親和中学校・親和女子高等学校にお邪魔してきました(部活動編)

2016年6月9日

六年一貫の学校は、高校受験に中断されることなく、落ち着いて部活動ができるというメリットも大きいと思います。この学校では9割以上の生徒さんが部活に参加しているそうです。そこで、放課後でしたので部活動をいくつか見せていただくことにしました。

 

まず、コーラス部。ピアノの周りでパート練習をしていましたが、「ちょっと聴かせてもらっていいかな」とお願いすると、さらさらとその場でパートを決めて、アカペラで、しかも素晴らしいハーモニーで校歌を聞かせてくれました。いやいや、その場で「あなたはアルトね」とか言われてなぜ正確な音程で歌えるのか、なぜブレスの深さまで揃っているのか、驚きを隠せません。高校野球の開会式や閉会式、NHK音楽コンクールにも出場していると聞きました。いやぁ、このブログではその素晴らしい歌声をお伝えできないのが残念です。

校舎のあちらこちらから楽器の音も聞こえてきます。器楽部が教室に分かれて楽器ごとのパート練習をしているようです。そこでバイオリンのパート練習にお邪魔しました。8月にドイツ演奏旅行があるそうで、なんとワーグナーの序曲をガンガン弾いています。「楽器は学校で借りているの?」と聞いてみると、「いえ、それぞれ自分で購入しています。」との返答でした。楽器への愛着が生半可ではないことが十分伝わってきました。みなさん本気なのですね。

激しい音がしています。空手部です。顧問の先生とコーチの先生がついています。この時間帯はまだ生徒が少なかったようですが、手が相手に当たる音と踏み込むときの足音が激しく響いています。迫力満点です。

グラウンドの向こうではソフトボール部が練習しています。練習試合をしているようですが、守備が本格的です。人数も多いようです。手前は陸上部が使っているそうです。それにしてもこのグラウンド広いです。

卓球部の練習風景も見ました。いちいち球を拾いに行かなくてもいいように、ペアごとにかごいっぱいのピンポン玉が与えられています。ひたすらスマッシュの練習をしています。この集中力、すごいです。

化学実験室では理化部が何か実験をしているそうですので、のぞいてみました。このような理科系のクラブはこじんまりと地味に活動しているものだと勝手に思い込んでいましたが、なんだ、この人数は・・・。しかも全員白衣、このあと防護メガネ。授業並みの人数で実験しています。先生にお伺いすると、「今回の一斉実験はちょっと例外で、活動の多くはいくつかの班に分かれての自主的な実験をするもので、先輩が後輩に教えるなど助け合いながら楽しく実験しています。」とのことでした。

 

こちらは書道部。こちらもまだ生徒さんがそろっていない時間帯でしたが、先に来た生徒さんが黙々と臨書(お手本を見ながら書くこと)しています。後ろには篆刻(作品の最後に押すための、石を削って手作りするハンコ)も置いてありました。本格的です。この日は半紙を使って静かに練習していましたが、音楽に合わせて巨大な作品をほうきより大きな筆で書くといったパフォーマンスもするそうです。ちなみにこの学校、芸術科目(音楽・美術・書道)に専任の先生が二人ずついらっしゃるそうです。

少数派ですが部活に入っていない生徒もいます。彼女らは何をしているかといえば、あれ?勝手に部活(?)しています。中庭ではバトミントンで遊んでいるグループとドッジボールしているグループがいました。つまりみんな学校が大好きなようです。

さて、今回印象に残ったのは、顧問の先生やコーチに教えてもらうのではなく、自主的に自分たちで練習している姿です。今回見せていただいたこれらのクラブでは、先生がその場にいらっしゃっても遠くで見守っているという感じです。このように、自主的に自分たちで何でもやろうとする姿勢が、先輩から後輩に受け継がれているようです。このような力は大学入試だけでなく、社会に出てからもっと生きてくるのかもしれません。