【新しく誕生】京都府立丹後緑風高等学校【その①】

2020年4月7日

昔むかし、明治時代の後半から大正にかけて、京都には農学校がいくつも作られました。 明治26年 京都府蚕糸組合立高等養蚕伝習所(今の京都府立綾部高校) 明治33年 東八田村立農学校 明治35年 熊野郡立農林学校(後の京都府立久美浜高等学校) 明治41年 加佐郡立河守養蚕学校(今の京都府立大江高等学校) 明治41年 船井郡立実業学校(今の京都府立須知高等学校) 大正8年 南桑田郡立実業学校 と、このように100年以上の時を経て、4校は高等学校として存続していますが、その中の久美浜高校と、これまた70年以上の歴史があり、伊調千春・井上謙二・高谷惣亮といったレスリングのオリンピック選手も輩出した京都府網野高校が合併し、この4月から新たに「京都府立丹後緑風高等学校」が誕生しました。

しかし、この2つの学校は20㎞ほど、乗用車で30分以上(梅田~兵庫川西と同じくらい)離れており、どちらかの校舎に統合すると、そうでないほうの生徒が困るであろうとの判断もあったのでしょう、「京都府立丹後緑風高等学校 久美浜学舎」「京都府立丹後緑風高等学校 網野学舎」としてそれぞれの校舎は残す、という作戦に出ました。だったら一緒にする意味は?と疑問に感じましたが、久美浜学舎には「みらいクリエイト科」「アグリサイエンス科」が、網野学舎には「普通科」と「企画経営科」が設置。制服は一緒、ICT利用で遠隔授業を行うというわけで、2校とも4学科の選択が可能になった、というイメージです。部活動も段階的に統合し、一つの学校として対外試合などに参加するという計画です。

伝統校の名前がなくなるのは一抹の寂しさを感じますが、より良い学びの環境を整えるためには必要なことなのでしょう。