【スクープ】奈良女子大 2022年工学部新設【国立女子大初】

2021年4月27日 火曜日

理系女子にとっては吉報です。奈良女子大は4月1日に、2022年度から工学部工学科を開設する方向で準備を始めると発表しました。国立の女子大といえば、東京のお茶の水女子大学と奈良女子大学の2校しかありませんが、どちらも、教員養成を含む文学系、理学部、生活科学系の3学部構成となっています。

しかし、日本の大学では理系、特に工学系は男子が多く、女子の割合は約15%にしか過ぎません。この原因の一つに女性の理科教員に工学部出身者が少ないことが問題ではないか、女子に工学の魅力を伝える機会が少ないのではないか、ということで、あえて女子大に工学部を設置しようとなったようです。工学部といえば入試科目でも物理と数Ⅲが必須になると思うのですが、募集要項など詳細については今後の発表を待つことにしましょう。

【まだまだ迷走】大学入学共通テスト関連ニュース【将来も検定は使わない?】

2021年4月22日 木曜日

4月20日の午後に文部科学省15階の特別室で開催された「大学入試のあり方に関する検討会議(第25回)」によりますと、ひとまず令和5年度(2023年度)までは導入を見送った、英語の民間資格・検定について、令和6年度(2024年度)以降も活用を見送ることで一致したそうです。今までの議論でも指摘されていた、実施回数や受験料が異なる複数の検定を同一視することや、経済的・地理的な要因で格差が生まれる可能性があるなどの問題が解決できていない以上、利用を前提としていた制度設計には無理があると判断されたようです。当初は大学入学共通テストの英語は無くなり、すべて民間資格・検定に置き換えるとされていましたが、その可能性が消えた形です。つまり大きな改革を目指していた大学入学共通テストですが、結果的にセンター試験とあまり変わらない形に落ち着きそうです。

それに伴って、民間資格・検定と内容的に重なるために今年の大学入学共通テストから削除された、「発音・アクセント」や「語句整序」の復活も考えられることになります。制度切り替わりの影響を受けた去年の高3生も大変でしたが、次年度以降の受験生も最新のニュースに敏感になる必要がありそうです。

合格した大学に進学した受験生の割合(その3)【大学入試2021】

2021年4月2日 金曜日

京都産業大学は、出願者数も大きく減少した年でしたが、入学率も下がっています。ご覧のように昨年からの近畿大学への流出に加えて、今年は関西大学、龍谷大学への進学者も増加し、京都産業大学への入学者数が減少しています。近畿大学も2年連続で関西大学への入学者数が増加し、全体の合格者数は増加したのに入学率は下がってしまいました。甲南大学は関学、兵庫県立への進学者増が影響していますが、まだ、全体としては高めの入学率を維持しています。龍谷大学にとっては立命館大学と関西大学への入学者増がダブルパンチで効いた形です。

まだ、各大学の入学者数は公表されていませんが、志願者が増加し、合格者数が増えていても実際の入学者数が減った大学や学部に関しては、次年度の入試難易度にも影響が出てくることが考えられます。今後の情報にも注意していきたいと思います。

合格した大学に進学した受験生の割合(その2)【大学入試2021】

2021年4月1日 木曜日

それでは、それぞれのグループ内での状況を見てみましょう。まず、関関同立。開成教育グループからの受験生に関しては、去年に引き続き、関西、関西学院、同志社、立命館という並びになります。2020から関西大学の割合が上がったのは、国公立への進学者が減ったからです。2019では大阪、滋賀、京都工芸繊維、大阪教育、奈良女子など近畿圏の国立大への入学者がいたのですが、関西大学合格者の中でそれらの大学に進学した人が減少しています。

一方 関西学院合格者で、神戸、兵庫県立、奈良女子への合格者が増加しており、国公立の併願校としての機能を果たしています。同様に、同志社でも神戸の入学者数が増加したことが入学率の微減につながっています。立命館でも同様の傾向が見られます。(続く)

合格した大学に進学した受験生の割合(その1)【大学入試2021】

2021年3月31日 水曜日

いよいよ年度が変わります。今年大学受験をした皆さんもそろそろ行先が固まったかと思いますが、果たして合格者のうち、どの程度がその大学に進学するのでしょうか。各大学がホームページに発表している合格数は、一人で複数合格した数値ですので、実態はわかりにくくなっています。そこで、開成教育グループからの受験生を元に、それぞれの大学に合格した実人数のうち、その大学に進学するぞと申告してきた割合を計算してみました。まず、学校群別に計算してみました。例えば関関同立というのは、4大学の合格者のうち、それぞれの大学に入学した受験生の割合を表しています。

すると、なんということでしょう。関関同立はここ3年間増えているではありませんか。安全志向や地元志向でしょうか、遠隔地の国公立を避けて(?)関関同立を選んだ受験生が多かったようです。しかし、以前のエントリーで紹介したように、全体的に受験者数は減少し、合格率も上がっていますので、その分のしわ寄せがそれ以下のグループに波及したようです。(続く)

コロナ禍と大学入学共通テスト(その2)

2021年3月30日 火曜日

と、ここまでは今年のコロナ禍の影響とは関係ない話なのですが、以前このエントリーで紹介したように、今年の受験生は一人当たりの受験回数を減らし、早めに進路を確保する傾向が強く、結果的に共通テストを出願したものの、推薦系の入試で進学先が決まったということでしょうか、当日受験しなかったという受験生が例年以上に発生しています。「受験率」のグラフをご覧ください。全国平均でほぼ1割欠席と、ここ21年で最低の受験率(最高の欠席率)となっています。

龍谷大学は学校推薦型選抜(指定校推薦)でも共通テストの受験を必須にすると発表しました。その他の大学でも今年の志願者減を受けて、大学入学共通テストを利用した判定方式の導入や定員の増加も考えられます。次年度以降の受験生は共通テストに向けた準備もお勧めします。

コロナ禍と大学入学共通テスト(その1)

2021年3月29日 月曜日

本当に今年の受験生はご苦労様でした。大半の大学入試日程も終了しましたが、このコロナ禍のなか、受験生の動向について2月にもこのエントリーで紹介しましたが、続けて明らかになってきた状況についてお伝えします。統計の元データは大学入学センター(https://www.dnc.ac.jp/)を参考にしています。

今年度から新たに名前も変わってスタートした「大学入学共通テスト」ですが、過去のセンター試験からの「志願者数」を見てみましょう。

18歳人口に影響を受ける志願者数では見えにくいのですが、志願率の折れ線グラフを見ると、リーマンショックの影響があった2008年、2009年に一段落するものの、その後の就職市場の活況もあって2018年まで緩やかな上昇が続いていました。しかし、英語の外部資格や記述式の解答方式が導入されるといわれていた5~6年前から中学入試でも大学附属系の志願者が増え、推薦系の募集枠を増やす大学の増加もあって共通テスト受験を避ける進路選択をした受験生が減少し、2018年の49.4%をピークとして減少しています。(続く)

【大学入試】甲南大学 オープンキャンパス【春のオープンキャンパス情報③】

2021年3月24日 水曜日

こちらも速報値ですが、甲南大学も今年の実質倍率が低下したようです。といいつつ、合格最低ラインが下がらないのが甲南大学の不思議なところ。地元を中心に根強いファンが付いています。こちらを見ると、共通テスト利用が結構お得だったようです。次年度以降の受験生はこちらも出願の参考にしてみてください。

さて、添付のチラシ、被写界深度の浅い良い写真なのですが、背景の、右にうっすら赤く写っているのがポートタワー、中央の白い建物がメリケンパークオリエンタルホテルでしょう。ということは、撮影場所は対岸のポートアイランドの神戸学院大学のキャンパスの近く?いやぁ攻め込んでますなぁ。因みに、甲南大学のポートアイランドキャンパスは島の南側、神戸空港に面した方面となります。フロンティアサイエンス学部のオープンキャンパスに参加する方は、ポートライナーで「京コンピューター前」までどうぞ。

【大学入試】関西外大 オープンキャンパス【春のオープンキャンパス情報②】

2021年3月23日 火曜日

以前もこのエントリーで紹介した関西外大もオープンキャンパスが予定されています。前回は航空業界への就職に強いという話をしましたが、コロナ禍の影響により、その業界は新卒の採用を中止するなど大変なことになっています。しかし、4年後までその状況が続くとは考えにくく、2021年入試でも志願者が減少しているなど、むしろ今は外大系が狙い目だといえるでしょう。

というわけで、オープンキャンパスはこちらです。詳しくは大学ホームページをご覧ください。

【大学入試】京都産業大学 オープンキャンパス【春のオープンキャンパス情報①】

2021年3月22日 月曜日

まだ、速報値ですが、京都産業大学の今年の入試はこのような感じでした。簡単に言えば、今年は一般入試での実質倍率が下がっています。特に法学部の変動が大きかったので、次年度の揺り戻しが心配です。このような最新の入試状況や志望学部を絞り込むためにも、次年度受験予定者は是非、オープンキャンパスに参加してみましょう。

大阪在住の人によると、距離的に遠いイメージがあるようですが、バスに乗れば案外楽に到着することも実感できると思います。事前申し込みは大学HPからどうぞ。