2021年4月8日
大阪市天王寺区にある市立「大阪ビジネスフロンティア高等学校」は9年前にいずれも大阪市立の天王寺商業、市岡商業、東商業の3校を統合して、天王寺商業の場所に設立された学校ですが、商業科を卒業すれば就職、というのは昔の話で、今では大半が進学しています。もちろん日商簿記検定や全商情報処理検定などビジネス界で必要な検定取得もできるのですが、普通科の学校と同じように、共通テスト対策や大学ガイダンスなども行われています。 加えて大阪市立大学、関西大学などと連携協定を結んでいますので、むしろ普通科よりも恵まれているといえるでしょう。
先日こちらに送られてきたのは2017~2019年度、つまりひとつ前の学年までの3年分の結果ですが、77%が進学しており、国公立にも26名(単年度だと9名弱)合格しています。学校ホームページにある速報値では今年も国公立に7名合格したようです。というわけで、公立高校も進路実績を外部に宣伝するような時代になったのだなぁ、というお話でした。
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2021年4月7日
いやぁ、今朝も中学校の入学式に向かうと思しき親子連れを見ながら2021年度のスタートを実感していたのですが、彼らが高校を卒業する2027年のことを考えてみました。ちょっと関連する統計を見かけたので、貼っておきます。出典は大阪市教育委員会のHPです。 https://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/cmsfiles/contents/0000527/527255/saihenseibikeikaku.pdf
この資料の中にある「公立高校の総募集定員の試算」は公立中学3年生数の66.7%を公立の定員として計算したものです。(公立:私立=2:1ということですね)ご覧のように本年度に谷があって、2022~24年は少し回復させるのですが、2026年から毎年1000名ずつの減少が見込まれています。つまり、私立の入学者も500名ずつ減少し、2023年から2031年までの間に2000人以上減少するという事です。 学校というものは、生徒数が半分なら教職員も半分で済む、校舎を縮小して余ったスペースを貸し出す、というわけにはいきませんので、生徒規模が縮小するという事は、運営効率が下がるという事でもあります。実際公立高校で入学者が定員を下回っているところでは教職員数が削減されるため、学校行事の運営や、定期テスト時の試験監督の不足など、様々な問題が生じています。また伝統と理念あふれる私立学校も、生徒数確保のためにその特色や多様性が薄まっていくのも残念なことです。公教育の良さを否定するわけではありませんが、東京都のように思い切って公立高校の定員を受験人口の半分以下にするなどの議論がなされても良いのではないでしょうか。
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2021年4月6日
入試が終わってほっとしているこの時期に、もう次の年度の募集に向けたニュースが入ってきました。今から103年前、今の大津市の皇子山運動公園は練兵場だったのですが、その南に「松村裁縫速進教授所」という女子教育施設が生まれました。それがその後「大津裁縫女学校」になり、「滋賀高等女子実業学校」、「大津家庭高等学校」、「滋賀女子高等学校」と名前を変えながら、滋賀県唯一の女子校として運営されてきましたが、2008年には「滋賀短期大学附属高等学校」と名称を変えて共学校となりました。このような歴史のある学校ですので、普通科に併せて被服・食物・保育など家庭科に関する専門知識を身に着けることができる「生活デザイン科」という学科が設置されていました。 ところが、ついにその「生活デザイン科」を廃止し、すべて普通科にするとのお知らせが届きました。
その代わり(?)普通科の定員は増やすようです。特に難関大学進学を目指す「普通科Ⅱ類」のさらなる充実が行われるようです。部活動も盛んなこの学校、さらに元気になりそうです。詳しくはオープンスクールで直接お聞きください。
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2021年4月5日
大阪城の南、上町台地の上に建つ学校群の一つである大阪女学院から説明会の案内が届きました。この写真に写っているのは「ヘールチャペル」という登録有形文化財、ヴォーリス建築事務所の設計による建物で す。(詳しくは5年ほど前の記事をご参照ください)
http://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/juniorhigh/24338.html
その記事の中で世界的にも珍しいドイツ製のスタインウェイのピアノのことを書きましたが、中高の各音楽室にはベーゼンドルファーのグランドが鎮座しています。(ご興味のある方はお値段を調べてみてください。ピアノの合計金額だけでマンションが買えます。)
今回の説明会は学外での実施ですが、恵まれた学習環境は、今後実施されるオープンスクールなどでご確認ください。
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2021年4月2日
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2021年4月1日
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2021年3月31日
いよいよ年度が変わります。今年大学受験をした皆さんもそろそろ行先が固まったかと思いますが、果たして合格者のうち、どの程度がその大学に進学するのでしょうか。各大学がホームページに発表している合格数は、一人で複数合格した数値ですので、実態はわかりにくくなっています。そこで、開成教育グループからの受験生を元に、それぞれの大学に合格した実人数のうち、その大学に進学するぞと申告してきた割合を計算してみました。まず、学校群別に計算してみました。例えば関関同立というのは、4大学の合格者のうち、それぞれの大学に入学した受験生の割合を表しています。
すると、なんということでしょう。関関同立はここ3年間増えているではありませんか。安全志向や地元志向でしょうか、遠隔地の国公立を避けて(?)関関同立を選んだ受験生が多かったようです。しかし、以前のエントリーで紹介したように、全体的に受験者数は減少し、合格率も上がっていますので、その分のしわ寄せがそれ以下のグループに波及したようです。(続く)
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2021年3月30日
と、ここまでは今年のコロナ禍の影響とは関係ない話なのですが、以前このエントリーで紹介したように、今年の受験生は一人当たりの受験回数を減らし、早めに進路を確保する傾向が強く、結果的に共通テストを出願したものの、推薦系の入試で進学先が決まったということでしょうか、当日受験しなかったという受験生が例年以上に発生しています。「受験率」のグラフをご覧ください。全国平均でほぼ1割欠席と、ここ21年で最低の受験率(最高の欠席率)となっています。
龍谷大学は学校推薦型選抜(指定校推薦)でも共通テストの受験を必須にすると発表しました。その他の大学でも今年の志願者減を受けて、大学入学共通テストを利用した判定方式の導入や定員の増加も考えられます。次年度以降の受験生は共通テストに向けた準備もお勧めします。
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2021年3月29日
本当に今年の受験生はご苦労様でした。大半の大学入試日程も終了しましたが、このコロナ禍のなか、受験生の動向について2月にもこのエントリーで紹介しましたが、続けて明らかになってきた状況についてお伝えします。統計の元データは大学入学センター(https://www.dnc.ac.jp/)を参考にしています。
今年度から新たに名前も変わってスタートした「大学入学共通テスト」ですが、過去のセンター試験からの「志願者数」を見てみましょう。
18歳人口に影響を受ける志願者数では見えにくいのですが、志願率の折れ線グラフを見ると、リーマンショックの影響があった2008年、2009年に一段落するものの、その後の就職市場の活況もあって2018年まで緩やかな上昇が続いていました。しかし、英語の外部資格や記述式の解答方式が導入されるといわれていた5~6年前から中学入試でも大学附属系の志願者が増え、推薦系の募集枠を増やす大学の増加もあって共通テスト受験を避ける進路選択をした受験生が減少し、2018年の49.4%をピークとして減少しています。(続く)
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2021年3月26日
そろそろ、春休み向けのイベントが届くようになってきました。今回紹介するのは京都市の「ど真ん中」にありながら、一歩中に入ると別世界、文化財級(本物の文化財もあります)の校舎や礼拝堂も自慢の平安女学院中学校・高等学校です。
中学校入試では昨年よりも志願者も増加している「立命館・ステップ・プラス」コースなど、注目すべきことは施設以外にもたくさんあるのですが、ひとまず3月27日は校舎見学もできるようですので、ひとまずそちらから学校を知っていただくのも良いのではないでしょうか。詳細は学校HPをご覧ください。
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