場所:ラポールひらかた
内容:
教育講演会「教えます、学校選びの極意」(12:50~13:20)
各学校別相談コーナー(13:30~16:30)、総合相談コーナー、パンフレットコーナー、制服展示コーナー


当日は、各校の相談コーナーだけでなく、勉強方法や受験校選びなどありとあらゆる相談を受け付けてくれる「総合相談コーナー」も設置されていますので、そちらにまずは座って学校選びのポイントを聞いてから各校を回る、というのもいいかもしれませんね。

こちらの「総合相談コーナー」は、開成教育グループ 入試情報室が担当させていただくことになっています。当日はよろしくお願いします。

また、学校別の相談コーナーとは別に、会の冒頭に30分の教育講演会が催されます。今回も、大変僭越ではありますが、開成教育グループ 入試情報室が担当させていただくことになりました。ご来場の皆さまの受験校選びのご参考になるようなお話になるよう、しっかりと時間をかけて準備をしております。

当日は1人でも多くの皆さまにお会いできるとうれしいです。ぜひご来場ください。

 

追手門学院大手前中学校が ロボットコンテストの世界大会に出場

2016年10月5日 水曜日

9月18日(日)に東京で実施されたWRO (World Robot Olympiad)Japan 2016において、追手門学院大手前中・高等学校のロボットサイエンス部が、中学オープン部門で優秀賞(全国1位)を収め、11月にインドで開催される世界大会に出場することが決まりました。中学生で出場するのは、この学校だけですので、日本の中学生代表チームというわけです。しかも今年で3年連続とのことです。

小学校でもプログラミング教育が必修化されるという動きがありますが、追手門学院大手前中・高等学校はプログラム教育を早くから取り入れています。NASAの教育基金をもとにロボット教育を立ち上げ、総合的な学習の時間においてプログラミングを取り入れたロボット教育を必修化し、中高生でつくるロボットサイエンス部を発足させるなど、本格的な取り組みが行われています。WROの大会にも2年前から毎年出場しており、9月18日に東京で開かれた決勝大会でも、中学オープン部門に出場したチームが優秀賞を獲得し、日本代表として今年11月にインドで開かれる世界大会に出場するそうです。

先日開催された「開成進学フェア(大阪会場)」にも追手門学院大手前中高のロボット体験コーナーが設置され、集まってくれた小中学生がプログラムロボットの操作を体験し、盛り上がっていました。

第1回から第3回までもれなく出場チームに在籍している生徒は女子生徒1名のみなのだそうですが、この子がまたプレゼンテーションがとても上手なのだそうです。中3生なので、今後の成長もまだまだ期待できそうです。生徒たちは世界大会に向けて日々調整しているそうです。来月にはインドで世界と戦う彼らの今後の活躍に期待です。

■WROとは

市販のロボットキットを利用してロボットを製作し、プログラムで自動制御する技術を競う国際的なコンテスト。科学技術振興機構が認定する国際科学コンテストの1つで、毎年開催される。

2004年、シンガポール国立サイエンス・センターの発案により、13ヶ国が参加して第1回WROが開催。2014年には47カ国・地域、20,000チームが参加。日本は第1回から参加し、世界大会への参加者を選抜する国内大会は、8地区の予選会を経て、決勝(全国)大会が開催される。国内参加チームは1300を超える。 http://www.wroj.org/2016/

※WRO2016世界大会概要

     名称 WRO 2016 インド国際大会

     日程 2016年11月25日~27日

     会場 India Expo Centre(インド・ニューデリー)

 

初芝立命館中学校・高等学校の説明会に行ってきました

2016年9月30日 金曜日

大学入試改革や小学校英語の教科化など、教育環境が大きく変化しようとしていますが、私立中学校・高等学校も、それに対応した改革を進めています。

 

本日お邪魔した初芝立命館も大きく改革を進めている学校の一つです。

平成15年(2003年)に進学指導体制を強化した学校改革を実施し、平成21年(2009年)に立命館大学と提携して「初芝立命館」と校名を変更し、平成23年(2011年)には現在の校地に移転、と大きな変更に加えて、コース変更も行いました。(しかも2018年のコース変更まですでに予告されています。)

 

立命館との連携は、単に推薦枠を120名分持っているということにとどまらず、立命館コース以外の生徒も含めて立命館大学の先生による出張授業など高大連携が行われています。また、アクティブ・ラーニングの一環で日本語リテラシー、サイエンスプログラム、イングリッシュプログラムといった多彩なプログラムが用意されており、分析力やプレゼン力をつける仕組みができ上がっています。

もちろん国際教育にも力を入れており、オーストラリアからの留学生の受け入れやニュージーランド、カナダへの語学研修など積極的に行っているようです。

大学合格実績についても、立命館大学に137名をはじめ、関関同立合計で169名合格と、立命館の推薦枠に頼るのではなく、大学入試に通用するような学力が養成されていることを証明しています。これは、立命館大学への推薦も、「到達度検証試験」といわれるテストの点数や、GTEC、TOEFLのスコアが必要なシステムとなっていますので、立命館コースの生徒であっても安心することなく、必要な学力をつけているのでしょう。

中学入試について、「きらめき入試」という推薦系の入試制度がありますが、出願資格があるかどうかは事前に学校側と相談の上決まるシステムとなっています。その相談期間は10月17日から12月2日となっていますので、お考えの方は早めの準備が必要でしょう。

この学校に興味がある方は学校HPなどでより詳細な情報をご確認ください。

 

大阪薫英女学院にお邪魔してきました

2016年9月29日 木曜日

大阪府摂津市にある薫英女学院、今年で創立85年を迎えた女子中学、高校です。JR岸部駅、モノレール摂津駅からも歩けますが、阪急京都線正雀駅からですと、わずか徒歩5分です。

 

大学でも英検など英語の資格やスコアが有利になる入試制度が多く、英検取得や留学に力を入れている私立中学・高校も増えてきました。英検は日本でしか通用しないなどのデメリットを強調し、TOEFLの受験を薦めている学校もありますが、受験料の安さや、一度取得すると期限がないというメリットから、人気の高い検定でもあります。しかし文部科学省の統計では準2級以上を取得している高校生はわずか10.1%しかいないそうです。しかし、薫英女学院は14年連続で高校在学中に英検1級合格者を複数輩出するなど、20年近く前から英検取得の取り組みを続けている「英検強豪校」なのです。

 

特に中学から入学した生徒のうち、準2級を取得した生徒は94%に上るそうで、一部のトップがすごい、という学校ではなく、全員がすごいという学校なのです。

 

その秘密を探るべく、学校にお邪魔してみました。すると、まず入口に大きな垂れ幕が・・・。女子駅伝、バスケットボールなどスポーツ・特技コースの生徒の戦績もたたえられていますが、その横に英検1級合格の文字が・・・。このように学校全体が英検取得を応援しています。

 

校内には英検の合格者の掲示物が廊下に大きく貼りだされています。歴代の英検1級取得者も名を連ねています。まさに殿堂入りといった感じでしょうか、生徒さんたちはこの掲示を見て、自分も続こうと気合を入れるのでしょう。

 

ブース形式の自習室も完備されています。これ以外にも図書室など自習スペースが用意されています。ちなみに自習室には留学準備コーナも用意されており、学校ぐるみで留学も応援している姿勢が感じられます。

 

休憩時間に入りました。廊下を移動する先生方の姿がありますが、外国の方が数人歩いています。生徒や他の先生と英語で談笑しています。まるで外国に来たようです。きれいな金髪の生徒が・・・。交換留学生も毎年受け入れているとのことです。

実は来週末が今年度第2回の英検の試験日です。そこで、昨日からこの学校はすべての授業を5分間短縮授業にし、放課後に英検対策を行っています。

その英検対策というのが面白いのです。もちろん先生が工夫した小テストでステップを刻んで成長させる仕掛けもあるのですが、自習時間はクラスみんなで「楽しく」自習をするのです。お互いに単語テストを出し合うグループや黒板に問題を書いて、先生の真似をする生徒、判断が難しい問題の決め手を討議するグループ・・・。ともかく一人ひとりが英検に向かっているのではなく、クラス全員で合格するぞ、といった自習が行われます。

特に中学から入学した生徒は中3の1月から1年間の留学を経験しているので英語の感覚にも相当敏感になっていますが、それ以上に異文化の中で戦ってきた自信でしょうか、討議するときもきわめてアクティブに、それでいて明るく対決することができるようになっています。

英検取得なら「薫英女学院」を超える学校は無いでしょう。もちろん英検がゴールではなく、それ以上にチームで成果を掴むという体験から多くのことを学ぶことでしょう。卒業生が生徒の相談相手や授業補助として数名働いていることからも、もはや先生の頑張りだけでなく、みんなで協力して勉強するのが学校の文化となっていることがよくわかります。

校舎にカメラを向けると窓から手を振る生徒さんたちの姿が。勉強ばかりで疲れている時間帯だと思いましたが、とても皆さん楽しそうで元気なのでした。

英検取得と留学をお考えの女子は、一度考えてみられては如何でしょうか。高校からの募集人数も多い学校ですが、1年間の留学から帰ってからも2年間の大学受験準備期間が取れる6年制の方が、大学進学には有利だと思われます。
 

 

明星中学校・高等学校 説明会に行ってきました

2016年9月28日 水曜日

大阪市は東京などと比べるとあまり高低差のない街ですが、大阪城から南には南北に長く上町台地(うえまちだいち)と呼ばれる丘陵地が続いています。古代から陸地だったところで地質的にも安定しているといわれているところです。その台地の上、特に大阪城公園と近鉄の上本町(うえほんまち)駅との間には北から「城星学園」「大阪女学院」「府立清水谷高校」「大阪明星学園」「府立高津高校」と伝統校が集中している文教地区となっています。

(さらにその南にも、「清風」「上宮」「大阪夕陽丘学園」「四天王寺」「大阪星光」と、この台地の上に有名校が続いています。)

 

(地図はマピオンより引用)

さて、今回はNHK大河ドラマでおなじみの真田丸があったとされるところに立地する大阪の明星中学校・高等学校に行ってきました。

 

説明会ではまず大学進学に関する数値を説明していただきました。進学に強い男子校らしく、やはり理系が多いようです。学年によっても多少差がありますが、約6割が理系といった感じでしょうか。しかもその理系の中で2割ほど(実人数で40名超)の生徒が医学部志望とのことで、それに特化した「医学部進学ガイダンス」もおこなわれているそうです。2016年度入試では医学部合格者と旧帝国大学7校に加えて一橋、東工大、神戸大の合格者を合計した10大学への合格実績では、181名と卒業者数の6割を超える数値となっています。

また、私立文系に関しても早慶上智・関関同立といった有名私大への合格率もきわめて高くなっているとのことです。

一方、グローバル教育にも力を入れています。中学生の時期には英会話から始めて、英語発信力の養成まで行います。中3では希望制ではありますが、ニュージーランドやカナダへの3か月の語学研修も取り入れています。さらに高1では3日間、一日5時間の「英語集中ディスカッション」というイベントを30名のネイティブを動員して行うのだそうです。そのうえでさらに高2でカナダへの語学研修や次世代リーダー養成プログラムへとつなげていくという5年間で完成する階段ができ上がっています。

高校からの募集でも、そのような中学時代を過ごした生徒に負けないようにということでしょうか、今年から英語にリスニングが導入されるようです。さらに英検準1級やTOEFL iBT60があれば英語の点数を90点に読み替えるなど、大阪公立高校入試と同じようなシステムも導入するようです。

玄関には生徒が作った「真田丸」の模型が飾られています。大河ドラマの影響で学校付近を散策する人が増えたとのことです。理系のイメージが強い学校ですが、これを機会に歴史も好きになる生徒さんが増えたことでしょう。
 

 

京都文教中学校高等学校説明会に行ってきました

2016年9月26日 月曜日

先日京都文教中学校高等学校の説明会に参加してきました。

京都岡崎公園近くの浄土宗系の学校です。かつては女子校でしたが、2004年から共学化が始まり、2012年には全コースが共学になりました。男女の人数は今の高校1年では男子99名、女子141名とバランスが取れています。毎週月曜日には礼拝(らいはい)と呼ばれる仏教の教えを基にした心の教育の時間が設けられています。

中学からの募集で学力別に2コース編成にしますが、基礎のコース(ACTβ)は英国数の放課後補習など授業時間が多く、基礎学力の定着にも力を入れている印象です。2年生以降も習熟度別のクラス編成を行うそうです。

高校からは「特進」「進学」「体育」の3コースで募集し、特進の中がさらに「文系・理系」「文理専攻」「国際英語専攻」と別れています。国際英語専攻は高2の9月から半年のカナダ留学を行いますが、高1終了までに英検準2級かTOEIC400以上などの基準があり、それを満たしていなければ文理専攻に異動、つまり留学に行けないという基準を設けています。

授業も見せていただきました。国際英語の授業ではプロジェクターを利用した音読の授業が行われていましたが、そのスピードの速いこと。1年間でTOEIC400まで持っていくためにはこのくらいの負荷が必要なのでしょう。

さまざまな改革を取り入れているこの学校ですが、京都らしく歴史も大切にしています。一番古い校舎は築80年ほどだそうで、耐震補強やパイプラインの補修などを繰り返して不便はないようになっていますが、木の階段の生徒がよく通る部分がすり減っていい味を出しています。廊下に面した窓や扉も透明ガラスで明るく、古さを感じません。

部活動も中高合計での参加率が78%と高い数値になっています。男子が入ることによって、部活の幅も広がりました。今後さらなる活躍を見せてくれることでしょう。